IRI東証マザーズ上場廃止、ベンチャー企業上場のリスク | RBB TODAY

IRI東証マザーズ上場廃止、ベンチャー企業上場のリスク

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 5月23日、インターネット総合研究所(IRI)は、東京証券取引所より6月24日付けで上場廃止となる旨の通知を受け取ったと発表した。

 東京証券取引所の通知によると、5月24日付けをもって同社株式は整理ポストに割り当てられ、翌月24日を上場廃止日とするとしている。廃止理由は、上場企業の中間財務諸表等に添付される監査法人の中間監査報告書において「意見の表明をしない」との記載が、投資者への判断基準となる重要な情報が適正に開示されていないと判断されたためだ。

 この中間報告書は、IRIの子会社であるIXIグループが管財人の管理下で再生中のため、IXIグループの中間決算が確定できなかったことから、IRIの連結財務諸表を監査、意見表明するための十分な基礎となりえなかったとしている。

 東証マザーズなど新興市場の銘柄は、上場企業の多くが株式公開時の価格を下回るなど、上場基準の厳正化の声が聞かれ、投資家離れが懸念されている。また、ライブドア事件などに象徴されるベンチャー企業の企業コンプライアンスも問題になっている。このような社会的動性の中、監査法人側も、カネボウの粉飾決算疑惑についてみすず監査法人が事実上解体されるなど、監査体制の強化が急務となっている。

 今後、経営体質が磐石でない企業が、財務監査の厳格化によって整理ポストに移管したり、安易な上場ができないようになる可能性も指摘されている。本来、新興市場などは、個人投資家にもハードルを下げ、株式市場を活性化させるとともに、企業エンジェルという文化が根付いていない日本においてベンチャー企業の資金調達、ひいては景気浮揚という政策的な目的もあったはずだ。いまのところ、この機能は裏目にでているといえるかもしれないが、新興市場そのものが過渡期であるがゆえの事態ともいえる。
《中尾真二》

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