Vistaは、デジカメ、動画などリッチコンテンツへの可用性アピールしたい | RBB TODAY
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Vistaは、デジカメ、動画などリッチコンテンツへの可用性アピールしたい

IT・デジタル ノートPC
マイクロソフト株式会社Windows本部 本部長のジェイ・ジェイミソン氏
  • マイクロソフト株式会社Windows本部 本部長のジェイ・ジェイミソン氏
  • エンタープライズユーザーに訴求する3つの数字
  • ジーエフケーマーケティングサービスジャパン株式会社 グローバルアナリシス部 シニアアナリスト 岩淵真貴氏
  • Windows Vista出荷後のPC販売動向
  • Windows Vista今後のロードマップ
 マイクロソフトは4月23日、今年の1月13日に発売されたPC用オペレーティングシステム「Microsoft Windows Vista」について、発売から3か月たった現時点での総括と今後の施策について記者発表を行った。

 スピーチを行ったのはマイクロソフト株式会社Windows本部 本部長のジェイ・ジェイミソン氏

 壇上に登った氏は、Windows Vistaが無事に出荷され多くの人に受け入れられた事にまず感謝の意を述べた後、出荷から3か月たった市場の動向について以下の報告を行った。

 Windows Vistaは発売開始後1か月において、全世界で2000万本超のライセンスを販売、Windows XPの同時期における実績を2倍以上上回る売れ行きだという。「アーリーアダプターがWindows Vistaに対して好感を持ってくれたのが成功の理由のひとつだと思う(ジェイミソン氏)」

 また、Windows Aeroやメディアセンターなど高度なグラフィック・サウンド機能などを持つプレミアムエディション(Ultimate、Business、Home Premiumを含む)の割合は、店頭シェアで40%以上、メーカーの新規出荷PCでは70%以上と高い数値を示している。「プレミアムによるデジタルライフを人々は欲している(ジェイミソン氏)」と、コンシューマーは高度な機能を求めているとの見解を示した。氏はその傍証として、表参道ヒルズで行われた「新世代プレミアムフェスタ」来場者のアンケート結果をあげた。

 その結果によると、Windows Vistaのデモを体験した来場者中67.8%が「Windows Vista購入意向が高まった」、60.2%が「PC購入意向が高まった」となっている。また、Windows Vista出荷後、Windows Media Center専用のインターネットサービスであるメディアオンラインへのアクセスが急増していることもコンシューマーのメディア志向の表れと見ているという。

 次に話題になったのはビジネス市場の動向だ。Winddows2000やWindows XPといった過去の新OSリリース時のトレンドから、Windows Vistaも出荷6か月目から本格的な導入が開始されるとの予測を示した。また、現状についても、「対前年比120%というWindows Vista Enterpriseの好調なセールス」、「88%の既存アプリケーションは大規模な改修が不要という高い互換率」、「16万台のPCが、大企業において年内導入が予定されている」という3つの数字をあげ、エンタープライズ市場でも高評価を受けていると強調した。

 特に互換性についてはエンタープライズユーザーの関心が高いとし、アプリケーションや周辺機器の互換性対応状況を報告した。

 アプリケーション製品においては90%以上のカバー率でWindows Vista対応の確認あるいは追加パッチなどのソリューションが提供済みであり、周辺機器においては、プリンタ・スキャナ・デジカメに関しては90%以上の製品で互換性を確認しており、未対応の製品も今後オンラインアップデートなどで速やかに対応していくという。

 「Windows Vistaは今までのWindowsの歴史において一番互換性問題に成功したOSと言えます(ジェイミソン氏)」

 ただし、iPodなどの携帯オーディオやビデオカメラ等の製品では一部対応が遅れているという報告もあった。

 ここで、ジーエフケーマーケティングサービスジャパン株式会社 グローバルアナリシス部 シニアアナリストの岩淵真貴氏がゲストスピーカーとして迎えられ、Windows Vistaの日本市場におけるとらえられ方についてプレゼンテーションを行った。

 氏によると2006年には前年比かなりの落ち込みを見せたPC市場だが、Windows Vistaの登場で再び活気付いていると言う。その根拠として、実際の数字以外にデジカメの画素数や、携帯音楽プレイヤーの容量など、各種デジタル家電のリッチコンテンツ対応が進んでいることをあげている。このような現状に余裕を持って対応できるスペックを持ったWindows Vista搭載PCを、コンシューマーに魅力のある製品として訴求していく必要があるのでは、とまとめた。

 再び壇上にはジェイミソン氏が登り、Windows Vistaの今後の施策について報告を行った。新たにパートナーシップを結んだ「リクルート」、「Music Ocean」、「Language Channel」、「e-onkyo music」の紹介を行ったあと、Windows Vista搭載PC夏モデルライナップ中のプレミアムエディション搭載モデルが85%を越える見込みであり、1月のWindows Vista出荷時点より15%アップしていることを報告。プレミアムエディションを販売の主軸にしていきたい意向であることをより鮮明にした。

 最後に今後のロードマップを発表し、プレゼンテーションは終了した。

 また、その後行われた質疑応答では「XPと比べてさほど変化がなく、乗り換えの必要性を感じない」という質問に対し、以下の3点においてWindows VistaはXPよりも優れている、とジェイミソン氏は回答した。

・Windows セキュリティ センター、Windows Defenderなどによるセキュリティ機能の強化
・より使いやすくなったUI、サイドバーやガジェットなどの便利な新機能
・XPよりも遥かにパワーアップしたデジタルエンターティメント機能

 これらは出荷時から繰り返し強調されている機能だが、コンシューマーに対していかにこれらの魅力を訴求していくかが今後の課題と言えよう。
《田口和裕》
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