ゲルシンガー、IDF北京発表のテクノロジーを総括 | RBB TODAY

ゲルシンガー、IDF北京発表のテクノロジーを総括

エンタープライズ その他

インテル コーポレーション上席副社長兼デジタル・エンタープライズ事業本部長 パット・ゲルシンガー氏
  • インテル コーポレーション上席副社長兼デジタル・エンタープライズ事業本部長 パット・ゲルシンガー氏
  • インテル プロダクト&プラットフォーム マーケティング本部 本部長 阿部 剛士
  • 2010年までのIT関係投資推移。エネルギー効率と冷却が「ホット」な市場
  • コード名「Penryn」の特徴
  • チップの高集積化に欠かせない45nmプロセス
  • 国内初、Penryn搭載の実機デモ
  • このマシンでPenrynが動いている
  • Penrynのグラフィック処理能力
 インテルは4月20日、4月17〜18日に中国・北京で開催されたIDF(Intel Developer Forum)で行なわれた基調講演等の内容をダイジェストする日本国内向けの説明会を開催した。説明を行なったのは、北京でも基調講演を担当したインテル コーポレーション上席副社長兼デジタル・エンタープライズ事業本部長のパット・ゲルシンガー氏。

 冒頭で挨拶を行なったインテルのプロダクト&プラットフォーム マーケティング本部 本部長の阿部 剛士氏は、「インテルが中国に進出したのは1985年で、22年が経った。現在は中国に7,000名の従業員がいる」と中国との関わりの深さを紹介した。また、先日報道された大連での300mmウェハの製造工場の建設などの話題にも触れ、「今後もインテルは中国に多額の投資をしていく」とした。

 続いて登壇したゲルシンガー氏は、企業のIT投資額が今後も右肩上がりで増加していくという見通しを紹介し、「中でも電力/冷却といったエネルギー・コストと、運用管理に費やすコストが増加を続けており、この部分に向けた技術開発が必要だ」として、電力効率の改善や管理負担の軽減に今後も継続的に取り組んでいく方針を示した。

 さらに同氏は、IDF北京の講演で言及された技術について、概略の紹介を行なった。主な項目を、以下に列挙する。

・“Penryn”プロセッサ
 45nmプロセスを前提に設計されるプロセッサ。2007年後半から量産開始予定。現行のCore 2マイクロ・アーキテクチャを大幅に拡張したものとなる。「スーパーシャッフルエンジン」と呼ばれる技術が投入され、データの動的な再配置を行なうことで処理の並列度を向上させ、マルチコアによる性能向上幅をさらに高めているという。また、バーチャライゼーション機能の高速化も行なわれ、25%〜40%の高速化を達成したという。

 会場では国内初というPenryn搭載機による実機デモも行なわれた。医療アプリケーションのデモで、MRIによる2次元断面画像から3Dイメージを生成し、拡大縮小や回転などを行なったもの。「世界最速のWorkstation」の処理性能によって実現した処理だとのこと。

・45nm High-kプロセス技術
 45nmプロセスで導入される新たな製造技術として、ハフニウムを使用した高誘電ゲート絶縁膜を採用。これにより、トランジスタの集積度を2倍、スイッチング速度を最大20%ほど向上、スイッチング電力を最大30%ほど削減できるという。

・インテル ダイナミック・パワー・テクノロジー
 プロセッサだけでなく、システム全体の消費電力削減を目指した取り組み。特にこれまで低消費電力化が遅れていたメモリ・サブシステムの消費電力の削減に着手している。先日発表されたSun Microsystemsとの協力関係構築により、Solarisとの組み合わせでシステムが使用しない部分のメモリを明確に分離し、そこの消費電力を削減するデモに成功したという。この結果、システム全体で最大15%の消費電力が削減できたという。

・vProのアップデート
 ビジネス・クライアント向けプラットフォームとして投入されたvProがノートPCにも展開され(Centrino Pro)、5月に発売開始される予定。また、次世代のプラットフォーム“Weybridge”(2007年後半投入予定)の概要にも言及した。

・インテルQuickAssistテクノロジー
 暗号化などの特定処理向けのハードウェア・アクセラレータをIAプロセッサに集積する取り組み。特定処理の性能を向上させると同時に消費電力削減が実現する。

・Tolapai(開発コード名)
 エンタープライズ向けSoC(System on Chip)製品。主要なシステムコンポーネント全てを単一チップに集積したもの。2008年に提供開始予定。

・Larrabee(開発コード名)
 IAベースのプログラミングが可能な高並列アーキテクチャ。昨年「テラフロップス・プロセッサ」として公開された80コア集積の試作チップの延長上にあるものと考えられる。IAベースのソフトウェアの実行が可能とされており、より現実的な構成となっている。現在開発中で、2008年の完成を目標としているという。現在業界ではGPU(Graphics Processing Unit)を汎用的な処理に使おうという、GPGPU(General Purpose GPU)という動きが出てきているが、これに対してゲルシンガー氏は、「Larrabeeのようなプロセッサが実現すれば、GPGPUは存在意義を失うだろう」とした。
《渡邉利和》

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