NTTグループなど、東京国際映画祭にて4Kデジタルシネマのマルチキャスト実験を実施 | RBB TODAY
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NTTグループなど、東京国際映画祭にて4Kデジタルシネマのマルチキャスト実験を実施

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実験の概要図
  • 実験の概要図
  • アンサンブル映像配信の様子
  • リッジレーサー7の配信の様子
 日本電信電話(NTT持ち株会社)とNTTコミュニケーションズ(NTTコム)は23日、東京国際映画祭にて4Kデジタルシネマ品質(800万画素)のマルチキャスト配信の実験を実施し、成功したと発表した。

 東京国際映画祭内のイベント「digital TIFF シンポジウム」にて実施。デジタルシネマ実験推進協議会、慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構、バンダイナムコゲームスが参加した。

 実験は、慶應大学にて撮影された弦楽アンサンブル演奏と、ハイビジョンのゲーム映像4つを合成し、4Kデジタルシネマ品質を10拠点に配信するという2つだ。

 アンサンブル演奏の配信では、慶應大学で撮影されたライブ映像や、事前に収録した映像を4Kデジタルシネマ品質と5.1chサラウンドで配信。ビデオカメラは固定されたものであるが、映像が繊細なため、演奏者の表情などがはっきりと分かるほどだとしている。

 もう1つは、三田、秋葉原、横須賀、京都の4拠点でプレイをしている「リッジレーサー7」(プレイステーション3)のハイビジョン映像を、三田に集約。この4つの映像をリアルタイムで合成し、10拠点にライブ配信するという実験だ。

 これら4Kデジタルシネマ品質の映像は、JPEG2000符号化方式で約1/15に圧縮されるが、平均で400Mbps、最大では1Gbpsのビットレートになる。これを配信するため、NTT未来ねっと研究所にて「超高速ストリーム分岐装置(スプリッタハードウェア)」が開発され、汎用サーバで配信するものと比べて5倍〜10倍の高速化が図られた。

 また、ビットレートが1Gbpsに達すると、ルータにて輻輳が発生し、パケットの損失が発生する可能性が高くなる。これを防ぐため、NTTコムは誤り訂正機能を強化した「高信頼映像伝送技術」を開発。従来の誤り訂正符号と比較して、8%程度の冗長度でも、条件によっては1,000倍もの誤り訂正能力になるとしている。
《安達崇徳》
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