NEC、電気伝送で10Gbpsを実現するLSIインターフェイス技術を開発 | RBB TODAY
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NEC、電気伝送で10Gbpsを実現するLSIインターフェイス技術を開発

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 日本電気(NEC)とNECエレクトロニクスは25日、次世代ブロードバンドネットワークを実現するシステムLSIに必要不可欠なLSI間超高速インタフェース技術を開発したと発表した。

 このインタフェース技術を用いることで、現在の高性能サーバやルータ内に用いられている既存の通信速度の3〜4倍、PCI-Expressインタフェースの約5倍となる12Gbpsのデータ伝送を、減衰が大きい安価な伝送媒体でも実現可能になるとしている。今回の開発は、従来ディスクドライブなど数百メガビットのデータ伝送で使用されていたデュオ・バイナリ伝送方式を、世界に先駆けて10Gbpsの高速電気伝送に適用することにより実現できたという。

 今回開発された技術の特長には2点あり、1つ目は「新規イコライズ技術」だ。これは、従来は1データ当たり1回だった伝送波形の制御に対し、伝送波形の遷移点も含めた1データ当たり2回の制御を可能とする技術で、10Gbps以上の高速信号に発生する激しい波形の歪みを補正し、デュオ・バイナリ信号への制御を実現している。2つ目は、高速デュオ・バイナリ信号から最適なタイミングを抽出するために、デュオ・バイナリ信号にクロックを多重化する新規符号化方式を用いたクロック抽出技術。これにより、デュオ・バイナリ信号の正確な受信を実現できるようになったという。

 両社は今回の技術開発により、サーバやルータ、スイッチ、PCといった、すべての機器が10Gbpsの速度でつながる次世代ブロードバンドネットワークを実現するための高性能ネットワーク機器や高性能PCが実現できるようになるとしている。この技術が今後の高速コンピュータやネットワーク機器を実現するシステムLSIの差異化に重要な技術と考え、積極的な研究開発活動を展開していくという。また、NECエレクトロニクスは、この技術を用いたASICおよびASSP(特定用途向け標準製品)向けIPコアを、2006年上期のサンプル出荷を目指して開発していくとしている。
《村上幸治》
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