テストセンターでは、実際のCATVインターネットの環境と同じように光ファイバと同軸ケーブルの混合ネットワーク「HFC」がエミュレートされている。たとえば、多数のケーブルモデムを用いて負荷をかけつつ、IP電話が正常に利用できるかなどを検証するという。さらに、テストセンターの隅ではIP電話のモニタサービスの検証が進められていた。担当者によると、つい先ほどモニタとして設置したIP電話アダプタからの着信を待っているとのこと。@NetHomeでもIP電話の検証が着々と進んでいるようだ。
テストセンターに設置されたケーブルモデム。今のところ最大で40台程度のケーブルモデムを利用した負荷実験が行えるという |
IP電話の実証実験で用いられているIP電話アダプタ |
また、テストセンターの隣には「@NetHomeデジタルスタジオ」が設置されている。ここでは、動画コンテンツの収録が行えるほか、エンコーディング用や加工用のさまざまなマシンが用意されている。その中でも特に目を引くのが「DAMアセット管理」を行うストレージだ。このストレージでは、すべてのストリーミングコンテンツをMPEG2の13Mbpsで保存しており、メタ情報を利用した検索によって必要なときにいつでもコンテンツを取り出せるという。さらに、携帯電話などを含めたマルチデバイスに対応したエンコーディング作業も行えるようだ。
デジタルスタジオでには、撮影エリア、デジタルアセット管理、編集、WEB&DESIGNの各スペースがある。さらに、録音ブースも用意されているなど本格的だ |
ストリーミングコンテンツを管理するストレージ |
このデジタルスタジオと先ほど紹介したテストセンターはイーサネットで接続されている。さらに、これらのコンテンツは1階にあるショウルームで鑑賞できるのだ。このショウルームには各ベンダーのデジタルセットトップボックスが用意されており、実際に3階にあるテストセンターから配信された映像を視聴することができる。
1階のショウルームには実際に配信された映像を試聴できる。右側に並んでいるのは、各ベンダーのデジタルセットトップボックス |
これまでストリーミングコンテンツの配信やIP電話サービスにおいては一歩出遅れた感があった@NetHomeだが、テストセンターなどを見る限りではこれらのサービスについても着々と準備を進めているようだ。