復興の死角――見えない二次被害に苦しむ熊本の飲食店
2026年7月28日に発生した熊本地震から、まもなく2カ月。
地震直後は被害の様子が連日のように報じられた。現在は街に少しずつ日常が戻り、観光や飲食を後押しする復興支援策も始まっている。
一方、建物に大きな被害がなく営業を再開できても、予約や客足が戻らず、売上への影響が続く飲食店がある。
復興が進んでいるように見える中で、今も続く、目に見えにくい「二次被害」だ。
1カ月300件近くあった予約。7月~12月の予約が1週間でゼロに
熊本市の馬肉料理店「東京下町 梁山泊」でも、同様の二次被害が続いている。
今年6月、同店の名物【花盛り馬肉丼】が熊本公式ガイドブックに掲載された。
掲載後は全国から予約が相次ぎ、1カ月に300件近い予約が入るようになった。7月から12月まで、先々の予約も入っていたという。
ところが、7月28日の地震を境に状況は一変した。
キャンセルが相次ぎ、7月から12月まで入っていた予約は、地震からわずか1週間ですべてゼロになった。
店に大きな被害はなく営業を再開できたものの、約2カ月たった現在も予約や客足は戻らず、開店休業に近い状態が続いている。
店が開いていることと、経営が回復していることは同じではない。
こうした影響を受けているのは梁山泊だけではない。建物への直接被害とは異なり、外からは見えにくい。そこに、飲食店を取り巻く「復興の死角」がある。
名物を全国へ――通販を復興の柱に
そこで梁山泊は、名物【花盛り馬肉丼】を全国へ届ける通販事業の立ち上げを決めた。
来店だけに頼らない新たな販路をつくり、通販を復興の新たな柱にすることを目指している。
キャンプファイヤーで、全国通販への挑戦
通販事業には、冷凍発送の体制づくりをはじめ、商品開発や包装資材、機材などの準備が必要となる。
その第一歩として、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」にて、【花盛り馬肉丼】を全国へ届けるプロジェクトを9月8日より開始した。
クラウドファンディングは、インターネットを通じて、取り組みに共感した人から支援を募る仕組みだ。
梁山泊は、資金調達だけでなく、この取り組みを知ってもらい、新しい復興の形をともにつくる仲間とのつながりも、今回の挑戦の目的としている。
この挑戦が実を結び、通販事業が復興を支える柱として根づくことで、飲食店の新たな「復興の道筋」のひとつにつながることを目指している。
【企業名】東京下町 梁山泊
【クラウドファンディング】https://camp-fire.jp/projects/973329/view
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