
2026年7月、AI検索は大きな転換点を迎えました。株式会社ナレッジホールディングス(本社:東京都港区)は、本レポートで各社のAI検索にかかわる公開データを整理します。
今月は、GoogleとMicrosoftが、自社サイトが「AIの回答に何回登場したか」を確認できる公式レポートを相次いで公開しました。ある程度が「勘」で語られてきたAI検索対策が、ついに数値で「測れる」段階に入りました。
一方で、米国のGoogle検索のうち68%がサイトをクリックせずに完結する「ゼロクリック」となっていることがわかり、検索の評価軸は従来の「掲載順位」から、AIの回答にどれだけ引用されるかを示す「引用シェア」へと移りつつあります。
■ 本レポートの要点
- Microsoftが「Bing Webmaster Tools」のAIパフォーマンスレポートを拡張。コンテンツがAI回答で引用された回数や「引用シェア」を確認できるように(2026年6月)。
- Googleも「Search Console」に生成AI向けのパフォーマンスレポートを追加し、AI検索での表示状況を可視化。
- 米国のGoogle検索の68%が「ゼロクリック」(SparkToro/Similarweb調査、2026年)。
- 日本では検索1位でもクリック率が62.7%低下(Ahrefs調査、情報収集型・2026年6月時点)。
- Google AI Modeは外部アプリ連携「Connected Apps」で、検索から予約・購入まで完結する段階へ(米国、2026年7月)。

01 AI検索が「測れる」時代へ ─ Google・Microsoftが公式レポートを相次ぎ公開
これまで「AIにどれだけ引用されているか」は、外部ツールの推計や担当者の肌感覚に頼らざるを得ませんでした。その状況が、各社の公式レポートによって大きく変わりつつあります。■ Microsoft:引用回数・引用シェアを可視化
Microsoftは「Bing Webmaster Tools」に、自社コンテンツがMicrosoft CopilotやBingのAI要約などで引用された状況を示す「AIパフォーマンス」レポートを提供。2026年2月に公開プレビューを開始し、6月には検索意図・トピック分類・引用シェア(Citation Share)・比較機能などを追加しました。主要な検索事業者として、いち早く一次データを開示した形です。
■ Google:Search Console/Merchant Centerで可視化
Googleも2026年6月、「Search Console」に生成AI向けのパフォーマンスレポート(Search/Discover)を追加。ネットショップ向けの「Merchant Center」でも、AI Mode・AI Overviews・GeminiアプリでのShare of Voiceなどを確認できる新機能の提供が進んでいます。
つまり──AI検索対策(GEO/AIO)は、いよいよ“数値で管理するKPI”の段階に入ったといえます。
02 「ゼロクリック」68%、検索1位でもCTRは62.7%減 ─ 順位から引用シェアへ
SparkToroとSimilarwebの調査によると、2026年1~4月の米国Google検索の68.01%がクリックなしで完結しました。2024年の60.45%から2年で7.56ポイントの上昇です。日本でも、Ahrefsの調査で、AIによる概要が表示される情報収集型キーワードの検索1位CTRが2026年6月時点で−62.7%まで低下(2025年12月の−38%から悪化)。米国では−58%から−68.8%へと拡大しています。
「上位表示=流入」という前提が崩れつつあるいま、評価すべきは順位そのものよりも、AIの回答の中で自社がどれだけ引用・推奨されるか(引用シェア)です。
03 検索が「調べる」から「行動」へ ─ AI Modeが予約・購入まで完結
米国では2026年7月16日、Google AI Modeから外部サービスを直接操作できる「Connected Apps」が登場。ローンチ時の対応はInstacart・Canva・YouTube Musicで、検索の会話からそのまま買い物・デザイン・プレイリスト作成まで完結します。検索は「情報を探す場所」から「用事を片づける場所」へと進化しています。YouTubeでも、AIと対話しながら動画を探せる「Ask YouTube」が拡大し、2026年6月には1億4,000万人超が利用しました。
04 規制・法務の動き ─ EUがGoogleに約10億ドルの制裁金
欧州委員会は2026年7月23日、デジタル市場法(DMA)違反を理由に、Googleへ合計8.9億ユーロ(約10億ドル)の制裁金を科しました。検索での自社サービス優遇と、Google Playでの外部誘導制限が対象で、DMAに基づくGoogleへの初の制裁金です(60日以内の是正を要請)。また2026年7月20日には、Googleが検索結果のスクレイピングをめぐりSerpApiを訴えた裁判で、米連邦地裁がGoogle側のDMCA(著作権法)違反の主張を退けました。
05 国内でもGEO/AIO事例が加速
国内でも生成AI検索への対応事例が増えています。京都の老舗米店・八代目儀兵衛は「検索上位でもAIに推薦されない」課題に対し、サイト改善に加え口コミ・SNS・オフライン施策まで含めたGEO/AIO対策を推進。フジドリームエアラインズは、SNSとUGCの強化で“フォロワー6倍・UGC200%増”の成果を上げた事例として紹介されました。2026年8月27日には「生成AI × マーケティング フォーラム 2026」(オンライン)の開催も予定されています。
06 弊社見解 ─ 来月注目すべきポイント
- 引用シェアをKPIに:順位だけでなく「AI回答に引用された回数・シェア」を定点観測する体制づくりを。- Web・SNS・動画を横断:分析ツールの拡張に合わせ、複数チャネルで「AIにどう認識されているか」を把握する。
- 検索から行動までを設計:見つけてもらうだけでなく、AI経由で予約・購入まで到達させる導線を用意する。
※出典:Microsoft「Bing Webmaster Tools(AI Performance)」/Google Search Central Blog/SparkToro・Similarweb「Zero-Click Search Study 2026」/Ahrefs プレスリリース(PR TIMES)/欧州委員会発表(各報道)/TechCrunch・Search Engine Land ほか。数値は各社の公開データ・公式発表に基づきます(2026年7月時点)。
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「順位の戻りが鈍い」「流入が減少している」「サイテーション戦略・AIO(AI最適化)導入を検討している」──こうした課題に対し、株式会社ナレッジホールディングスでは、貴社の現状分析と最適な打ち手の提案を無料で承っております。本レポートで触れた施策の具体的な実装方法を含め、お気軽にご相談ください。
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※2024年12月時点:グループ事業福祉施設40店舗以上、美容サロン・飲食店も展開
ホームページ :https://knowledge-hd.co.jp
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