【保護者100人調査】中学校公教育、満足度71%の裏で進む「教員の多忙化」問題 - PR TIMES|RBB TODAY
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【保護者100人調査】中学校公教育、満足度71%の裏で進む「教員の多忙化」問題




株式会社DeltaX(本社:東京都千代田区、代表:黒岩 剛史)が運営する塾選びサービス『塾選』は、「中学校公教育」について調査しましたので概要をお知らせいたします。

近年、公教育を取り巻く環境は大きく変化しています。教員の働き方改革や部活動の地域移行など、学校現場では制度面での見直しが進む一方で、まだまだ課題が解消したとは言い難い状況です。
塾選ジャーナルでは、公立中学校に通う子どもを持つ保護者100人を対象に、公教育についての意識調査を実施しました。今回の調査では、約7割が「公教育に満足」と回答。その一方で、学習指導や個別対応、教員の多忙さに対する不安も数多く寄せられました。
今回の調査からは、公教育への満足度が、「教員がどれだけ子どもに向き合える環境にあるか」によって大きく左右されていることが明らかになりました。
本記事では、調査結果をもとに、公教育の評価がどこで分かれているのかを見ていきます。

詳細はこちらをご覧ください。
中学校公教育への評価は高水準―7割超が満足



子どもが中学校で受けている公教育への満足度を尋ねたところ、「とても満足」(12%)と「やや満足」(59%)を合わせて、全体の71%が肯定的に評価していました。
評価されているのは「先生の対応」「学習指導」

※本アンケートは複数回答形式のため、合計が100%を超える場合があります。

満足理由として最も多く挙がったのは「先生の対応」(45%)でした。次いで「学習指導」(33%)、「行事・イベント」(32%)、「校風」(29%)が続きます。
保護者の声からは日常的に子どもと関わる「先生」の存在が評価のポイントになっている様子が見えてきました。

■ 先生の対応
- 子どもが悪ふざけをしてしまったときに、その指導を保護者に丸投げするのではなく、担任や生活指導の先生が時間を作ってきちんと指導してくれたので助かりました。保護者だけの指導ではどうしても甘えや子どもに響かない部分があるので、先生からも指導してもらえて良かったです。(Anさん 東京都 中1男子 保護者)
- 一時期不登校気味になった際に先生および生徒指導の先生が頻繁に連絡を取ってくれ、不登校がなくなりました。(mapoyuさん 奈良県 中3女子 保護者)

■ 学習指導
- 「教育はしっかりしてくれており、受験対策もしっかりしているので助かります。先生が頑張ってくれているので。」(まめすけさん 神奈川県 中1女子 保護者)
- 「学習内容の理解度を確認する小テストを多く実施してくれるため、理解状況の気づきにつながっているため。」(YYMMさん 長野県 中1女子 保護者)

満足の理由として語られているのは、最新の教育内容や仕組みそのものではなく、「先生がどう向き合ってくれているか」「日々の授業が子どもに届いているか」という、日常的な先生の対応です。
公教育への評価は、学校の教員がどれだけ子どもに向き合えているかによって、大きく左右されていることがうかがえます。
少数ながら挙がった不満点は「学習指導」、次いで「先生の対応」

※本アンケートは複数回答形式のため、合計が100%を超える場合があります。

公教育への満足度は全体として高い一方で、10%弱の保護者からは不満の声も寄せられました。不満に感じている点を尋ねたところ、最多は「学習指導」(58.6%)でした。続いて「先生の対応」(37.9%)、「英語教育」(34.5%)、「生活指導」(34.5%)、「個別サポート」(31.0%)が並びます。
満足理由では上位だった「先生の対応」や「学習指導」が、不満項目でも上位に挙がっていました。

■ 学習指導
- 「公教育の学習指導だけでは、難関高校の受験対策ができず、結局は塾などに頼る必要が出てくるため。ほぼすべての中学生は高校受験をするのだから、中学校には大まかにでも志望校を分けて、受験対策をしていただきたい。」
(かえさるさん 東京都 中3男子 保護者)
- 「カリキュラムに沿って進めているとは思うけれど、必要最低限の内容しか指導しないことが不満。学習内容が薄っぺらいから塾が必要になる。先生といわれる仕事に就いているのなら質が良い授業をするべき。職員にも程度の差が目立ちます。」(カモミールさん 静岡県 中3男子 保護者)

■ 先生の対応
- 「授業内容が理解できないまま進んでしまい、本人が諦めてしまう。本人が不明点を質問しやすいように個別に対応してほしい。」(yabu-mさん 愛知県 中1男子 保護者)
- 「三者面談の時など、受験に関する詳しい情報は教えてくれないです。個人個人に合ったアドバイスなどをいただきたいと思いました。」(ちーあさん 神奈川県 中3男子 保護者)

多く見られたのが、子どもの状況に応じた関わりが十分ではないという声です。
加えて、いじめがおきた際など学習面以外の日常場面においても、先生の対応に物足りなさを感じる声が寄せられています。これらの声に共通しているのは、「問題があること自体」よりも、それに対して、先生がどこまで踏み込んでいるか、向き合い方に不満があるという点です。
「公教育で足りない」と感じること―1位は教員の人手

※本アンケートは複数回答形式のため、合計が100%を超える場合があります。

「今の公教育で足りないと感じるもの」を尋ねたところ、最多は「教員の人手」(32%)でした。次いで「個別最適化(ついていけない子のフォロー)」(31%)、「いじめ・トラブル対応」(28%)、「メンタルケア(相談員・スクールカウンセラー)」(27%)が続きます。
「教員の人手不足」がさまざまな課題の起点に
保護者の回答からは、教員の人手不足が学習面だけでなく、生活面やメンタル面にも影響していると考える様子が見て取れます。
「教員の人手が足りない」こと自体が、さまざまな課題の起点になっている構図が浮かび上がります。
- 「特に教員の人手が不足していると感じます。一人の先生が受け持つ生徒数が多すぎるため、授業についていけない子へのきめ細やかなフォローや、生徒同士のトラブルが起きた際の迅速な対応が十分にできていないように見受けられます。先生方が多忙すぎて、生徒一人ひとりの変化に気づく余裕がなくなっていることが一番の懸念点です。」(こがらしさん 兵庫県 中2男子 保護者)
- 「教員一人あたりの業務負担が過剰であるためか、学習面で遅れがちな生徒への個別フォローが後回しになっている現状があり、より手厚い指導体制の構築を切望しています。」(テラさん 神奈川県 中2女子 保護者)
- 子どもが通っている学校では、教員不足で担任が固定されていないクラスがあったり、年度途中で先生が辞めてしまい、テストの学年全体の平均点を見る限り、授業の質が落ちている印象があるからです。(Anさん 東京都 中1男子 保護者)

英語・プログラミング・STEAMは後回しにされがち
教員の人手不足の課題以外に、英語教育(26%)、プログラミング教育(24%)、STEAM教育(10%)といった、将来を見据えた学びの不足を指摘する声も目立ちました。
保護者のコメントからは「学校の現場が最新の教育に追いついていない」という受け止め方が多く見られました
- 「英語の教育に力を入れてほしいと思っています。国際社会も成熟化しており、企業の面接も英語でというところも増えているので、英語を日常会話レベルまで力を入れてほしい。」(あたばけさん 岡山県 中1男子 保護者)
- 「プログラミング教育については、子どもたちが将来に必要なスキルとして身につけるべきだと感じます。今後、もっと積極的にプログラミングを学べる環境が必要です。」(KKさん 東京都 中2男子 保護者)

こうした分野は、専門性や準備に時間を要するため、人手や余裕が不足している現場では後回しになりやすいという現実が透けて見えます。
学習の物足りなさ、個別対応の不足、先端教育への遅れといった問題は別々のようでいて、根底では「教員が足りない」「余裕がない」ことにつながっていると考えられそうです。
教員の働き方改革に8割超が賛成―背景には「子どもと向き合う時間」への期待
教員の多忙さが広く認識されている中で、保護者は「教員の働き方改革」をどのように受け止めているのでしょうか。



調査結果では、「賛成」(47%)と「どちらかと言えば賛成」(36%)を合わせて、83%が前向きに評価していることが分かりました。
賛成理由として多く挙がったのは、「先生が子どもと向き合う時間が増えることへの期待」です。
- 「先生たちが過労で体を壊したり、辞めてしまうニュースをよく見るからです。息子の学校でも、先生が朝早くから夜遅くまで残業しているようで、保護者会で話すときも疲れた顔をしている人が多いです。業務を減らせば、先生一人ひとりが子どもと向き合う時間が増えて、授業の質も上がるのではないかと思います。」(refiさん 東京都 中2男子 保護者)
- 「先生方が心身ともに健康で、日々の授業準備や生徒一人ひとりと向き合う時間に余裕を持てるようになることは、学校全体の教育の質を底上げするために不可欠な要素だと考えます。過度な業務によって先生が疲弊してしまうと、教育現場から情熱が失われるだけでなく、子どもの変化に気づく余裕もなくなってしまうため、抜本的な改革を早期に進めてほしいです。」(テラさん 神奈川県 中2女子 保護者)

部活動の地域移行に賛成多数―一方で「格差」への懸念も
教員の働き方改革と並んで、近年大きな変化として注目されているのが、中学校の部活動の地域移行です。保護者はこの動きを、どのように受け止めているのでしょうか。
調査では、「賛成」「どちらかと言えば賛成」が多数派となり、教員の負担軽減という観点では、一定の理解が広がっていることが分かりました。



賛成理由は「教員の負担軽減」と「授業への集中」
賛成派のコメントを見ると、部活動が教員の大きな負担になっていることを理解したうえで、「教育の質を守るためには必要な変化」と捉えている声が目立ちます。
- 「先生の負担がやはり大きいので、指導者は学校外の人材を起用したほうが先生の負担は減ると思います。先生はあくまで勉強とか進路指導を主にすべきかと考えます。」(かりんとうさん 北海道 中3女子 保護者)
- 「部活動の地域移行によって、教員の負担が減って、子どもの学習指導を本格的にしてもらえるのは良いことだと思いました。」(ミオさん 北海道 中2女子 保護者)

賛成派の多くは、「教員の負荷が軽くなる」ことによって、日常や学習面においては教員による対応が手厚くなることを期待していることが伺えます。
慎重・反対派の懸念は「送迎」「費用」「公平性」
慎重派・反対派の声からは、地域移行によって新たな負担が生じることへの不安が語られています。
- 「いわゆる「田舎」という環境のため、学校外にやりたい活動の場がありません。学校から地域へと移行してしまうと、送迎という問題が出てきて親の負担が大きくなるので、できれば学校内で部活動を続けてほしいと思います。」(リリーさん 京都府 中2女子 保護者)
- 「金銭的に負担が増えたり、送迎の必要があったりして、保護者がその負担を受け入れられない家庭の子どもは、何もできずに、格差が開いてしまうから。」(よきしゅんさん 兵庫県 中2男子 保護者)

保護者のあいだでは、教員の負担軽減には理解を示しつつも、子どもにとっての公平性や体験の質が損なわれないかを慎重に見極めようとする姿勢が見られました。
まとめ:公教育の満足度を左右するのは「教員が子どもに向き合える環境」
今回の調査では、公教育に対して約7割が肯定的な評価を示しました。全体として、中学校への満足度は高い水準にあります。
一方で、不満を感じている保護者は1割未満ながら、「学習指導」や「先生の対応」「個別サポート」など具体的な改善点も挙げられました。また、「教員の人手不足」や「多忙さ」が教育の質に影響しているのではないかという懸念は、満足度を問わず共有されています。
教員の働き方改革や部活動の地域移行に対して8割以上が賛成している背景にも、この視点があります。保護者が期待しているのは、教員の負担軽減そのものではなく、子どもと向き合う時間を確保できる体制づくり。公教育の質をさらに高めていくためには、現場の余裕をどう確保するかが今後の重要な論点といえそうです。

詳細はこちらをご覧ください。

アンケート調査概要
調査対象:公立中学校に通う子どもを持つ保護者(有効回答数100名)
調査時期:2025年12月
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットを使用した任意回答
調査レポート名:「公教育」に関する意識調査
※掲載しているグラフや内容を引用する場合は、出典「塾選ジャーナル調べ:『公教育』に関する意識調査」と明記し、『塾選ジャーナル』の記事(https://bestjuku.com/shingaku/s-article/46359/)へのリンク設置をお願いします。

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