
人材育成を通じて企業の脱炭素経営を支援する株式会社スキルアップNeXt(本社:東京都千代田区、代表取締役:田原 眞一、以下「スキルアップNeXt」)は、研修プログラム「GX入門講座」のオプションカリキュラムとして、石油業界に特化した脱炭素の入門講座を12月4日から提供開始します。石油業界に関わるCO2排出構造や削減ソリューションなど、課題とチャンスの両面を構造的かつ具体的に学ぶことができます。
「基盤産業」石油業界、GXにおける課題と機会
石油業界は、世界のエネルギー消費の最大シェアを占め(2022年時点で31.6%)、輸送用燃料や石油化学原料を供給する社会・経済活動の基盤を担う産業です。現在、世界的な脱炭素化の加速により、石油製品の需要減少が予測され、既存資産の座礁化リスクが大きな経営課題となっています。また、カーボンニュートラル燃料の製造コストの高さや国際的な調達網の未確立も課題です。
しかし、石油業界は、大規模エネルギー供給システムと化学技術という独自の強みを活かし、これをビジネスチャンスとして捉えることができます。具体的には、その高度な化学技術を活かし、水素・アンモニアや合成燃料といったカーボンニュートラル燃料の大規模な製造・供給を通じて、社会全体の脱炭素化を強力に推進する役割を担います。既存の製油所やサプライチェーンインフラを転用・活用することで、運輸・産業部門など多岐にわたる脱炭素化困難な産業の脱炭素化に貢献できる点が、石油業界の大きな強みです。
多くの企業が直面する脱炭素推進の概念と具体の間にある”業界独自の壁”
東証プライム上場企業を中心に8割の企業が「脱炭素化に全社的に着手したものの実行に移せていない」と回答しています。(ボストンコンサルティンググループ「BCG カーボンニュートラル・インデックスレポート 2024」)ここには、脱炭素推進において多くの企業が直面する「業界横断の総論は理解できても、自社特有の事情に落とし込めず、具体的な推進に着手できない」という“業界独自の壁”が存在しています。
業界特有の課題やアプローチの理解が脱炭素推進の第一歩
石油業界は、その巨大な排出構造、既存資産転換の難しさ、およびエネルギー安定供給の責務という点で、他業界とは一線を画す特有の課題を抱えています。例えば、石油のライフサイクルGHG排出量の約9割が製品の使用段階(Scope 3)で占められる構造のため、自社の精製・生産プロセスの効率化(Scope 1・2)だけでは排出削減に限界があります。また、製油所やパイプラインといった大規模な既存資産を抱え、これらを座礁化させるリスクを管理しつつ、水素・CCUSといった新規カーボンニュートラル事業への大規模投資に踏み切るという、極めて難易度の高い事業ポートフォリオ転換が求められています。
このように、石油業界特有の課題と優先すべきアプローチが存在するため、業界横断的なGX基礎知識に加えて、業界独自のGX事情を深く理解することが脱炭素推進の第一歩となります。
本講座は、こうした石油業界特有の課題構造から、対応すべき国内外の政策・規制 、既存事業の脱炭素化アプローチ、そして水素・合成燃料といった次世代ソリューション供給による新たな事業機会 までを網羅的に学習できるよう設計されています。この学習プロセス自体が、自社の脱炭素推進に必要な思考のフレームワークとして機能し、実効性のあるGX推進を支援します。
講座概要
これまで提供していた「GX入門講座」の基本カリキュラム(1~6章)に、オプションカリキュラム(1章)として「業界別講座」を追加します。
名称:業界別講座
対象: 企業の経営層、経営企画、サステナビリティ・GX推進担当者、全従業員
石油業界関係者に加え、主要顧客のGX動向を把握したい方にも有用です。
学習形式: eラーニング
価格:5,500円/1名(税込)
カリキュラム:
石油業界と GX の背景
石油業界を取り巻く GX 政策・規制とステークホルダーの要求
石油業界自身の脱炭素・カーボンニュートラル化アプローチ:既存事業の GX 化
カーボンニュートラル社会・他産業への貢献:次世代エネルギー・ソリューションの供給
業界別講座の詳細はこちら▶https://green-transformation.jp/course/gx/beginner/
スキルアップNeXtについて
スキルアップNeXtは、「スキルアップGreen」でGXを体系的に学べる講座や、GX推進に必要な知識やスキルを測る「GX検定」で企業のGX推進をワンストップでサポートしています。経産省主導のGXリーグにおいて、2024年度よりGX人材市場創造WGを立ち上げ、リーダー企業として、GX人材の役割や必要なスキルを定義した「GXスキル標準」を策定しました。
https://green-transformation.jp/

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