深谷市では、『儲かる農業都市』の実現に向け、『農業の未来が集まる場所へ』を『DEEP VALLEY Agritech Award』のコピーとして掲げ、農業の課題解決につながるビジネスコンテスト『DEEP VALLEY Agritech Award 2025』を開催しています。本年で7回目を迎え、多数の応募の中から厳正な選考を行い、ファイナリスト6社を決定し、10月15日(水)に最終審査および表彰式を実施します。
『DEEP VALLEY Agritech Award 2025』の特設サイト内では、ファイナリスト6社が本コンテストにエントリーしたテーマや内容、農業課題解決に向けて掲げる想いを公開していますので、ぜひご覧ください。
・特設サイト:https://agritechaward.deep-valley.jp/
・ファイナリスト紹介ページ:https://agritechaward.deep-valley.jp/finalists/

≪『DEEP VALLEY Agritech Award 2025』最終審査および表彰式≫
・とき:10月15日(水)午後0時30分~
・ところ:市役所本庁舎3階大会議室
・内容:午後0時30分=開場
午後1時~4時30分=最終審査、令和6年度最優秀賞受賞企業であるEF polymer株式会社による事業進捗報告
午後4時30分~5時30分=表彰式
午後5時30分~6時30分=名刺交換会および展示見学
・協賛:株式会社シタラ興産/株式会社埼玉りそな銀行/神鋼鋼線工業株式会社
・後援:農林水産省/内閣府/総務省/経済産業省/埼玉県
株式会社埼玉りそな銀行/一般社団法人ベンチャーキャピタル協会
ジェトロ埼玉
■『DEEP VALLEY Agritech Award 2025』最終審査に進むファイナリスト6社
本年の『DEEP VALLEY Agritech Award』のテーマは、『農業×◯◯=未来』です。本テーマに対して、自由な発想で、農業を取り巻く1次から6次産業の過程におけるアイデアを対象とし、農業経営やフードバリューチェーンにおけるアイデアなど、農業の未来を共創する提案を幅広く募集してきました。そして、多数の応募の中から、厳正な選考を通過した6社を紹介します。
【ファイナリスト6社 ※順不同】
株式会社レボーン(東京都)
<提案テーマ・内容>
株式会社レボーンは、『匂いの民主化』を掲げ、嗅覚をテクノロジーの力で誰もが扱えるようにすることを目指しています。従来、人間の感覚に依存してきた『匂い』を科学的に捉え、社会の中で活用可能なデータへと変換することが私たちの使命です。
『DEEP VALLEY Agritech Award 2025』に提案したテーマは、『Smell Chain』構想です。これは、生産から消費者まで香りのデータを一括管理し、信頼性や付加価値を農産物に与える仕組みです。匂いセンサーとクラウドシステムを活用することで、農業や食品分野における新たな価値づくりに挑戦します。
サグリ株式会社(兵庫県)
<提案テーマ・内容>
サグリ株式会社は、衛星データとAI、そして独自の区画技術を組み合わせて『農地の見える化』に取り組むスタートアップです。
今回の提案テーマは、深谷市の農地を対象に衛星データで土壌分析を行い、JAや生産者が活用できる深谷市ならではの解析モデルを構築することです。深谷市は、ネギをはじめとした多様な農産物が生産されており、土壌解析技術を活用することで施肥の最適化やコスト削減、さらには環境負荷の低減にもつなげられると考えています。地域全体でのモデル普及を進め、衛星データを基盤とした持続可能な農業の実現に貢献していきます。
株式会社WAKU(岡山県)
<提案テーマ・内容>
株式会社WAKUは、植物の成長を大きく促すグルタチオン(植物を含む生物の細胞内に存在する代表的な抗酸化物質)に出会い、その効果を確信したことをきっかけに独立し、農業分野に特化した資材開発を進めています。
今回の提案テーマは、グルタチオンで酷暑に負けない深谷の未来をつくることをテーマとして提案させていただきました。グルタチオンには植物に投与することで光合成を促進し、遺伝子発現や細胞分裂を活性化させる働きが確認されています。その結果、収量の増加、品質の向上、さらには肥料使用量の削減につながることが各種の試験で実証されています。グルタチオンを活用することで持続可能で高収益な農業を実現し、深谷から世界へと発信していきます。そして、その第一歩として、『DEEP VALLEY Agritech Award 2025』での成果をつなげていきたいと考えています。
株式会社アイナックシステム(福岡県)
<提案テーマ・内容>
株式会社アイナックシステムは、『農業×スマート制御=未来』をテーマに、工場自動化技術を基盤とした農業分野への革新的アプローチを提案しています。京都府との共同研究で万願寺とうがらしの自動収穫ロボットが国家プロジェクトに採択されるなど、農業×テクノロジーで着実な成果を挙げてきました。
今回は、農家の収益性向上と省エネルギーを両立する局所土壌ヒーターシステムにより、持続可能な農業経営の実現を目指しています。農家の経営に直結する暖房コスト削減というテーマは特に重要であり、深谷市のように農業が盛んな地域でこそ価値を発揮できると考えています。
株式会社エンドファイト(東京都)
<提案テーマ・内容>
株式会社エンドファイト(筑波大学・茨城大学発スタートアップ)は、ギリシャ語で『植物内生菌』を意味する社名の通り、微生物研究を基盤に事業を展開しています。
長年の研究で構築した『dark(ダーク) septate(セプテイト) endophyte(エンドファイト)(DSE)』の大規模ライブラリを活用し、植物の潜在能力を引き出し、環境ストレス耐性や生育促進、花芽分化や栄養成分量向上などを実現することを可能とします。気候変動や肥料・農薬コストの上昇といった課題に直面する農業に対し、生育促進や環境ストレス耐性向上を実現する持続可能なモデルを深谷市から広げていくことを提案しました。DSEが持つ『ゼロをプラスに変える力』を深谷市で実証し、全国、そして世界へと発信していきたいと考えています。
株式会社きゅうりトマトなすび(東京都)
<提案テーマ・内容>
株式会社きゅうりトマトなすびは、2023年に東京大学発のスタートアップとして設立されました。社名は、最初に手がけた施設園芸ソリューションの対象作物『きゅうり・トマト・なす』に由来しており、身近な野菜から農業の未来を広げていくという思いを込めています。
『農業×生成AI』というテーマのもと、最先端のAI技術と現場の知見を融合させ、次世代型の農業基盤づくりに挑んでいます。私たちが目指すのは『深谷AI』と呼べるような仕組みです。産地としての深谷を、AIの力でさらに強く、持続可能にしていきたい。私たちは単なる研究開発にとどまらず、実際に産地全体を盛り上げる社会実装を見据えています。深谷市をモデルケースとして、日本の農業に新しい標準を打ち立てていくことを目標にしています。
■『DEEP VALLEY Agritech Award』とは
深谷市では、『農業の未来が集まる場所へ』を『DEEP VALLEY Agritech Award』のブランドコピーとして掲げ、農業や食にまつわる課題解決につながるアイデアや技術を全国から募集して表彰する取り組みを、2019年から実施しています。
これまでに累計145社がエントリーし、5社への出資を実行しました。最優秀賞受賞企業を含む5件のスマート農業プロジェクトが国の支援のもと、市内で展開されるなど、具体的な成果も生まれています。
2024年からは『農業×〇〇=未来』を新テーマに掲げ、先進的・挑戦的な発想を積極的に受け入れ、農と食の新たな産業モデル創出を後押ししています。また、米国ノースダコタ州の非営利団体Grand Farmとのパートナーシップを通じて、海外展開やグローバル連携を視野に入れた支援も強化しています。
深谷市は、持続可能な農業の実現に向け、今後もアグリテック企業の集積を促進し、市内での生産者の増加や作業効率化を目指していきます。
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