合同会社Wayfinder(ウェイファインダー)(代表:Maxwell Forrest、以下、Wayfinder)は、世界各地のデザイナーと日本の地方自治体をつなぎ、地域課題に挑む共創プロジェクト「Design for Japan」の始動を発表します。本プロジェクトは、世界的に活躍するUXデザイナーやUXリサーチャーが日本の地方に1週間滞在し、地域事業者や地方自治体などと共に日本の地方を体験し、その魅力をデザインの力で海外に伝えるものです。
第1回となる本年は、静岡県下田市にて参加者と地域住民との共創型デザインワークショップ「Shimoda Design Workshop(以下、本プログラム)」を9月15日(月)~20日(土)まで開催します。本プログラムは、下田の魅力をインバウンドに届ける英語版ウェブサイトの制作をゴールに、参加者が地域住民や事業者・下田市と協働し「下田の魅力を海外に届けるためのデザイン」を共に考え、実装までを目指す取り組みです。
公式Website(英語): https://www.designforjapan.com/shimoda-2025

2024年9月の実証実験に参加した皆様(下田市鍋田浜にて)
■ 「Design for Japan」を実施する背景:“新しい観光・地域との関わり方”をデザインで解決
2025年、年間訪日外国人数は4,020万人規模に達すると予測され(*)、インバウンド観光客の訪日が加速しています。一方で、その多くは東京・京都・大阪といった限られた都市に集中し、地方の多くは“インバウンドの空白地帯”として取り残されているのが現状です。それらの多くは「海外から見えない」「伝わらない」状態に起因しています。この打開策として求められているのが、文章の翻訳だけではなく、文化や言語を超えて、価値を「伝わる形」に “翻訳” する視点です。
「Design for Japan」は、ワークショップを通じて地方創生に関心を抱く国内外でプロフェッショナルに活躍するUXデザイナーを集め、地域住民・自治体・地域事業者と連携を図りながら、課題抽出から調査、デザインアウトプットまで一連のUXデザイン業務を実行し、その“翻訳不全”を「UX(顧客体験)デザイン」で解決することを目指します。
2024年9月には静岡県下田市にて1週間の実証実験を行い、6ヵ国・地域から約25名の国内外在住のUXデザイナーが、インバウンド観光客誘致のためのアイデア創出、地域の魅力を海外に発信するためのマーケティング施策や多言語サイト制作などのアウトプットを行いました。この中で、さらに実装までを目指したいという声をいただき、形にしたものが「Design for Japan」です。
「Design for Japan」は、国際交流やワークショップにとどまらず、「地域を起点に世界とつながるUX共創」の新しいかたちを提示します。
■ 「Shimoda Design Workshop」について

海辺のコワーキングスペースから作業する実証実験の参加者
本プログラムは、世界各国から参加するUXデザイナーと地域事業者・地域住民が、地域の未来を共にデザインする1週間のワークショップです。第1回となる「Shimoda Design Workshop」では、1週間のワークショップを通じてより実践的なアウトプットとして「下田市のインバウンド向けウェブサイト」を制作します。
日程:2025年9月15日(月・祝)~9月20日(土)
開催地:静岡県下田市
対象者:海外在住のUXデザイナー・UXリサーチャー・学生、英語を使ってプロジェクトに参加したい日本人デザイナー・学生
内容:下田市の魅力を海外に伝えるためのUX設計、インバウンド向けサイト制作、現地事業者へのヒアリング調査など
主催:合同会社Wayfinder / 後援:静岡県下田市 / 協力:ELENTO合同会社
※コンテンツは予告なく変更される場合があります
※宿泊場所・交通手段は各自でご手配ください
■ 参加者の声 (2024年9月の実証実験)
Erik Cargo / Designer, United States
世界中の一流企業で活躍するデザイナーたちとともに、下田という日本の海辺の“楽園”のような町に滞在しました。UXの視点から、この町が抱える“雇用の不足”や“観光客の偏在”、“人口構成のバランス”といった課題に向き合いながら、デザインの力でどこまで貢献できるかを考える日々でした。
個人としても、プロフェッショナルとしても、そして地域の一員としても、機能的なデザインが現実の場所に与える影響力にあらためて感動し、大きな刺激を受けました。
■ 合同会社Wayfinder 代表社員 Maxwell Forrest コメント

『Design for Japan』の原点は、2019年に立ち上げた Tokyo UX Meetup で聞いた「社会を良くするデザインに携わりたい」という参加者の声です。2024年に下田で実証実験を行い、地域事業者・参加者から“次は実装フェーズを”という要望を受け、本格始動に至りました。
開催地としては、2年前、日本好きの父の来日を機に初めて訪れた下田を選びました。特急『踊り子』で約2時間半。鍋田浜をはじめ沖縄級の透明度を誇るビーチがありながら、熱海に比べて観光客が少ない現状に衝撃を受けたことがきっかけです。この“埋もれた価値”を翻訳するために、今年は英語観光サイトを公開します。
観光消費に留まらず、世界の優秀なUXデザイナーと地域が共に地域課題を考えることで、デザインの力で “グローカル” な新たな価値創造を生むことを目指しています。その一助となるべく、下田を出発点に、全国へ取り組みを広げていきます。
*2025年(1月~12月)の旅行動向見通し(JTB)
【合同会社Wayfinderについて】
合同会社Wayfinderは、個人・企業・自治体が抱える課題に対し、エスノグラフィー、デザイン、テクノロジーを組み合わせたコンサルティングを提供しています。私たちは、海外大手IT企業の日本におけるUXリサーチから、日本企業の顧客体験(UX)改善、地方創生のためのUXデザインまで、幅広いプロジェクトを通じて、デザインとエスノグラフィーの力で新たな価値を創造しています。詳しくはこちらをご覧ください:https://wayfinder.co.jp/
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