2025年12月8日
一般社団法人 RISC-V協会(東京都中央区)
■ RISC-V Day Tokyo 2025 Autumn、盛況のうちに無事終了
2025年12月4日(木)に開催した 「RISC-V Day Tokyo 2025 Autumn」 は、多くの研究者、企業エンジニア、学生、RISC-Vエコシステム関係者にご参加いただき、盛況のうちに無事終了いたしました。本イベントは、年末開催に合わせて 会場規模を縮小した特別版 として実施し、200~240名の現地参加、250~300名の事前登録 をいただきました。2026年3月5日に催す予定の次回イベントでは フルサイズのマルチトラック構成に復帰します。
写真1: 12月4日のカンファレンスの様子

■ 発表経緯
8月19日:「RISC-V誕生15周年記念マグカップ制作・進呈」発表
9月4日:マグカップ デザイン公開
10月24日:協賛企業支援による「無料登録制」への移行発表
11月2日:米国Googleエンジニアによる「デジタル信頼基盤技術」講演発表
11月5日:米国Amazon社によるクラウドとエッジをつなぐ「AIエージェントの未来」についての講演を公表
11月11日:MIPS Technologiesがプラチナスポンサーとして登壇発表をすることをお知らせ
11月27日:『自前チップ設計試作ハンズオン口座』を公開
今回は、盛況のうちに無事終了したことを発表します。
写真2: 『自前チップ設計試作ハンズオン口座』参加者。 『自分のチップ』を設計しマスク生成試作する様子

■ セッション内容(2025 Autumn)
プログラム概要(セッション内容)
RISC-V Day Tokyo 2025 Autumn では、午前の部冒頭で、東京大学・池田誠教授より「RISC-Vを取り巻く研究とイノベーション」と題し、オープン技術を活用した半導体人材育成・教育の実践が紹介され、続いて経済産業省 齋藤尚史氏から、日本の「半導体・デジタル産業戦略」と今後の政策の方向性が示されました。産業界からは、Alphawave Semi によるチップレット/224G級高速I/Oを含む高性能コネクティビティIPとチップ統合技術、MIPS Technologies によるエッジでのフィジカルAIと自律ロボティクスの展望が語られました。
セキュリティ分野では、情報セキュリティ大学院大学・須崎有康教授が、RISC-VベースのTEEおよびRoot of Trust技術をArm/Intel/AMDの既存技術と対比しながら整理し、Google 特別主席エンジニア Andrés Lagar-Cavilla 氏が、CaliptraおよびOpenTitanを中心としたオープンRoot of Trustの最新動向と、Google・Microsoft・OCPにおけるクラウド/データセンター向けセキュア基盤構築の取り組みを詳細に解説しました。
午後は、Tenstorrent の石井靖夫氏が、RISC-VとチップレットによるAI・自動車・ロボティクス向けコンピューティングプラットフォーム、および異ベンダーチップレット間のインターオペラビリティ課題とその解決アプローチを紹介。Amazon Alexa+ チームの Chirag Agrawal 氏からは、実運用レベルのエージェント型AIシステム設計と、RISC-V/チップレットベースのローカル自律AIアーキテクチャの可能性が示されました。JASA RISC-V WG の小檜山・黒川・小林各氏は、FPGA、Google Open MPW、TinyTapeout を用いたJASA独自RISC-Vプラットフォームの開発とGitHubでの再現性検証の成果を報告しました。
さらに、Tenstorrent Japan 中野守氏による、日本におけるAIチップ/サーバ開発と人材育成プログラム(上級コース)の紹介に続き、ライトニングトークでは、日立産業制御ソリューションズのRISC-Vチップ試作事例、CodasipによるCHERIセキュリティアーキテクチャとCHERI Allianceの紹介、ISHI会・今村謙之氏による「自前チップ設計試作」講座構想とオープンEDAを活用した人材育成の取り組みが披露されました。クロージングでは、東京大学・天野英晴先生が、RISC-Vを活用したクラスタシステムAgile-XやSLIMLETの研究、そしてRISC-Vを軸としたセキュアコンピューティング/HPC分野の今後の展望について総括し、次回RISC-V Day Tokyo 2026 Spring に向けた期待が述べられました。
チュートリアルセッションとしては、ISHI会・今村謙之氏による「『自前チップ設計試作』講座:OpenROADとTinyTapeoutワークフロー」を同日午前に開催し、SkyWater 130nmプロセスとOpenROAD/OpenLANE等のオープンソースEDAツール群を用いて、RTL設計からGDS-II生成、TinyTapeoutシャトル提出までをハンズオン形式で実施しました。参加者はPCを持ち込み、Dockerイメージを用いて実際にフローを動かしながら、オープンなASIC設計環境と教育プラットフォームの可能性を体感しました。
プログラム詳細:https://riscv.or.jp/risc-v-day-tokyo-2025-autumn-public/
写真3: 2024年12月4日に参加者全員に無償配布された『Google半導体とRISC-Vと世界の電子地政学-米国国防省がアジア地域で展開する柔らかい半導体戦略 』 by 田胡治之 (Author), 津田健二 (Author), ティム ミスロ アンセル (Author), メディ サリガネ (Author), 河崎 俊平 (Author)
購入サイト:https://www.amazon.co.jp/dp/491101900X/

■ 次回開催:「RISC-V Day Tokyo 2026 Spring」を発表
次回イベントとなる「RISC-V Day Tokyo 2026 Spring」 を以下の日程で開催することを発表しました。
日時:2026年3月5日(木) 9:00-18:00
場所:東京大学
形式:フルサイズ・マルチトラックカンファレンス
参加費:無料(事前登録制)
参加登録:https://riscv-day-2026-spring.peatix.com/view
写真4: 2025年3月5日に参加者に無償配布する予定の『日本の半導体戦略と電子地政学2024を読む: RISC-V と Googleオープン半導体の動向』 by 田胡 治之 (Author), ティム ミスロ アンセル (Author), 津田 健二 (Author), 河崎 俊平 (Author), ウエイ フー (Author), 田邊 いづみ (Editor), 中嶋 敬之 (Illustrator)
購入サイト:https://www.amazon.co.jp/dp/4911019026/

■ 2026 Spring の募集案内(予告)
口頭発表(Talk)募集
ポスター発表(Poster)募集
スポンサー展示/協賛募集
和文プログラム:https://riscv.or.jp/risc-v-day-tokyo-2026-spring-j/
英文プログラム:https://riscv.or.jp/en/risc-v-day-tokyo-2026-spring-e/
以上 近日公開予定 です。
■ 主催
一般社団法人 RISC-V協会
代表理事:河崎俊平(Shumpei Kawasaki)
東京都中央区銀座7-18-13-502
写真5: 2026年3月5日に使用する発表会場の様子

配信元企業:一般社団法人 RISC-V協会
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