藤本タツキ原作、是枝裕和監督による実写映画『ルックバック』がヴェネチア国際映画祭で公式上映された。


同作は第83回ヴェネチア国際映画祭(イタリア時間9月2日~12日)のコンペティション部門に正式出品。現地時間9月7日、W主演の出口夏希と蒔田彩珠、七瀬ふうり、岡田六花、是枝裕和監督の5名がレッドカーペットに登場した。


最初に登場した七瀬ふうりと岡田六花は、12歳とは思えない堂々とした佇まいで報道陣に指ハートや手を振り会場を魅了。続いて出口夏希はシンプルな黒のVネックドレスに星のジュエリーを合わせ、蒔田彩珠は繊細なレースが印象的なワンショルダーのロングドレスで登場し、大人の魅力を放った。4回目の出品となる是枝裕和監督が黒タキシード姿で現れると、現地カメラマンたちから「マエストロ!」と大きな声援が飛んだ。


ワールドプレミアとなる公式上映では、上映終了後に約1000人の観客から割れんばかりの拍手が沸き起こり、12分を超える熱狂的なスタンディングオベーションとなった。出口、蒔田、是枝監督は思わず涙をこぼし、込み上げる感情を噛みしめながら観客からの称賛に応え続けた。


上映後、七瀬ふうりは「あんなにたくさんの方々と観れる機会があるとは思ってなかったので、最初は恥ずかしかったんですが、観ながら撮影のことも思い出して、すごく感動しました」と語った。岡田六花は「このヴェネチアで、このメンバーとたくさんの方と一緒に『ルックバック』を観れてとても嬉しいです」とコメントした。


出口夏希は「あの時、にかほにいたみんなでヴェネチアの舞台に立って拍手を頂いて、一生の思い出になりました」と喜びを語った。蒔田彩珠は「会場の雰囲気もあいまってすごく感動してしまって、上映後に会場の方々からスタンディングオベーションを頂いた時は、人生で一番感動した瞬間でした。また来たいです!」と興奮した様子で語った。


是枝裕和監督は「お客さんが微動だにしない100分という、素晴らしい上映だったと思いますし、心からの拍手を頂いてじんときました。本編前半の藤野が田んぼ道を走り出すシーンで出口さんが泣き始めたので、『やばい』と思いながら冷静に観ようと思いましたが、そうもいかなくなりました」と振り返った。
是枝監督にとって同作は7年ぶり4度目のヴェネチア参加となる。日本映画としては2023年の濱口竜介監督作品『悪は存在しない』以来、3年ぶりのコンペティション部門出品だ。
実写映画『ルックバック』は2026年9月11日(金)全国公開予定。なお、藤本タツキ作品の実写化は同作が初めてとなる。
■『ルックバック』ストーリー
自信家な小学4年生の藤野は、学年新聞に4コマ漫画を連載し、クラスメートたちから絶賛されていた。しかしある日、学年新聞に掲載された不登校の同級生・京本の漫画を目にし、その圧倒的な画力に打ちのめされる。それ以来、藤野は絵が上手くなりたい一心で漫画を描き続けるが、その差は埋まらず、一度は漫画を諦めてしまう。ところが卒業式の日、京本の家へ卒業証書を届けに行った藤野は、京本が自分の漫画のファンだったことを知る。漫画へのひたむきな思いで結ばれたふたりは、一緒に漫画を描き始める。かけがえのない時間を積み重ねていく藤野と京本。しかし、そんなふたりの日々を大きく揺るがす出来事が訪れる――。









