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盗作ではなく“オマージュ”なのか 『スラムダンク』を曲名や衣装に使うK-POPが成立する韓国の土壌

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盗作ではなく“オマージュ”なのか 『スラムダンク』を曲名や衣装に使うK-POPが成立する韓国の土壌
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新人K-POPグループが、いきなりバスケ漫画『スラムダンク』を持ち出してきた。

6人組ボーイズグループBE BOYSは4月15日、1stシングル『BE:2』のショーケースを開催し、タイトル曲に『SLAM DUNK』を掲げた。

【写真】BE BOYS、新曲は『スラムダンク』…衣装まで酷似?

彼らが赤いバスケユニホーム風の衣装に身を包み、ロゴや世界観まで『スラムダンク』を連想させるビジュアルで登場した以上、「オマージュ」なのか、それともかなり危うい借用なのかと感じた人もいただろう。

もっとも、この露骨さが成立してしまうこと自体が、いまの韓国における『スラムダンク』の強さを物語っている。

なぜなら韓国では、『スラムダンク』は単なる日本の人気漫画ではなく、世代を超えて通じる“共通言語”に近い作品だからだ。

韓国における『スラムダンク』の人気

BE BOYS
(写真提供=OSEN)4月15日、ショーケースを開催したBE BOYS

それを最もわかりやすく証明したのが、映画『THE FIRST SLAM DUNK』の異常なヒットだった。

2023年に公開された同作は、韓国でシンドローム級の人気を呼び、最終的に累計観客490万人を記録した。さらに2025年末には、公開3周年を記念した再上映が決まり、全国約50館規模で特別上映が組まれるほどだった。アニメ映画が数年越しに再び劇場へ戻ってくるという事実だけでも、その熱量が一過性ではなかったことがわかる。

人気は映画館の中だけにとどまらなかった。

2023年の再ブーム期には、原作漫画までベストセラー上位を席巻。韓国の書店ランキングでは、新装再編版『スラムダンク』の各巻が相次いで上位入りし、オンライン書店「YES24」では総合ベストセラー20位以内に関連巻が14冊も入ったという。

映画をきっかけに、かつて読んでいた30~40代が原作を買い直し、さらに“n次観覧”と呼ばれる繰り返し鑑賞まで生み出した。つまり韓国における『スラムダンク』ブームは、懐かしさだけでなく、今なおお金を動かす実需を伴った再熱だったといえる。

『THE FIRST SLAM DUNK』韓国版ポスター
(画像=SMGホールディングス)『THE FIRST SLAM DUNK』韓国版ポスター

この熱狂には、かなり深い土壌がある。

『スラムダンク』は韓国でも1990年代に大きなバスケットボールブームを起こした作品として語られてきた。韓国では1997年に男子プロバスケリーグKBLがスタートしているが、その背景にも『スラムダンク』の影響があったとまでいわれる。

かつては日本文化規制の中で、桜木花道が「カン・ベクホ」、流川楓が「ソ・テウン」、赤木剛憲が「チェ・チス」といった韓国式の名前にローカライズされて流通したが、その変更名まで含めて広く定着した。人気作は多いが、翻訳後のキャラクター名まで世代の共通記憶になっている作品はそう多くない。

その影響力は、K-POPに限らない。

2025年には韓国ドラマ『ソウルの家から大企業に通うキム部長の物語』で、登場人物たちの名前が『スラムダンク』のキャラクター名(韓国名)と一致していることが話題になった。監督自身は後から知ったと説明したが、脚本家が“ガチファン”で、愛情から始めた遊びが広がっていったという。

『ソウルの家から大企業に通うキム部長の物語』
(写真提供=OSEN)『ソウルの家から大企業に通うキム部長の物語』

ここまで来ると、『スラムダンク』は単なる人気作ではなく、ドラマの命名遊びにまで自然に入り込める文化的参照元といっても過言ではない。韓国で『スラムダンク』を借りることが成立するのは、視聴者の側もまた、そのネタを即座に読み取れることの傍証なのだ。

だから今回のBE BOYSの『SLAM DUNK』も、単に「よくある青春コンセプト」では終わらない。

曲名をそのまま掲げ、バスケユニホーム風の衣装まで合わせるやり方は、悪くいえばかなり“パクり”っぽく見える。だが一方で、ここまであからさまでも通じてしまうのは、『スラムダンク』が韓国でいまだに極めて強い記号だからだともいえる。言い換えれば、借りに行く側が大胆なのではなく、それだけ元ネタの知名度と好感度が圧倒的なのだ。

実際、韓国で日本のスポーツ漫画がすべて同じように受け入れられてきたわけではない。『キャプテン翼』は日本代表が世界へ挑む物語であることもあって、韓国では『スラムダンク』ほどの広がりを持てなかったとする分析もある。

つまり韓国で長く愛される日本コンテンツには、相応の条件がある。『スラムダンク』は、その条件を満たし続けてきた稀有な作品なのだろう。だからこそ、K-POPがいまさらそこを借りても、多くの人に一瞬で通じる。

BE BOYS
(写真提供=OSEN)BE BOYS

30年前の日本の漫画が、映画で再燃し、漫画を売り、ドラマに名前を残し、ついにはK-POPのタイトル曲にまで姿を変えて現れる。韓国における『スラムダンク』は、いまなお使える文化資産といえるかもしれない。

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《スポーツソウル日本版》
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