WBC開幕前から投手陣に負傷者が続出した韓国代表。
大一番でその危機を救ったのは、SSGの大ベテランと若手だった。
韓国代表が第2回大会以来、17年ぶりにWBCの1次ラウンドを突破した。奇跡という言葉が相応しい劇的な進出だった。
初戦のチェコ戦は快勝するも、続く日本戦、台湾戦で連敗。1勝2敗という絶体絶命の状況で、最終戦のオーストラリア戦は「5点差以上での勝利」かつ「2失点以内」という極めて厳しい条件を突きつけられていた。しかし、それを見事にクリアし、最終的に7-2のスコアで勝利。マイアミでの決勝トーナメントへと駒を進めることとなった。
許された失点はわずか2。投手陣へのプレッシャーは計り知れないものだっただろう。この極限のミッションを達成するため、マウンドに上がった全投手が持てる力を出し切った。その中でも特に光ったのが、ノ・ギョンウン(41)とチョ・ビョンヒョン(23)の二人だ。
先発としてマウンドに上がったソン・ジュヨンは、初回を無失点で切り抜けたものの、2回裏の登板直前に肘の違和感で突如交代。急遽、スクランブル登板を命じられたのが、代表最年長のノ・ギョンウンだった。
準備不足のままマウンドに向かったが、ベテランらしく動じなかった。2イニングを投げて1安打1奪三振無失点の好投。試合後、リュ・ジヒョン監督は「ノ・ギョンウンが2イニングを凌いでくれたのは奇跡に近い。監督として尊敬の念を抱くとともに、感謝の言葉しかない」と惜しみない賛辞を送った。
そして突破の条件を満たせるか緊迫した終盤には、チョ・ビョンヒョンが躍動。8回裏に登板したキム・テギョンが失点を喫するなど不安定な投球を見せた場面で、火消しとして登板。1.2イニングを2四球2奪三振無失点に抑え込んだ。たった1点が敗北に直結するという途方もない重圧の中、最後までマウンドを守り抜いた。
今大会、ノ・ギョンウンは3試合に登板し、3.1イニングを投げて防御率0.00。チョ・ビョンヒョンは3試合4イニングで防御率2.25を記録している。ウォン・テイン、ムン・ドンジュ、ライリー・オブライエンら主力投手が多数負傷欠場する中、今大会で最も信頼できるリリーフ陣と言っても過言ではない。


準々決勝の相手はドミニカ共和国が有力視されている。ブラディミール・ゲレーロ・ジュニア(ブルージェイズ)、フェルナンド・タティス・ジュニア(パドレス)、フアン・ソト(メッツ)など、メジャーを代表する強打者が揃う強豪だ。彼らを封じるためにも、ノ・ギョンウンとチョ・ビョンヒョンの役割は、さらに重要度を増すだろう。
実はこの2人は、普段は韓国プロ野球のSSGランダースに所属しており、昨季リーグ1位の防御率を記録した同球団リリーフ陣の中心にいた。その実力を代表チームでも遺憾なく発揮した形だ。
マイアミでも、心強いSSGコンビが韓国をさらなる高みへと導くはずだ。
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