ガールズグループNewJeansの一部ファンが、所属事務所を糾弾するトラックデモを行った。
NewJeansの先行きが見えないなかで、ファンの願いと現実の歯車がねじれ始めている。
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3月3日、NewJeansの一部ファンはHYBE本社前でトラックデモを実施し、自分たちの思いを訴えた。彼らは、NewJeansの完全体活動を支持し、正常な活動のために紛争の中断を要求した。
動員されたトラックには、「ミンジ、ハニ、ダニエル、ヘリン、ヘインへ。これからも困難はあるだろうが、私たちは互いを守りながら前に進んでいく。それがNewJeansとBunniesにとって一番大事なことだから」と掲示されていた。
メンバー5人全員で前に進める環境を取り戻してほしい、という願いが読み取れる。
ファンの願いと現実に差異
しかし、トラックに並んだ言葉が示す「5人」の姿は、すでに現実と食い違い始めている。

長らくNewJeansと所属事務所ADORの対立が続くなかで、ADORは昨年12月29日、ダニエルの専属契約解除を発表した。ADORは声明で、ダニエルについて「ともに活動することは難しいと判断し、当日付で専属契約解除を通告した」と説明した。
さらにADORは損害賠償を求める訴訟を提起し、その請求額は約431億ウォン(約46億円)に上るとされ、大きな衝撃を与えた。
これに対してダニエルは法律代理人を立て、正面からの対応に乗り出している。今年1月には「ミンジ、ハニ、ヘリン、ヘインは、私の第二の家族だ」と表現し、「一緒に行動する時間がずれてしまったが、私たちを引き離せるものは何もない」と心境を明かして注目された。
そして現在、ヘリン、ヘイン、ハニはすでにADORへ復帰している。だが、ミンジについては今後の対応を話し合っている段階とされ、結論が出ていない。冷徹に整理すれば、活動形態は「3人で進むのか」「4人で進むのか」という局面に入りつつある。
ファンが掲げる「5人」は、願いとしては理解できても、制度と契約の現実が直ちに追いつく形ではない。

ただ、希望がゼロかといえば、そうとも言い切れない。法廷ではHYBEとミン・ヒジンをめぐる争いが別軸で続いており、そこで出た判断は、少なくとも「固定化された対立を動かす材料」になり得る。
ソウル中央地裁民事合議31部は2月12日、ADORの前代表ミン・ヒジンがHYBEを相手取り起こした株式売買代金請求訴訟において、彼女のプットオプション行使は適法であると判断し、HYBEに約256億ウォン(約28億円)の支払いを命じた。
裁判部は、HYBEが主張した株主間契約の解除理由について「重大な義務違反と見ることは難しい」と判断した。
この判決を受け、ミン・ヒジンは2月25日に記者会見を開き、256億ウォン規模のプットオプションを放棄する代わりに、HYBEにすべての法的紛争を終結させようと提案した。

実現するかどうかは別として、「終わらせる」という選択肢が公に言語化された意味は小さくない。消耗戦が止まれば、狭まり続ける選択肢が再び広がる余地も生まれるからだ。
「完全体」を願う声は強いが、足元の現実は厳しい。いまの焦点は、対立がどこで止まり、誰がどの体制で前に進むのかにある。裁判の結果と和解提案は、その“止めどころ”を探る動きを加速させるだろうか。
NewJeansの未来は、この一点が大きく影響しそうだ。
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