台湾有事をめぐる高市早苗首相の答弁で日中間の対立が激化し、その余波が急速にエンターテインメント界へと広がっている。
中国では日本のボーイズグループのファンミーティングが中止され、日本では中国人メンバーが所属するK-POPグループの紅白出演を阻止してほしいという請願が急増するなど、火の粉は“Kカルチャー”にまで及んでいる。
11月19日、香港の『星島日報』や中国の『中国新聞網』など各国メディアが報じたところによると、中国の音源プラットフォーム「QQミュージック」は、ボーイズグループJO1が広州で開催予定だったファンイベントが「不可抗力な理由」で中止されたと告知した。
JO1は『PRODUCE 101 JAPAN』シーズン1を通じてデビューした11人組グループで、韓国のCJ ENMと日本の吉本興業が共同設立したLAPONEエンタテインメントに所属している。
日本では、中国出身メンバーのニンニンが所属するガールズグループaespaに批判が寄せられている。
aespaは今月14日、大みそか(12月31日)に行われる『第76回NHK紅白歌合戦』に出場することが発表された。すると、インターネット上では直後の17日にaespaの紅白出場辞退を求める署名がオンライン署名プラットフォーム「Change.org」に登場。ニンニンが2022年、ファン向けコミュニケーションプラットフォーム「Bubble」で原爆による“キノコ雲”を連想させるスタンドランプを公開したことに再注目し、グループの紅白出場が「不適切」と呼び掛けた。
この署名は24時間で5万人を突破し、現在は8万4000人に達している。賛同者からは「原爆を連想させる照明を笑顔で投稿したメンバーを、日本の年末特番に立たせることはできない」といった反応が寄せられていた。

『星島日報』は「aespaが今回の外交対立の最大の被害者として浮上した」とし、「予定通り紅白のステージに立てるかどうかが、日中関係の緊張度を象徴する指標になり得る」と分析した。
中国と日本の対立長期化の兆しがK-POPアーティストをも巻き込み、文化やエンターテインメントの分野にまで影響を及ぼしている。日中の対立が、今後の日韓文化交流にどのような影響を及ぼすかにも注目が集まる。
■【写真】aespa・ニンニン、夜の大胆スイムウェアSHOT



