11月3日、東京ドームではアジア各国を代表する12組のアーティストが共演したライブイベント「MUSIC EXPO LIVE 2025」が開催された。
本公演は2025年の音楽シーンを牽引するアジアの豪華アーティストが一堂に会し、ここでしか見られない特別なステージを披露する“一夜限り”のドーム公演。日本からはBE:FIRST、Number_i、HANA、KAWAII LAB.のグループが集結し、韓国からはTOMORROW X TOGETHER、ENHYPEN、CORTIS、KiiiKiii、さらにタイの“T-POP”を代表する4EVEも来日。会場に駆け付けた4万人の観客を熱狂させた。
開演時刻を迎え会場が暗転、ライトアップの演出が始まると観客は一斉に総立ち。MCの山里亮太(南海キャンディーズ)の呼び込みでこの日を彩るアーティスト12組がステージに揃うと、会場には大歓声が鳴り響いた。「あなたたちは歴史的ライブの目撃者であり、共演者でもある」という山里の“煽り”がファンの期待を高めるなか、ついに各アーティストによる公演が幕を開けた。



最初に登場したのはオープニングを担ったのはKAWAII LAB.の4グループ。CUTIE STREETの『かわいいだけじゃだめですか?』を皮切りに、SWEET STEADYが片思いソング『YAKIMOCHI』、CANDY TUNEがヒット曲『倍倍FIGHT!』が会場のボルテージを引き上げる。さらには来年2月の東京ドーム単独公演が確定している“長女”FRUITS ZIPPERが『かがみ』を歌うと、最後は全4組29人による『わたしの一番かわいいところ』でステージを締めくくった。




5人組K-POPガールズグループKiiiKiiiはシックなモノトーンコーデで、初の東京ドームながらスタイリッシュなダンスを披露。レトロなシンセポップサウンドが心地良い最新曲『DANCING ALONE』で爽風を送り込んだかと思えば、EDMとHIPHOPが調和した『BTG』で空気を一変。最後はノスタルジーな雰囲気の『I DO ME』を軽やかに踊って見せた。
ここでBE:FIRSTとENHYPENによるスペシャルダンスコラボが披露。BE:FIRSTのSOTAがコレオグラファーのReiNaと共同で振り付けた『Masterplan』、ENHYPENの日本人メンバー・NI-KIが振り付けに携わった『Bite Me』と、両グループの人気曲による息のあったパフォーマンスを繰り広げ、会場を大いに沸かせる。


次にステージを飾ったのは、今年8月にデビューしたばかりの新人ボーイズグループCORTIS。デビュー曲『What You Want』で口火を切ると、叙情的なロックオルタナティブ『JoyRide』、日本でも人気の楽曲『GO!』、さらには迫力あるサウンドの上でラップを畳みかける『FaSHioN』を熱唱。“新人らしい”エネルギッシュさと“新人らしくない”完成度の高さで、日本初パフォーマンスの堂々と駆け抜けた。
タイのT-POPを代表するガールズグループ4EVEはメタリックな衣装で登場。『Keep a Secret』『Situationship』『hot2hot』の3曲で艶やかなダンスを見せ、トークでは「日本大好きー!」と叫び観客の笑顔を誘う。タイと日本のランドマークが並ぶアニメーションをバックとしたステージで、東京ドームの舞台でもT-POPの個性を際立たせた。
HANAはプレデビュー曲『Drop』で会場を“HANA色”に染めると、最新曲『My Body』でしなやかなダンスを見せる。かと思えばミドルバラードのラブソング『Blue Jeans』で東京ドームに一体感をもたらすなど、最後に披露したメジャーデビュー曲『ROSE』まで圧倒的な歌唱力を見せつけた。



中盤のトークではTOMORROW X TOGETHER、CORTIS、Number_iが登場。新人グループのCORTISが「メンバー内で意見が分かれたときはどう解決しますか?」と先輩グループ2組にお悩み相談し、これにTOMORROW X TOGETHERとNumber_iがそれぞれユーモアを交えた回答を伝えると、場内は和やかな空気に包まれる。
直後、ENHYPENがメンバー7人全員統一感のある白ジャケット衣装で姿を見せると、場内には悲鳴のような歓声が轟く。『Bad Desire(With or Without You)[Japanese Ver.]』にはじまったステージは『Fatal Trouble』『No Doubt(Japanese Ver.)』と続き、2023年のワールドツアー「FATE」東京ドーム公演でENGENE(ENHYPENのファンネーム)がサプライズ合唱して感動を呼んだ『BLOSSOM』を、今度は同じ場所でENHYPENのメンバーが届ける一幕も。その後も『Shine On Me』『Sweet Venom』『Brought The Heat Back』とエネルギー溢れるステージで、会場に熱気の渦を巻き起こした。
イベント当日にデビュー4周年を迎えたBE:FIRSTは、艷やかなR&B『Secret Garden』で幕を開ける。『Mainstream』『Milli-Billi』で圧巻のダンスパフォーマンスを展開すると、最後はThe Jackson 5の名曲『I Want You Back』のカバーを熱唱。すべてのファンが心地よく楽しめるメロディと爽快さで会場に一体感をもたらした。
その後、KAWAII LAB.選抜メンバーとKiiiKiiiによるスペシャルダンスコラボが展開。日韓アイドルの代表曲であるTWICEの『TT』、AKB48の『ヘビーローテーション』をキュートにカバーした。直後のHANAと4EVEによるトークパートでは、タイが大好きなHANAのNAOKOが思い入れを語り、4EVEも初の東京ドーム公演の感想を思い思いに述べた。



いよいよライブも最終盤に突入。TOMORROW X TOGETHERは今年10月リリースの日本3rdアルバム『Starkissed』の収録曲『Where Do You Go?』をはじめ、今年リリースした楽曲を中心に披露。『Upside Down Kiss』『Beautiful Strangers』『5時53分の空で見つけた君と僕[Japanese Ver.]』『きっとずっと(Kitto Zutto)』などを歌い上げ、トークタイムではボムギュが「生姜なくてしょうがないなあ」、ヒュニンカイが「星が欲しい」「布団がふっとんだ」などのダジャレを披露して会場を盛り上げる。最後は炎の演出が特徴的な新曲『Can't Stop』で、熱狂のステージを締めくくった。
大トリのNumber_iはダンサーを率いてデビュー曲『GOAT』で幕開け。『FUJI』『INZM』『SQUARE_ONE』と畳みかけ、センターステージに移った『Numbers』では平野紫耀の弾丸ラップが観客を圧倒し、『未確認領域』では緊張と緩和を巧みに操るサウンドで空間を掌握する。そして最後、2ndフルアルバム『No.II』のラストを飾る『i-mode』で強烈なシンガロングを巻き起こし、すべての観客にインパクトを残してステージを去った。


フィナーレでは出演アーティスト全12組が再登場。MC山里亮太の“お別れタイム”の合図で、アーティストは場内の隅々まで手を振りながら4万人との別れを惜しんだ。公演時間約4時間という大ボリュームで終了した「MUSIC EXPO LIVE 2025」は、アーティストとファンがともに作り上げた忘れがたい一夜となった。



なお、今回のライブの模様は来る12月12日22時30分よりNHK総合で『MUSIC EXPO 2025』としてオンエア。拡大版は12月20日23時30分よりNHK BSP4K、2026年1月3日24時よりNHK BSで放送される。現地参戦した人もそうでない人も、放送を通じて「MUSIC EXPO LIVE 2025」の熱気を味わってはいかがだろうか。
■【写真】Number_i平野紫耀、韓国アイドルと豪華2SHOT!



