2002年日韓ワールドカップで韓国代表のベスト4進出に貢献したイ・チョンスが、詐欺の疑いで告訴された。
11月4日、韓国メディア『CBSノーカットニュース』によると、済州(チェジュ)警察庁はイ・チョンスを特定経済犯罪加重処罰法違反(詐欺容疑)で立件。訴えたのは知人のA氏で、10月25日に告訴人としての事情聴取を終えたという。
告訴状によると、イ・チョンスは2018年11月、A氏から生活費の名目で金を借りた。「数年以内にYouTubeチャンネルを運営し、サッカー教室を始める予定なので、少なくとも2023年末までにはすべて返す」と述べ、9回にわたって計1億3200万ウォン(約1300万円)を受け取ったとされる。
さらにA氏は、イ・チョンスが「外国為替取引サイト」への投資を勧め、約5000万円の投資金を騙し取ったと主張。イ・チョンスは2021年4月頃、「自分を信じて5億ウォン(約5000万円)を投資してくれれば、毎月収益を分配する。元金は返還を希望すれば返す」と話していたという。
これら生活費と投資金を合わせ、イ・チョンスがA氏から借りた金額は計6億3200万ウォン(およそ6300万円)に上る。そのうちA氏に返還されたのは、1~2カ月分の投資利益金と元金1億6000万ウォン(約1600万円)のみだった。

A氏は、イ・チョンスが2021年秋以降、連絡を絶ち、約束した返済も一切行っていないと主張している。
一方、イ・チョンスはインタビューで「金を受け取ったのは事実だが、当時A氏がたくさん稼いでいたので“自由に使っていい”と言ってくれた金だった」と釈明し、「騙し取る意図(詐欺の意思)はまったくなく、返す意思もある」として、詐欺容疑を全面的に否定。また、投資金についても「外国為替先物取引サイトを紹介したり、投資を勧めたりした事実はない」と否定している。
なおイ・チョンスは現役時代、韓国サッカー界の悪童や天才などと呼ばれ、2002年の日韓W杯ではベスト4進出の立役者として多くの愛を受けた。Kリーグだけでなく、フェイエノールト、大宮アルディージャ、そして現在は日本代表MF久保建英が所属するレアル・ソシエダなど、複数の海外クラブでもプレーした経歴を持つ。引退後はタレントとしてテレビやユーチューブを舞台に活動している。



