千葉ポートアリーナで開催中のFIVBバレーボールネーションズリーグ(VNL)女子予選ラウンド第3週では本日(7月10日)、日本対韓国の試合が行われる。
2021年東京五輪ではベスト4進出など躍進を見せるも、近年の国際大会における不振で「もはや日本のライバルではない」と叫ばれる韓国。そんななか、選手たちは国内で高額の年俸を受け取っていることがわかった。
韓国バレーボール連盟(KOVO)が6月30日、2025-2026シーズンのVリーグ選手登録を公示し、男女部計14チーム、合計215人の選手一人ひとりの報酬総額(年俸+オプション)を公開したのだ。
女子部の平均報酬は1500万円超
Vリーグ女子部の報酬トップは女子バレー韓国代表キャプテンのカン・ソフィ(韓国道路公社ハイパス)で、総額8億ウォン(日本円=約8468万円)だった。年俸5億ウォン(約5295万円)にオプション3億ウォン(約3177万円)を加えた金額だ。オリンピック3大会に出場した35歳ベテランのヤン・ヒョジン(現代建設ヒルステート)も同額でトップに並んだ。
次いで3位は、年俸4億7500万ウォン(約5030万円)+オプション3億ウォンの総額7億7500万ウォン(約8207万円)でパク・ジョンア(ペッパー貯蓄銀行)。4位は年俸4億5000万ウォン(約4764万円)+オプション2億5000万ウォン(約2647万円)の総額7億ウォン(約7411万円)でイ・ソヨン(IBK企業銀行)、5位は年俸4億5000万ウォン+オプション2億ウォン(約2117万円)の総額6億5000万ウォン(約6882万円)でチョン・ジユン(現代建設ヒルステート)だった。
Vリーグ女子部の平均報酬は1億6300万ウォン(約1726万円)で、昨シーズンの1億6100万ウォン(約1705万円)から微増。今季はサラリーキャップ21億ウォン(約2億2244万円)とオプションキャップ6億ウォン(約6357万円)、勝利給3億ウォン含め合計30億ウォン(約3億1785万円)の報酬が、女子部の合計104人の選手に適用されるという。

男子は1億円超え選手も
ちなみにVリーグ男子部はというと、女子部の報酬規模を大きく上回る。
男子部の報酬トップは男子バレー韓国代表キャプテンのファン・テクウィ(KB損害保険スターズ)で、年俸9億ウォン(約9529万円)にオプション3億ウォンを加えた計12億ウォン(約1億2705万円)。これは韓国Vリーグの史上最高額を更新する数字だ。
2位は年俸7億5000万ウォン(約7943万円)+オプション3億3000万ウォン(約3495万円)の総額10億8000万ウォン(約1億1438万円)でハン・ソンス(大韓航空ジャンボス)、3位は年俸6億5000万ウォン(約6885万円)+オプション2億ウォンの総額8億5000万ウォン(約9004万円)でイム・ソンジン(KB損害保険スターズ)、4位は年俸6億ウォン+オプション2億2000万ウォン(約2330万円)の総額8億2000万ウォン(約8686万円)でチョン・ジソク(大韓航空ジャンボス)。そして、5位はホ・スボン(現代キャピタル・スカイウォーカーズ)とナ・ギョンボク(KB損害保険スターズ)がともに総額8億ウォンで並んだ。
Vリーグ男子部の平均報酬は2億3400万ウォン(約2478万円)で、昨シーズンの2億2300万ウォン(約2362万円)から1100万ウォン(約116万円)増加。今季はサラリーキャップ40億1000万ウォン(約4億2488万円)とオプションキャップ16億ウォン(約1億6953万円)を含めた合計56億1000万ウォン(約5億9423万円)の報酬が、男子部の合計111人の選手に適用される。

もっとも、韓国Vリーグでは毎年のように年俸が上昇しているのに対し、国際大会の成績は男女ともに低迷著しい。
女子は今回のVNLでここまで1勝8敗の18カ国中最下位。最下位は翌2026年のVNL出場権を失うため、チームは「残留」を最大の目標に掲げている。男子に至ってはVNLに出場すらしておらず、6月に行われたAVCネーションズカップも4位に終わった。
この凋落ぶりには、韓国メディアも「アジアの辺境に転落」「温室のドル箱、国際競争力は失踪」と指摘するほどだ。
高騰する年俸とは裏腹に国際舞台で苦戦が続く韓国バレー。“女帝”と呼ばれたキム・ヨンギョンも現役を引退した今、Vリーグの充実を代表強化につなげられるかが男女ともに今後の課題となる。