兄弟姉妹が多いことで、独特な経験や苦労を持つ韓国スターの家族事情は、ファンにとっても興味深い話題だ。
歌手のシンソンが5月13日、バラエティ番組『家和万事成』（原題）に出演し、親孝行歌手としての一面を見せて話題になった。
シンソンは番組に、母親のファン・ギュスクさんと共に出演。映像を通じて、24時間では足りないほど忙しい母親の日常を見守っていたシンソンは、過去に脳出血で闘病経験のある母親が膝の痛みに苦しんでいる姿を初めて知り、涙を止められず号泣する場面もあり、視聴者の胸を締めつけた。
また、シンソンは「両親の結婚写真は、他人の写真に顔だけを合成したものだった」と明かし、「その写真がずっと心に引っかかっていたので、お金を稼いだ後、遅ればせながら直接結婚写真を撮ってあげた」と語り、スタジオに温かい感動をもたらした。
一方で母親のファン・ギュスクさんは、「1男4女の末っ子であるシンソンを、また娘かと思って産むのをやめようかと思ったけれど産んだ」と、“出生の秘密（？）”を明かし、スタジオに笑いを誘った。
母と息子の美しい姿が印象的だったが、シンソンが4人もの姉を持つ「5人姉弟」だったことも注目された。
兄弟が多い韓国スターたち
姉が4人もいるだけで珍しいが、韓国芸能界にはさらに上がいる。
歌手のジェジュンだ。彼は8人もの姉がいる「9人姉弟」の末っ子だ。
ジェジュンは9人姉弟の末っ子として、独特の苦労もあると明かしたことがある。バラエティ番組を通じて、「幼い頃、母親が姉たちにお使いを頼むと、結局は自分がやることになる。自分が行く運命なのだ。必ず。我が家は階級制だ」と、愚痴をこぼして笑いを誘ったことがある。
さらに、それが自身の結婚を難しくしている要因にもなっているという。2023年3月に放送されたバラエティ番組『最近の男ライフ－新郎授業』（原題、チャンネルA）では、ジェジュンが親しい知人と話しながら、“結婚できない理由”を語った。
忙しくて「恋愛どころか、友達にもあまり会えない」と語っていたジェジュンに対して、仲の良い知人は「だからといって結婚情報会社に登録することもできないではないか。お前は結婚情報会社に自己紹介書を出せば、最初の一行で脱落だよ」と述べた。するとジェジュンは、「お姉さんが8人だから。そうだね」と認めた。
それでもジェジュンが両親の結婚60周年を記念して「回婚礼（結婚60周年記念式）」を行った際には、9人の姉弟が両親に深々とお辞儀をし、生んで育ててくれたことへの感謝の気持ちを伝え、感動を与えた。
最近、結婚式を挙げた女優ナム・ボラは、ジェジュンよりもさらに兄弟姉妹が多いことで知られている。
ナム・ボラは結婚式を前に、妹4人と撮った写真を公開した。その写真では、ナム・ボラの美貌に劣らない4人の妹たちが結婚する姉を囲んでいる。仲の良い雰囲気が伝わってくる1枚だった。
そんな彼女は、妹4人だけでなく、兄1人、弟7人を持つ「13人兄弟姉妹」だ。
ただし、兄弟全員が健在というわけではない。ナム・ボラは、2015年に弟の1人を突然天国に見送らなければならなかった。
当時、弟の死因は正確には知らされていなかった。その後、大変な時間を過ごしたナム・ボラは、弟が去ってから3年越しの2018年、初めて放送で弟の死について言及した。
そこで彼女は人生で一番大変だった瞬間について、「弟が先に去ったとき」と打ち明けた。
ナム・ボラは自分のように家族を失った学生と会ったときの話を出した。学生は両親の離婚後、すれ違った姉がある日、喧嘩をきっかけに失踪し、亡くなった状態で発見されたと明かした。ナム・ボラは「初めて話を聞いたとき、びっくりしたのが、自分ととても同じだったからだ。（弟が）その夜に帰ってこなくて携帯の位置追跡をしたが、あまりに寒々しかった。違うだろうと思ったが、結局それが合っていた。最初はちょっと受け入れられなかった」と語っている。
兄弟姉妹が多いぶん、笑いも涙も、その分だけ深くなるのかもしれない。そんな彼らの家族物語は、スターとしての華やかな姿とはまた違う、温かくも切ない一面を私たちに見せてくれる。
◇ジェジュン プロフィール
1986年1月26日生まれ。歌手を夢見て2001年に単身でソウルにわたり、同年9月に開催されたSMエンターテインメントによるオーディション「第2回SMベスト選抜大会」でスタイルトップ部門1位を獲得。新聞配達や工事現場といった複数のアルバイトで生計を立てながら練習生としてレッスンに通った。2003年から2010年までを東方神起のメンバーとして過ごし、以降はJYJとして活動。2017年以降はソロ歌手として日韓で多方面に活動しており、L’Arc～en～CielのHYDEや城田優、Mattなど、日本の著名人とも親交が深い。2023年に芸能事務所iNKODEエンターテインメントを設立。2024年10月にデビューした7人組ガールズグループSAY MY NAMEのプロデュースも務めている。
◇ナム・ボラ プロフィール
1989年11月27日生まれ。韓国・ソウル出身。13兄弟姉妹の長女で、高校1年時の2005年に出演したMBCバラエティ番組『僕らの日曜の夜に』のコーナー「天使たちの合唱」を通じて芸能界デビュー。翌2006年より女優としての活動を始め、2012年のドラマ『太陽を抱く月』ではイ・フォン（演者キム・スヒョン）の妹ミナ公主役を演じた。そのほか、『栄光のジェイン』『サメ～愛の黙示録』『私の心キラキラ』『今日のウェブトゥーン』などのドラマ、『サニー永遠の仲間たち』『凍える牙』などの映画に出演。2024年10月20日、自身のYouTubeチャンネル「ナム・ボラの人生劇場」を通じて交際中の一般男性から日本旅行中にプロポーズされことを発表した。
（文＝スポーツソウル日本版編集部）
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