『鎌倉殿の13人』最終回を終えて...小栗旬・小池栄子らが心境明かす | RBB TODAY
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『鎌倉殿の13人』最終回を終えて...小栗旬・小池栄子らが心境明かす

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 NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の最終回が本日放送された。ドラマ放送後の番組公式ツイッターも更新され、キャストのコメントが多数公開されている。

【北条義時役・小栗旬コメント】
<義時の最期>
彼自身はまだあそこで死ぬ気はなくて、「まだまだ生にしがみついていたい」という思いがあるところなんです。ただ、前半、政子(小池栄子)と二人でしみじみ昔のことを語っているところでは、「自分の人生の最期を迎えているような状況でしゃべっちゃっているな」と感じていたんですけどね。そんなつもりは毛頭なかったんですけど、そういう感じになってしまったなと、義時を演じながら思っていました。

<北条義時を演じきって>
今回のこの『鎌倉殿の13人』という物語の中での北条義時という人間は、かわいそうな男だったなと。かわいそうというか、そういう選択をせざるをえなくなってきてしまって、ここまでたどり着いてしまった。だから最後の最後まで孤独を感じながら生きていかざるをえなかったのかなというふうに感じますけどね。

【政子役・小池栄子コメント】
<政子を演じきって>
あと3年でもやれるくらい楽しかったなというのが率直な感想ですけど、本当にいいチームだったし、だからこそ衝撃的な最終回のラストシーンでしたけど、それは本当にお客様がいかようにも、好きなように解釈していただいて、それで十分だなというくらい、私たちこのチームはやりきれたんじゃないかなという、達成感みたいなものは感じています。

<義時の最期を見届けて>
いろんな気持ちがいったりきたりしましたね。頼家(金子大地)のことを聞いたときの母親としての気持ちとか、義時の姉として感じる気持ちとか。息子のことだけどもう過去のことであって、義時もその後、厳しい決断をしながらここまで頑張ってきたのに、弱っている姿を見てさみしさみたいなもの、はいつくばっている姿を見たらたまらないものがあって。最後、近くに行って義時の手を握ったら手が冷たかったんですよ。それにまたショックを受けちゃって。

「私が芝居しやすいように冷やしてきたのかな」と思うくらいキンキンに冷えていて。「このまま息を引き取ったんだなぁ」って。果たして自分が下した決断で彼は満足してくれたのかとか、幸せな最期だったのかとか、とにかく頭がぐるぐるしました。感情もぐるぐるしたし、きのうの夜から寝つけないくらい興奮と不安を感じていましたね。

<政子の人生>
幸せだったと思います。起こった悲劇はたくさんあるけど、好きな人と結ばれて、好きな人との間に子をもうけることができたというのは、その瞬間その瞬間は最高に幸せだったと思いますし、くじけずにどんなことがあっても受け止めて前を向いて進んで歩んでいく姿は、1年5か月通して、私もいち人間としてすごく北条政子さんに教わった部分がありますね。だからこの1年5ヵ月というのは本当にかけがえのないものですし、私の人生において、自分の今後の生き方について同じ女性として学びがたくさんありました。くじけず生きていこうと思いました。

【北条泰時役・坂口健太郎コメント】
<北条泰時を演じきって>
泰時というのはこれからの人で、父・義時がやってきたことを本当に間近で見ていたし、父とすごく衝突が多かったんですね。でも泰時はきっとどこかで父の気持ちもわかっていただろうし、いろんな葛藤というものはあったので、泰時の中では本当にすごく大好きな人と自分の中で戦ってきたと思うんです。それが一度終わったというか。彼の中ではこの先もし物語が進むとしたら、御成敗式目をつくるなど、いろいろ起きると思うんですけど、泰時を演じている僕からすると、ここでひとつの終わりが来たなという感じはしましたね。

<泰時が作る新しい世>
泰時はこれからつくる世の中で、義時とはまた違った苦労をするだろうなという気はしています。やっぱり泰時が言っていることってどこか理想なんですよね。でも義時がやってきたことっていろんな現実が含まれていて。

泰時のやっていることは理想だけど、その理想をつくるということは、自分ひとりで生きていたら簡単なのかもしれないですけど、そこに自分じゃない誰かがいた瞬間にその理想というのはとても難しくなっていくと思います。

でも僕は泰時が苦しみながらこれから先、何か決断を下したり、分かれ道をどっちかと考えたりする姿というのはなんとなく想像ができる気がして。それはきっと義時という存在が自分の中ですごく大きなものがあるから、だからこそじゃあ泰時ならどうするんだろうというのは、たぶん、一個すでに泰時の中にあるんですよね。だからこそ考えやすくもあるし、それによってこれから泰時はこういう瞬間瞬間を思い出して成長していくんだろうなという感覚はあります。

【北条時房役・瀬戸康史コメント】
<北条時房を演じきって>
楽しかったですね。演じている自分が元気になるくらい明るい人物でしたね、時房は。だから演じていてハッピーでした。でもすごく微妙なニュアンスのときも多くて、三谷さんは笑いとして書いているんだけど、流れとしては暗い流れのところでポンと入ることもけっこうあったので、そういうところはすごく難しかったです。だけどそれが時房のキャラクター性が出ているところなのかなと思いながら、ヘラヘラしながらも、悩みながらやったという感じですかね。

<義時・泰時親子をそばで見ていて>
“ケンカするほど仲がいい”じゃないですけど、そういう感じで時房は見ていたんじゃないですかね。無理に止めるわけでもなく、どっちの気持ちもわかってあげて、あとは時代の流れのままにというか。だからどっちを否定するわけでもなく、立ち位置としてはすごくふわふわしたところにはいましたけど、2人の心のよりどころみたいになっていれば嬉しかったなと思いますね。

<北条時房として過ごした時間>
僕はあまりオールアップとかで泣かないタイプなんですけど、今回は家族の話だったので、泣いちゃいましたね。上京したときの気持ちになったというか、家族と離れちゃうというか、あたたかい空気の外に出る感じ、そういう感じがあってすごくさみしくなりましたね。自分にとって大切なものって離れてみてわかるんだなと、改めて、そのくらい大事だったんだなと思いました。

【後鳥羽上皇役・尾上松也コメント】
<後鳥羽上皇の心境>
武芸にたけているとはいえ、結局は戦ってきた人間ではないですからね。自分の立場について完全におごりはあったと思います。最終回で流罪になると聞いたときに驚くわけで、そもそもそういった罪に問われることなどないとたかをくくっていた。その時点でほかの武将たちが戦ってきている感覚とは全然違うわけじゃないですか。本当の意味での危機感というか、恐怖というか、それを覚えたのは流罪を言い渡されたあの瞬間だと思うんです。

戦場に行く行かないというところに関しては、彼はもともと野心があって武芸にもたけているということで、大変な戦ではあるものの、自分の力を試したいという欲もきっとあったと思うんです。本当は戦に行きたいところもあった。だからこそ最後、藤原秀康(星智也)たちに「来てくれれば士気が上がる」と言われたときは「今だ!」と思った瞬間だと思うんですけど、それと同時にそれだけ背負ってきたものはあるわけで。

そこで藤原兼子(シルビア・グラブ)におじい様(後白河法皇・西田敏行)のことを言われたときに、このドラマの中でもおじい様とのつながりは描かれているので、彼にとっては非常に思いが強いはずですよね。だからビビって、怖くて戦に行かなかったという選択肢ではなかったと僕は信じたい。あくまでも行く気持ちと気合いは持っていたけど、この時代は家を守ることというのは非常に大事なことだったので、彼はそれを選択したんだと思いますし、あの時点で戦況の行方はもしかしたらもう諦めていたのかなという気もしなくもないです。いろんな思惑の中で最終的にはその選択をしたというところですかね。

【実衣役・宮澤エマコメント】
<実衣を演じきって>
史実上存在する人物を演じるということの責任はもちろんあると思うんですけど、阿波局は政子やほかの人物よりはわかっていることが少ないキャラクターだったので、逆にすごくフィクションというか、想像の部分が多用されていたので、いち人間として実衣という役と向き合った1年でした。誰よりも普通の人、普通が何かというのはさておき、とても普通の感覚を持った伊豆の豪族の娘がこれだけ大きな歴史の渦に巻き込まれていくと変わらざるをえない。すごく立派な姉上(政子)に比べると、政に対する嗅覚とか才能というのもそこまでない。そういう普通の人は、自分の役割を一生懸命見つけようともがいていく人生なんだな、というのは、演じていて苦しい瞬間もありました。

「どうしてこの人はこういうタイミングでこういうことを言うんだろう」と、なかなか寄り添えないというか、共感できない部分もたくさんあるキャラクターではあったんですけど、その分すごくリアルで。前半は視聴者の方の気持ちを代弁するキャラクターだったのが、どんどん視聴者から離れた、暴走と言っていいのかわからないけど、愛しにくいキャラクターにはなっていったと思います。

でもそれがすごく人間らしくて、一番普通の人の感覚を持っていたのかなという部分もあるので、「姉上にこんなこと言いたくない」とか「どうしてこういうことになっちゃったんだろう」と思わざるをえないところはあったんですけど、そこは三谷幸喜さんが、実衣にとっての大きな正念場やドラマチックなシーンをすばらしい形でつくってくださったので、演じていてやりがいがあるチャレンジでした。

【トウ役・山本千尋コメント】
<トウを演じきって>
オリジナルキャラクターでしたので、参考にできる歴史の資料もなく、自分がいったいどういう人生で、どう終えていくのかと想像を楽しみながら現場にいたんですけれども、なんとなく自分で「きっと悲しい結末だろうな」みたいな予想はしていたんです。実際に三谷幸喜さんからも実は、悲しい結末になるということをお伺いしていて「まぁそうだよな」と思っていたんです。

でも善児(梶原善)を討ったあと、三谷さんからご連絡をいただいて「トウは希望にしたい」と言っていただき、今こうやって13人の子どもたちとまた新たな道を切り開けるということをすごくうれしく思いますし、やっと生きる希望が湧いて救われるような思いで気持ちよく鎌倉時代を駆け抜けることができたなと思います。

<子どもたちに武芸を教えてあげてほしいと政子から頼まれて>
多くの人を暗殺しておいて、自分が人を育てるだとか、人と一緒に生活をするなんて許されないことだと正直、思っていたんです。きっとひとりで孤独に死んでいくのだろうなと思っていたので、子どもたちの姿を見たときに、許しを得ようとする自分がいて。この子たちに教えることによって、自分が犯した罪は大きいですけど、少しでも善児や殺してしまった人たちへの…なんて言うんですかね、本当に言葉にするのが難しい(笑)

なかなかまだ整理はついていないですけれども。でもこれから始まるという部分もあって、トウは人に教えたこともなければ、子どもと接したこともほとんどない。(善児とともにかくまっていた頼家の長男)一幡様はいましたけど、それはきっと彼女なりのフェイクだったと思うので、本当に心から誰かと接するというのはトウ自身、初めてだったと思います。そんな未来を想像しながら最終回を終えたんじゃないかなと思っています。

【のえ役・菊地凛子コメント】
<のえを演じきって>
最後までのえを演じられて本当によかったです。感無量というか、自分の中の”のえ”というのを、伊賀の方をやれたというのは本当に幸せでした。

<のえと義時について>
ちょっと前の義時さんだったら、きっとのえもここまで跡継ぎとか、政村(新原泰佑)ということじゃなくて、もっと夫を見られたかもしれないし、義時さんもちょっと前の義時さんだったら、もっと違った愛情のかけ方で夫婦として違う姿が見られたんじゃないかなと思うと、すごくすごく切なくて。だけど伊賀の方というのは義時さんと一緒にお墓に眠っているので、そこまで悪い人じゃなかったんだろうなとは思っているんですよね。本当に悪い人だったら、一緒に眠ったかなとか、周りからもそこまで嫌われていなかったんじゃないかなと。

そういう背景を考えると、彼女のちょっとしたチャーミングさとかそういうところも見せられると、ただただ毒を盛ったということじゃない。毒を盛るって相当なことですし、人を死に至らしめるというのはすごい決心だと思うんですよね。それ相応の理由が、もっと違うところにあるというのが、やりたかったところではあったので、そこが出せているといいなと思っています。

【三浦義村役・山本耕史コメント】
<三浦義村を演じきって>
おもしろかったです。とても感情的になる人物が多い中、義村は決して感情的にならない。感情的にならないということは、周りがよく見えている。いろんなことが巻き起こっている状況で、どう手綱を引いて、どういうふうに回避するのか、あるいは回避するようで入り込んでいくのか、みたいに、ずっと策を練っている感じがするので。

どっぷりハマっていく他の出演者がどこかうらやましいとも思ったけど、それをはたから見て最後までうまく立ち回っている義村のような登場人物って、ドラマではあまりいないですよね。どこか途中でいい人になる、というのはよくあるけど、ここまで最後まで一貫している人ってあまりいなかったので、そういう意味では本当に楽しいというか、やりがいがある、ある意味難易度が高い役でもあったかなと思います。

<義村と義時の関係>
義時ももうここまで来たらいろんな覚悟も踏まえているでしょうし、昔のよしみで甘ったれた関係を切り捨てているのも、義時は自分でその道を選んでいるところもあるだろうから。2人の昔からの絆もあれば、そうしなければならない新しい時代背景というのもどんどんプラスされていく中で、最後の最後にあんなふうに終われてよかったなと思いますね。

<「太郎(泰時)を助けてやってくれ」と託されて>
ここまで生き抜いている義村というのは義時にとって、「生きる」という意味ではものすごい信頼感があるんじゃないですか。「こいつについていけば北条は滅びない」という、強い信頼みたいなものがあるのかなと思いましたね。
《KT》
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