ディズニー/ピクサー『インサイド・ヘッド』、作画にある秘密が | RBB TODAY
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ディズニー/ピクサー『インサイド・ヘッド』、作画にある秘密が

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『インサイド・ヘッド』“ヨロコビ”と“カナシミ”の影に注目 (C) 2015 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
  • 『インサイド・ヘッド』“ヨロコビ”と“カナシミ”の影に注目 (C) 2015 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
  • 『インサイド・ヘッド』場面写真 (C) 2015 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
  • 『インサイド・ヘッド』場面写真 (C) 2015 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
  • 『インサイド・ヘッド』主人公の感情たち (C) 2015 Disney/Pixar. All Rights Reserved.
  ディズニー/ピクサー最新作『インサイド・ヘッド』(7月18日公開)。主人公の少女が持つ5つの“感情”をキャラクターとして描く斬新な設定の同作だが、そんな抽象的な“感情”をキャラクター化する中で、通常の作画にはないある工夫がある。

 物語でも重要なキャラクター“ヨロコビ”は、その名の通り主人公の“喜び”の感情そのもの。この“ヨロコビ”を、ハッピーで可愛らしく見せるためのある工夫がある。

 一番初めに作られたヨロコビの絵は、顔が平面的で三次元のセットに入るとかわいらしい魅力がなくなってしまい、かと言って普通の登場人物のように照明を当てると奥行は出るが茶色っぽく暗い印象でハッピーさが伝わらなくなってしまっていた。そこで照明部門が思いついた方法は“影をつけないこと”だった。その代わり、彼女の地面に現れる色を変え光を拡散させることで、ヨロコビが光の源だと表現したのだ。彼女から近いところでは光は黄色、そこから落とされる光は遠くなるにつれてオレンジ色にした。そうすることで彼女自身が光っていることをうまく表現した。

 しかし、例外的に“ヨロコビ”に影をつけたシーンがある。それは「ビジュアル的に理にかなっている場面」と「劇的な効果を狙う場面」の時だ。“ヨロコビ”がバッグを持つシーンでは、バッグの影がないと持っているように見えなかったので、その時は例外的に影をつけた。さらに、ドラマチックなシーンでは、よりシーンを劇的に見せるため影を入れた。

 さらに、同じく作品で重要なキャラクターである“カナシミ”とのコンビネーションにも注目。対照的な“ヨロコビ”と“カナシミ”の手が触れあい、その部分が黄色になる場面がある。そうすることで2人がより繋がっている存在であることを表している。

 照明監督を担当したキム・ホワイトは「キャラクター自身が光の源という点は、ビジュアル的に大きな挑戦」だったと語る。アニメーションでも、照明ひとつでキャラクターの性格や立場を表したり、シーンを効果的に見せることができると、『インサイド・ヘッド』では示している。
《田中沙織》
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