大手企業がスパイ活動……映画さながらの話が現実に? | RBB TODAY
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大手企業がスパイ活動……映画さながらの話が現実に?

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『ザ・イースト』 (C)2013 TWENTIETH CENTURY FOX
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 環境テロリスト集団「イースト」にボランティアを装って潜入した女性。彼女はクライアント企業をテロ活動から守るため、調査会社ヒラー・ブリードによって送りこまれ、メンバーや次なるターゲットについての情報を盗み報告していた。

 これは1月31日公開の映画『ザ・イースト』の話。しかし、実社会でもこのようなスパイ活動は行われているという。

 米国のNPO団体「Center for Corporate Policy (CCP) 」が昨年11月発表した報告書によると、複数の大手企業がNPO団体にスパイを送りこんでいるという。これら団体は、企業が及ぼす自然への影響や労働環境を問題視しているため、ビジネスの妨げになると恐れる企業側がスパイを送りこんでいるというのだ。

 特に複数の企業にマークされている団体が国際環境NGO「グリーンピース」。少しさかのぼるが、1989年に同団体が、マクドナルドの環境破壊や過剰包装・大量ゴミ放出を問題視する文書を発表。「ロサンゼルス・タイムズ」が報じた内容によると、同企業はボランティアを装った7人の個人探偵を送りこみ、書類を盗む等のスパイ活動を行っていたという。

 また2012年、英国「タイムズ」は、ウィキリークスが公けにした米国の情報企業・ストラットフォーのスパイ活動について報道。同社はコカコーラ等、企業からの依頼で捜査官を環境保護団体や人権、動物保護団体に潜入させていたことが、一連のEメールにより明らかにされた。

 既述の映画『ザ・イースト』冒頭に登場するのは、大西洋を原油で汚染した石油王の自宅へのテロ行為。監督のザル・バトマングリは、「メキシコ湾の原油流出('10)が起きたとき、この原油流出の話をすでに脚本を組み込んでいた」ことを明かし、映画のストーリーと現代社会のシンクロについて話している。『ザ・イースト』で描かれているのは実社会からそう遠くない話であり、世の中では映画さながらのことが実際起きているのだ。

 将来的に、メッセージを世の中に出すためにより多くの人々が、「イースト」の活動家が使った戦術に似たものを利用するようになるだろう、とバトマングリは続ける。「国防総省の機密文書が見つかった時、『ニューヨーク・タイムズ』がそれを発表するまでに何か月もかかった。ウィキリークスがやることは、映像をユーチューブにあげることだけだ。そうすればさっと拡散して何百万もの人々の間に広まる。現代の内部告発者は、ビデオに録画してオンラインにアップすればいいんだ」。
《RBB TODAY》
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