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東京都、適切な部活指導の通知と実態調査へ

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適切な部活動指導の推進についての通知および実態調査の実施について
  • 適切な部活動指導の推進についての通知および実態調査の実施について
  • 質問紙 教師用
  • 質問紙 生徒用
 東京都教育委員会は、都立学校長および区市町村教育委員会教育長に適切な部活動指導の推進について通知をするとともに、部活動指導における暴力による体罰の実態把握のために実態調査を実施することとした。

 今回の通知では、「部活動は、生徒の個性・能力の伸長や健康増進・体力向上のためだけでなく、思いやりの心や自主性・社会性を育て、豊かな人間関係や生涯学習の基礎をつくる上で極めて重要な教育活動であり、その教育的意義を踏まえて部活動の推進に努めている。しかし今般の事件で明らかになった体罰は学校教育法第11条で明確に禁止されている違法行為である。」と部活動の意義と体罰への強い態度がうかがえる。

 続けて、「体罰は、行き過ぎた指導ではなく、明らかに暴力行為であり、教員が教育的指導の名の下に体罰を行うことは、絶対にあってはならない。そして、教育活動の一環として実施される部活動においても、顧問教諭のみならず、外部指導員やOBなど、部活動指導にかかわるすべての人間が、体罰は決して許されるものではなく、暴力行為以外のなにものでもないという認識を共有しなければ、体罰の根絶には至らいない。」としている。さらに、「改めて部活動の教育的意義と顧問教諭等の果たす役割について確認するとともに、体罰等の根絶について周知徹底を図り、生徒の意欲を高めるなどの適切な部活動指導による健全育成を推進してほしい。」と結んだ。

 また、実態調査での教師に対しての質問で、「部活動の指導で、生徒に暴力による体罰を行ったことがあるか」「生徒からは暴力による体罰ではないかと受け止められかねない行為をしたことがあるか」など6項目。生徒に対しての質問では「部活動中に、顧問教諭から、暴力による体罰を受けたことがあるか」「部活動中に、上級生から、暴力による体罰を受けたことがあるか」「部活動中に、顧問教諭から、暴力ではないが、肉体的や精神的苦痛を感じる体罰を受けたことがあるか(長時間にわたる正座など)」など同じく6項目に渡る。

 しかし、この質問事項は時期を「今年度」に限っており、時間的なすり抜けも考えられる。また、教師だけでなく生徒に対しても記名制になっており、「体罰」に関する調査としては限界がありそうだ。

東京都、適切な部活指導の通知と実態調査へ…大阪市体罰事件を踏まえ

《田邊 良恵》
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