【BT Summit(Vol.2)】日本でのクラウドビジネスを重視――BTジャパン 吉田晴乃氏 | RBB TODAY

【BT Summit(Vol.2)】日本でのクラウドビジネスを重視――BTジャパン 吉田晴乃氏

 BTジャパン 代表取締役社長 吉田晴乃氏は、クラウドサービス分野で日本企業とパートナービジネスを展開していく重要性に言及した。

エンタープライズ 企業
BTジャパン 代表取締役社長 吉田晴乃氏
  • BTジャパン 代表取締役社長 吉田晴乃氏
  • BTジャパン 代表取締役社長 吉田晴乃氏
  • BTが開発したトレーディングシステム。日立に提供するのはこのうちVoIPサービスとそのネットワーク
  • BT開発のトレーディングシステム。タブレットなどモバイル端末でも、一部のオペレーションが可能
 BT Global Servicesが主催した「BT Asia Pacific Influencer Summit」において、BTジャパン 代表取締役社長 吉田晴乃氏は、クラウドサービス分野で日本企業とパートナービジネスを展開していく重要性に言及した。

――本日、午前のセッションで、日立のトレーディングシステムについてBTのネットワークおよびサービスをOEMの形で提供していると発表しましたが、今後のBTの日本戦略について教えてください。

吉田:BTでは、これをひとつの成功事例として日本市場への新しい戦略としたいと思っています。BTはすでに30年以上前から日本でビジネスを展開していますが、クラウドビジネスを新しいチャンスと思っています。日本は、世界でアメリカに次ぐ2番目のIT市場を持つ国です。しかし、グローバルに目を向けてみると、BTをはじめ外資やグローバル企業の進出は十分とはいえません。同時に日本企業の海外でのプレゼンスも同様です。そこにBTが、クラウドをベースとしたサービスと海外を含む通信ネットワークをつなぐソリューションを展開していくます。

――具体的にはどんな企業とのビジネスを考えていますか。

吉田:基本的にはSIerと通信事業者となります。両者にとってグローバル化、海外進出は喫緊の課題だと思います。SIerにはBTが持つ6つのクラウドサービスの基盤を提案していきます。その6つは、BT Connect、BT Contact、BT One、BT Compute、BT Assure、BT Adviseです。それぞれ、クラウドネットワーク、CRM、ユニファイドコミュニケーション、クラウドデータセンター、セキュリティ、ナレッジ・コンサルティングのサービスに対応します。NTTやKDDIといった通信事業者とは、これらのネットワーク部分をお願いすることになると思います。

――海外進出は確かに最優先事項かもしれませんが、日本のSIerもそれぞれがクラウド関連のソリューションを持っています。彼らがBTのソリューションを利用するメリット、パートナーとなるメリットはありますか。

吉田:BTの戦略の基本はパートナーシップです。例えば日立は家電からエネルギー産業まで幅広いポートフォリオを持っていますし、NECはIP-PBXで確固たるシェアを誇っています。富士通はデータセンターに強いですよね。これらのビジネスを強化する部分のソリューションや、新しい分野でのサービス提供が基本となります。BTのサービスポートフォリオは、通信事業者、自治体、物流、メーカー、金融、医療と幅広いものです。パートナーとの話の中で、お互いを補強しあえる、補完しあえる部分でメリットを出せると思います。

――日本企業が海外展開を考えてパートナシップを組む場合、相手先の持っている市場は気になると思います。BTはグローバルで170カ国以上にビジネスを展開しているそうですが、その中でBTが強い地域はどこですか。

吉田:EMEAと呼ばれるヨーロッパ、中東、アフリカです。また、これからは、中国やASEAN各国、トルコなどの新興市場にも投資していきます。ASEANではベトナム、ミャンマー、インドネシアなどに非常に注目しています。

 イベントの取材やインタビューを通じて、BTの経営陣はしきりに垂直統合型のビジネスを強調していた。各市場に深く根ざした事業をいくつも束ねていく戦略が、次世代のグローバルビジネスに重要だということだ。これの意味するところは、統合する主体はひとつではなく、それぞれが対等の立場でパートナーシップを組んで統合されるということのはずだ。吉田社長も、アジア戦略において資本提携を全面に押し出した合弁企業や現地企業の買収などは優先事項ではないと述べていた。背景には、北米や欧州の経済不安などから、新興市場や海外展開への事業拡大を目指したいという動機があるかもしれない。その中で、世界第2位ともいわれるIT市場を持ちながら、グローバル企業にとって必ずしも浸透しきれていない日本は、まだ開拓の余地があると見ているのだろう。これに対して日本も、使えるソリューションはどんどん利用し、市場に参入させつつも、海外展開も共同で行うパートナーシップを築いていく戦略が求められている。
《中尾真二》

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