【Interop2010出展社紹介】日本発&キャリア品質クラウドの強み――NTT Com 中山幹公氏 | RBB TODAY

【Interop2010出展社紹介】日本発&キャリア品質クラウドの強み――NTT Com 中山幹公氏

エンタープライズ ソフトウェア・サービス

NTTコミュニケーションズ株式会社 ビジネスネットワークサービス事業部販売推進部 担当部長 中山幹公氏
  • NTTコミュニケーションズ株式会社 ビジネスネットワークサービス事業部販売推進部 担当部長 中山幹公氏
  • BizCITYのサービスラインアップ
  • BizCITYのクラウド基盤
  • 「Bizホスティング ベーシック」のサービス概要図
  • プライベートクラウドへのセンター回線不要・帯域フリー
 クラウド市場の拡大に伴い、企業のITプラットフォームに対する意識もこれまでの「所有」から「利用」へシフトしつつある。「利用」の時代は、「どのメーカーのサーバ/ソフトウェアか」といった“モノ”を重視するよりも、「どのようなサービスを受けられるか」という“サービス”が重視されるようになる。

 これまで社内で運用管理していたシステムを、社外に出すことになるクラウドの選定において、とりわけ「安心・安全」は大きなカギとなる。NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)はこの安心・安全かつ快適に提供するというコンセプトのもと、クラウドサービス「BizCITY」を展開している。

 NTT Comは、6月9日から11日まで(コンファレンスは7日から)幕張メッセで開催される「INTEROP Tokyo 2010」に「BizCITY」を出展する。同社のブースでは、BizCITYの各種サービスを紹介するほか、データセンターのラックを再現し、BizCITYの“雲の中”を見ることができる展示も行われる予定だ。本稿では今月行われる「INTEROP Tokyo 2010」に来場する方に向けて、同社が提供するビジネス向けサービス「BizCITY」の解説をさせていただく。

◆“日本発”“キャリア品質”のクラウドサービスを提供する優位性

 NTT Comが、Google、Amazonらの先行する海外クラウドや、ITベンダーのクラウドなど市場の争奪戦が激化する中で、日本のキャリアが提供するクラウドの強みとして考えているのは以下の4点である。

 1つめは、国内にデータセンターを設置している点。データは、物理的な蓄積場所が海外の場合、その国の法律に準じなければならない。実際に、米国内のデータセンターを利用していて、他社のデータにFBI捜査が入ったために自社のデータ利用までも停止を余儀なくされたという事例もあるという。こうした法制度上のリスクに加え、特に頻繁にアクセスするアプリケーションの場合は、物理的に離れた場所にサーバがあることによるネットワーク遅延は致命的である。また、海外のクラウドサービスは、カスタマーサービスや請求サービスの点で不十分なことが多い。

 2つめは、サービスとしての運用力。たとえば水道のサービスを利用するユーザーは、水道管のスペックやメーカーなど気にすることはなく、「きちんときれいな水を流してくれるか」「冬場に凍結させたりしないか」を気にする。つまり、設備が集約され汎用サービス化してくると、ハードウェアやソフトウェアそのものよりもサービスとしての運用力が期待されるようになる。NTT Comがこれまで提供してきたネットワークは“利用型サービス”であり、「我々のクラウド参入に対するお客様の反響も多く、ネットワーク事業で培ってきたサービスとしての運用力を大いに期待していただいている」と、NTT Com ビジネスネットワークサービス事業部販売推進部 担当部長の中山幹公氏は語る。

 3つめは、クラウドの生命線とも言えるネットワークをワンストップで提供できる点。自社システムを一気にクラウド化できないケースは多く、引き続き社内で運用するもの、他社のデータセンターを継続利用するもの、取引先と共同利用しているクラウドのもの、といったように、様々な外部との接続も必要となってくる。

 4つめは、NTT Com自体がクラウドを推進できるプレイヤーである点。ハードウェアやソフトウェアを売ってきたベンダーにとって、クラウド化は従来のビジネスを縮小させることになる。一方のNTT Comは、逆にクラウド化によってビジネス領域が広がるという立場にある。

 中山氏は「クラウド市場では、我々はチャレンジャーとしてやっていく」と語り、上記の強みを生かしたクラウドサービスとして、豊富なラインアップ、およびネットワークと一体の低価格で提供していくという。

◆センター回線不要のVPN直結型接続やユビキタス環境も提供する「BizCITY」

 BizCITYのサービスは現在進行中で拡張しており、現時点のラインアップとしては、仮想ホスティングサービス(Bizホスティング)、Webメール(Bizメール)、大容量ストレージ(Bizストレージ)、NTT ComおよびISVのSaaSなどのICTアウトソーシング分野と、リモートアクセスや仮想デスクトップなどがそろう「BizCITYユビキタスオフィス」で構成される。一般にユビキタス環境はクラウドとは呼ばないが、アクセスサービスも含めてBizCITYという統合ブランドで提供していくことで、同社の強みを生かすラインアップとなっている。

 ICTアウトソーシング分野の各種サービスへのアクセスは、インターネット経由、あるいはNTT Comが提供するVPN接続サービスを利用できる。このVPN接続サービスの利用で特徴となるのが、センター向け回線不要・帯域フリーでアクセスできる点だ。

 たとえば、すでにVPNを構築している企業がクラウドを利用する際、システム全体をパブリッククラウドへ移行することに対し、セキュリティリスクやスループットの低下を懸念する場合もあるだろう。この場合、取り扱いに注意を要するシステムだけはVPNの延長としてデータセンターのプライベートクラウドに置くといった方法が考えられる。しかし、ここで問題になるのがデータセンター向けの回線だ。プライベートクラウドを使えば使うほど、VPNとデータセンターの間に太い回線が必要となってコスト高になるうえ、ボトルネックにならないための帯域設計も難しくなってくる。

 そこでBizCITYでは、プライベートクラウドとパブリッククラウドの“いいとこ取り”できるサービスを用意。1VPN当たり7,350円の利用料でBizCITY上のサービス利用におけるデータセンター向け回線を不要にし、かつ帯域は使いたい放題できるVPN直結型の接続を提供する。

◆「Bizホスティング ベーシック」は1VM 7,350円から利用可能

 BizCITYサービスの1つ「Bizホスティング」は、他のWebメールやストレージ、SaaS利用のベースとなる仮想ホスティングサービスである。昨年より、大企業の基幹系基盤として利用されているカスタマイズ可能な「Bizホスティング エンタープライズ」と、その海外版(海外のデータセンターを利用)の「Bizホスティング グローバル」が提供されていたが、4月30日からは汎用型の「Bizホスティング ベーシック」の提供が開始された。

 Bizホスティング ベーシックは、初期費用不要で1VM(仮想サーバ1台)あたり月額7,350円から利用できる。この低価格を実現できた理由の1つは、NTT Comの国内に点在する通信ビルの有効活用にある。以前は電話交換機など大きな機器を収容していた堅牢なビルも、機器の小型化に伴ってスペースができていった。そうしたビルを、場所を選ばないクラウドに活用し、また既存のIPバックボーン利用することで安価な料金体系を実現したというわけだ。

 さらに、仮想OSにVMwareなどの商用アプリケーションではなく、Linuxカーネル標準のKVM(Kernel-based Virtual Machine)を採用し、オープンソースの活用によるコストダウンも図られている。

 Bizホスティング ベーシックには、今秋よりディザスタリカバリがオプション提供される。バックアップのデータセンターを構築する場合、メインのデータセンターとは別の新たな回線が必要となるが、これをクラウドのサービスとして提供する。メインと同様に回線不要・帯域フリーで利用でき、低コストでディザスタリカバリ対策をとることが可能となる。

◆INTEROP TokyoのNTT ComブースにてBizCITYを特設展示

 NTT Comは「INTEROP Tokyo 2010」にて、6月9日から11日まで展示を行う。「クラウドをユビキタス環境で使いたい」「既存システムと連携してクラウドを効果的に使いたい」「どのようなSaaSを利用できるか知りたい」という方、あるいは「そもそもクラウド利用はまだ不安」と考えている方は、INTEROPに足を運んでみてはいかがだろうか。
《柏木由美子》

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