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目指すは2012年の世界制覇——日本エイサーが掲げるビジョン

IT・デジタル ノートPC
2012年には世界制覇を目指すというメッセージ
  • 2012年には世界制覇を目指すというメッセージ
  • 日本エイサー代表取締役のボブ・セン氏
  • マーケティング部マネージャーの瀬戸和信氏
  • 2009年、日本エイサーが得たもの
  • 2009年の世界市場における同社のネットブックシェア
  • 2010年の方向性“ライトノート”
  • 他社とのノートブックの価格比較
  • “エイサーが考えるモバイルとは?”
 日本エイサーは27日、都内で「2010 Acer Japan kick off meeting」と題した説明会を実施。メディアや関係者に向けて、2009年の実績や今後のビジョンについて発表を行なった。

 会場に入ると、プロジェクターに投影された「日本のパソコンは高すぎた」という刺激的な文言がまず目につく。これはかねてから同社が言い続けてきたメッセージであり、実際にエイサーは低価格なネットブック、ノートPCを発売してきた実績を持つ。また、そうした価格攻勢により日本市場で名を広めてきたのも事実だ。

 ただし、「必ずしも最安価格を求めるのは本意ではない」と語ったのは、口火を切った同社代表取締役のボブ・セン氏だ。追求しているのは「Value for money」(価格に見合う価値)であり、「我々は赤字を出すためにやっているわけではない」と強調。「同業者の集まりに顔を出すと、“価格破壊”などと揶揄される」と述べて会場の笑いを誘ったが、実際に同社は急成長を遂げている。2009年は第3四半期まで上昇カーブを描き、同年同期において世界第2位のPCメーカーとなった(ガートナー調べ)。

 セン氏が掲げた目標は「2010年にモバイルで世界一に」、「2011年にPCメーカーで日本5位以内に」、そして「2012年にPCで世界一に」というもの。そのビジョンを受け、マーケティング部マネージャーの瀬戸和信氏が「2009年に得たもの」、「2010年の方向性」について詳細な説明を行なった。

 瀬戸氏によれば、2009年の成長を後押ししたのは「Aspire one」のブランド名で知られるネットブック。さらに、昨夏から投入した低電力消費の薄型ノート(同社ではライトノートと呼称、以下本文ではこちらを使用)「Aspire Timeline」の好調も大きな要因だったという。また、液晶ディスプレイでも、日本市場で販売台数1位を獲得したとのことだ。

 それらポジティブな状況下で、2010年に同社が目指すのは「モバイル製品のより一層の充実化」。ネットブックに飽き足らないユーザーが、より高性能で価格も僅差であるライトノートへの移行が見込まれることから、ネットブック/ライトノートを含めて前半で充実させていきたい意向を瀬戸氏は示した。さらに、15.6型以上のスタンダードなノートブックにも注力していく予定で、既にこの20日には新CPUのCore i3-330M/Core i5-430Mを搭載した15.6型ノート「AS5740」シリーズを発表済みだ。

 現段階では紹介できないものの、後半にはスマートフォンへの参入も視野に入れているとのこと。後の質疑応答ではスマートブックやスレートPCなど、2010年に一種のトレンドになるであろうネットブック未満のカテゴリについての質問が飛んだが、その分野については「もちろん、さまざまな準備をしている」との見解を述べるにとどまった。

 セン氏同様に、瀬戸氏もまた「低価格+α」の部分を強調。ユーザーがPCを購入する際に重視するものとして、独自調査から導き出した「価格」、「処理速度・CPU」、「信頼・好意・アフターサービス」の3本柱を挙げ、この3項目のバランスを取っていきたい、と述べた。「すべての日本人へ高性能なモバイルを。誰もが購買を検討できる低価格を」とは、瀬戸氏の結びの言葉である。

 第2部は会場を移しての懇親会。「AS5740」シリーズと同じく20日に発表済みのネットブック「AO532h」シリーズや、Core i3-530搭載のデスクトップ「ASX3900」シリーズ、スポンサーを務めるバンクーバー冬季五輪仕様のライトノート「AS1410-SSVF」などが並べられ、それぞれが思い思いに実機に触れていた。

 プロダクトマーケティング部シニアマネージャーの稲川公裕氏によれば、バンクーバー冬季五輪では6,000台のPCを提供するという。また、2012年のロンドン五輪でもスポンサーシップを結んでいるとのことで、2012年の世界制覇に向けてはこうした要素も追い風になると推測される。
《小口》
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