日立、WMP向けのストリーミング配信機能を備えた専用ストレージを開発 | RBB TODAY
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日立、WMP向けのストリーミング配信機能を備えた専用ストレージを開発

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 日立製作所は13日、「Windows Server 2003 R2 Enterprise Edition」のWindows Mediaサービス9シリーズと接続することにより、ビデオ・オン・デマンド(VoD)サービスの配信性能を大幅に向上できるストリーミング専用ストレージの試作機を開発したと発表した。

 本試作機は、ストレージにストリーミング専用カーネルと今回新たに開発した専用のストリーミングエンジンソフトウェアを組み込むことにより、Windows Mediaサービス9シリーズと連携して、ストレージから直接映像配信が行えるというもの。本試作機の配信性能について、シミュレーションによる測定を行ったところ、配信機能を持たないストレージを接続した場合と比べて、コンテンツの同時配信数が3倍以上に向上することが確認できたとしている。

 同社では同ストレージについて、従来は配信サーバを経由して行っていた配信を、ストレージから直接行うことが可能となるため、ストレージのみを交換または増設するだけで、配信性能を向上させることが可能な点と、配信サーバの増設が不要なことから、設備コストと管理コストの低減にもつながる点を特徴としている。

 本試作機の特徴は以下のとおり。

●ストリーミング専用に最適化されたカーネルを採用
 本試作機に搭載されたストリーミング専用カーネルは、効率の良いコンテンツ配信と高いスケーラビリティを確保するため、ストリーミングに特化した数多くの機能を装備
・ゼロコピーI/O機能
 コンテンツ配信のタイミングを制御する機能を有し、ストリーミングエンジンソフトウェアとの間でコンテンツのやり取りを行うことなく、高速な配信を実現。このため、クライアント側の再生タイミングと同期したコンテンツ配信が保証され、パケットロスを防ぐことが可能となる
・映像配信優先のタスクスケジューリング機能
 コンテンツを安定的に配信できるよう、配信処理とアップロード処理が使用するCPU時間を調整し、配信処理用のCPU時間をコンテンツの配信タイミングに従って優先的に割当てる機能。このため、CPUに高負荷がかかる状況においても、安定して映像を配信することができる
・データ安定配信機能
 1回のデータ送信量が小さくなる(HD画質で10パケット以下)ように送信タイミングを制御することで、パケットロスを防ぎ、高画質のコンテンツを安定的に配信可能にする

●ストレージから直接コンテンツ配信するストリーミングエンジンソフトウェアを開発
 ストリーミングエンジンソフトウェアの配信機能により、Windows Server 2003 R2, Enterprise EditionのWindows Mediaサービス9シリーズと完全互換なプロトコルでコンテンツ配信を実行。このため、本試作機からコンテンツ配信を行った場合も、Windows Media Playerでコンテンツを再生できるため、ユーザー側で専用ソフトウェアの準備や特殊な設定を行う必要がない
《村上幸治》
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