「P2MP」はIPTVで最も求められるものになる -ジュニパーがIPビデオ配信の新技術 | RBB TODAY

「P2MP」はIPTVで最も求められるものになる -ジュニパーがIPビデオ配信の新技術

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 ジュニパーネットワークスは14日、IPビデオの配信ネットワークを効率化し、信頼性を高められる一連の技術を発表した。
  •  ジュニパーネットワークスは14日、IPビデオの配信ネットワークを効率化し、信頼性を高められる一連の技術を発表した。
  • ユーザーよって、さまざまなサービスのパーソナライゼーションが可能になる。サービスを細分化することで、低価格化も実現できる
  • 加入者ごとにサービスの優先制御ができる点もメリットのひとつ
  • 利用中に優先順位が高いサービスに影響があるようなサービスがリクエストされても、優先されるサービスの品質が維持される
  • ポイント・ツー・マルチポイント(P2MP)による映像配信。コア転送の簡略化とソースの単体化、ユーザーを選ばずにネットワークを統合できる
 ジュニパーネットワークスは14日、IPビデオの配信ネットワークを効率化し、信頼性を高められる一連の技術を発表した。

 同社は、ストリーミング放送やオンデマンド映像など、さまざまなサービスを実現するマルチプレイソリューションを提供している。来日した米ジュニパーネットワークスのゲーリー・サウスウェル氏(IPTV担当ゼネラルマネージャー)は、「IPTV市場において、香港最大手のPCCWや、イタリアのFastWebといった上位2社のほか、トップ8社のキャリアのうち5社の実績があり、現在IPTV加入者の50%以上が、我々のサービスディプロイメントシステム・SDXやルーティングプラットフォーム・Eシリーズを利用している」と述べ、IPTV分野における同社の強みをアピールした。

 同社のサービスディプロイメントシステム「SDX-300」は、ポリシー設定や帯域幅制御、セキュリティなどの機能をサポートし、ルーティングプラットフォームと組み合わせて、効率的で付加価値の高いネットワークを構築できる。今回、IPTVソリューション向けに改良された点は、このSDX-300の機能の強化と、MPLS(Multi Protocol Label Switching)をベースにしたマルチキャスト技術「ポイント・ツー・マルチポイント」(P2MP)による映像配信機能の強化である。

 まずSDX-300の機能強化面だが、SDX-300では、ポータルからWebベースログインでき、ユーザー自身が必要に応じて各種サービスを選択することで、ネットワーク設定を自動変更し、要求どおりのサービスを受けられるようになっている。サウスウェル氏は、コストや利益面のメリットだけでなく、インテリジェントなネットワークの統合化も実現できる点について言及した。「IPTVはトリプルプレイのサービスだけではない。我々のソリューションを利用すれば、サービスをさらに細かく分けることで、低価格なサービスを提供できる。ユーザー好みにカスタマイズしてバンドル化することも、あとから好きなサービスを選んで追加することも可能だ」とする。

 さらに、加入者ごとにサービスの優先制御ができる点もメリットだ。「たとえば、ゲーム利用時のプライオリティを高くすれば、その帯域を優先し、一貫した品質のQoSを提供できる。サービスプロバイダーは、このようなテクノロジーを利用して、ユーザーを引き付けることができる」とアピールしている。

 もし利用中に優先順位が高いサービスに影響があるようなサービスがリクエストされると、優先されるサービスの品質が維持される仕組みになっている。たとえば、始めにブロードバンドTVのサービスが開始され、次にVoDのリクエストが入る。さらに2つ目のVoDのリクエストがあると、帯域上から影響がでるため、このVoDのリクエストが拒否される。これは、ポリシーマネージャによって、サービスのコネクションリソースマネジャー(CRM)とやりとりをして、それぞれのQoSを維持できるようにしているためだ。

 次に、後者のポイント・ツー・マルチポイント(P2MP)による映像配信機能については、視聴者と動画配信拠点間に最適なパスを割り当て、通常のIPマルチキャストよりも効率的なネットワークが実現できる技術を採用している。また、このP2MPでは障害時に0.5秒以内で新しいパスが張れる「ファーストフェイルオーバー機能」も備えている。

 同社の佐宗大介氏(マーケティング部サービスマーケティングスペシャリスト)によれば、「P2MPによってMPLSベースでマルチキャストが利用できるため、運用的にシンプルになり、さらに障害回避も素早くなる。また、ルータそのもののパフォーマンスもよくなる。この3点が最大のポイントであり、P2MPの技術は今後のIPTVで最も求められるものになるだろう」と説明した。

 さらに同社のOpen IP Service Creationによって開発された「Liquid LSP(Label Switched Path)」と、前述のP2MPと組み合わせることによって、ポリシーコントロールをエンドツーエンドで行えるようになる。これにより、複雑な顧客の要求にも十分に対応できるようになるという。
《井上猛雄》

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