【CEATEC 2006 Vol.10】新しいコンピューティングの実現はナノテクで!東芝の西田社長が基調講演 | RBB TODAY
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【CEATEC 2006 Vol.10】新しいコンピューティングの実現はナノテクで!東芝の西田社長が基調講演

IT・デジタル その他
取締役 代表執行役社長の西田厚聰氏
  • 取締役 代表執行役社長の西田厚聰氏
  • 映像がもたらしたイノベーションの歴史
  • メディア関連市場規模は2010年までに1兆8,300億米ドルに成長
  • 新しいコンピューティングの実現にはナノテクが突破の鍵に
HDTV受信機の所有世帯数は2010年に世界で1億620万世帯に
  • 新しいコンピューティングの実現にはナノテクが突破の鍵に
新しいコンピューティングの実現にはナノテクが突破の鍵に
  • ナノスケールの磁気記録
  • ナノドットメディアによる超高密度記録化
 「CEATEC JAPAN 2006」初日の午後1時から2時までの約1時間、東芝の取締役 代表執行役社長の西田厚聰氏による「Real HDワールドからはじまるデジタルライフ・イノベーション」と題した基調講演が行われた。「デジタルコンバージェンスで生きる社会、生活、ビジネス」をテーマに、新たなバリューチェーンを構築するための東芝の取り組みが映像プラットフォームを中心に紹介された。

 西田氏は基調講演の冒頭において、映画やテレビ放送、VTR、DVDといった歴代の映像を変えたイノベーションを取り上げ、これからもデジタル化と高品位化、HD化を武器にメディア関連市場は2010年までに1兆8,300億米ドルにも成長すると予想。さらに近年においては、ブロードバンド、HDデジタル放送、HD対応ディスプレイの普及が急速に進んでいて、2010年までにはブロードバンド利用者は10億人、HDTV受信機の所有世帯数は1億620万世帯に達するという予測を示した。

 家庭で手軽にHD映像を扱うための次世代光ディスク、HD DVDについて触れ、DVDフォーラム参加企業240社からの承認を得ていることやAACSなどの強力なコピープロテクション機能と低製造コストによりハリウッドなどのコンテンツプロバイダが支持していること、従来のDVDとの互換性があることなどHD DVDの利点をアピール。HD DVD搭載HDDレコーダー「RD-A1」やHD DVDファインチューニング機能を搭載した高画質液晶テレビ「REGZA」 2000シリーズ、ノートPCとしては初めてHD DVDをサポートした「Qosmio」といった同社製品を挙げ、製品化にも積極的に取り組んでいることを印象づけた。さらに、次世代の大画面薄型ディスプレイ「SED(Surface-conduction Electron-emitter Display)」についても言及し、羽毛や花、水滴を使ったHDクオリティ映像のデモ上映を行った。

 また、新しいコンピューティングの実現には、さらなるメモリ容量、ロングライフ・バッテリ、小型高性能化、セキュアな情報通信が必須とし、それらを解決するキーワードとして「ナノテク(ナノテクノロジー)」を提示した。具体例として、従来の二酸化シリコンに替わりランタンアルミネートをゲート絶縁体として利用することで、微細プロセスのトランジスタにおける漏れ電流を低減する先端トランジスタ技術や、電子ひとつで動作する単一電子トランジスタ、ナノ単位のドットアレイにデータを書き込むことで記憶容量を増大させるナノドットメディア、世界最小の純メタノール燃料電池、盗聴が不可能な量子暗号光ファイバー通信技術など今後実用化が予定されている技術を挙げた。また、すでに一部で製品化も行われている次世代高速無線LAN規格のひとつ、MIMO技術で利用できる小型・広範囲指向性・高利得アンテナについても紹介を行った。
《富永ジュン》
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