ソニーは、アナログアンプ特有の「高域の濁り、中域のフォーカス不足、低域の遅れ」といった欠点を改善した新開発の「広帯域アナログパワーアンプ」を搭載したマルチチャンネルインテグレートアンプ「TA-DA3200ES」を11月21日に発売する。価格は99,750円。本体色はシルバー。 TA-DA3200ESは、広帯域アナログパワーアンプの搭載に加え、7.1chリニアPCMの音声信号や最高1,125p(1,080p)にアップコンバートされた映像信号に対応したHDMIの入出力端子を装備したマルチAVアンプ。 本機では、センタースピーカーやサブウーハーの有無に関わらず、全チャンネルの音源のDA(デジタル→アナログ)変換までを常に同様に処理し、音質を吟味したアナログのミクシング回路で音声信号を混合する「アナログダウンミックス機能」を搭載。アナログダウンミックス以降の回路では、独自開発のOPプロセッシング回路によりダイナミックレンジがDAコンバータの出力より約30倍も大きいため、アナログダウンミックス回路によるSN比の劣化やクリップが全く起こらないとしており、センタースピーカーやサブウーファーがない場合でもリッチで密度の高い音を楽しめるという。 また、サラウンド環境の構築のために、付属の新開発マイクロフォンと独自開発のテストトーンにより高精度かつ高速に音場を補正する自動音場補正機能「D.C.A.C.(Digital Cinema Auto Calibration)」を搭載。測定により、各スピーカー有無判定、各チャンネルの距離、音量バランスを自動設定できるほか、新開発の「パラメトリックイコライザー(6バンド)」を用いた周波数特性補正も実行される。 このほか映像信号では、コンポジット/Sビデオ/コンポーネント入力をHDMI信号に変換できる「アップコンバータ」および、コンポーネント入力をSビデオ/コンポジット信号に変換できる「ダウンコンバータ」機能が搭載されている。 TA-DA3200ESの主なスペックは以下の通り。●TA-DA3200ES・定格出力(20-20kHz,8Ω):全chそれぞれ120W(フロントLR、センター、サラウンドLR、サラウンドバックLR)・実用最大出力(JEITA,4/8Ω):全chそれぞれ150W(同上)・高調波ひずみ率(2ch.STEREO時):フロント0.09%以下(4/8Ω負荷)120W+120W(20Hz〜20kHz)・周波数特性(SA-CD/CD入力-スピーカ出力間):10Hz〜100kHz ±3dB(8Ω)・SN比:LINE 96dB(サラウンド、EQ全てOFF)・映像系機器(音声&映像)入力:5系統・映像系機器(音声&映像)出力:2系統・映像モニター出力:1系統・S映像入出力:入力×4系統、出力×1系統・S映像モニター出力:1系統・コンポーネント映像入出力:入力×3系統、出力×1系統・HDMI端子入出力:入力×2系統、出力×1系統・デジタル入出力:入力:光×5系統・同軸×3系統、出力:光×1系統・オーディオ入力:PHONO(MM)×1系統、LINE系×4系統・オーディオ出力:REC OUT×2系統、PRE OUT×1系統(7.1ch)、ヘッドホン×1系統・マルチチャンネル入力:1系統(7.1ch)・リモコン:学習リモコン「RM-AAL007」・電源・消費電力:AC100V(50/60Hz)、480W・本体サイズ・重さ:幅430×高さ175×奥行き430mm、約15.5kg