ソニー、携帯型リニアPCMレコーダーPCM-D1を発売。これはメモリ録音型のデンスケだ! | RBB TODAY
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ソニー、携帯型リニアPCMレコーダーPCM-D1を発売。これはメモリ録音型のデンスケだ!

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携帯型リニアPCMレコーダー「PCM-D1」
  • 携帯型リニアPCMレコーダー「PCM-D1」
 ソニーは、鳥のさえずりや虫の音などの自然音や楽器演奏の高音質録音に最適な携帯型リニアPCMレコーダー「PCM-D1」を11月21日に発売する。高感度のステレオマイクと4GBフラッシュメモリを内蔵しており、リニアPCM(非圧縮デジタル音声)方式と低ノイズ設計により、CDを超える高音質で記録できる。また、記録した音声をパソコンへ高速転送でき、付属のソフトウエアを使用した音声編集やオリジナルCD制作などに活用できる。オープン価格だが、市場での推定販売価格は20万円前後。

 PCM-D1には、各部品の取り付け位置や開口寸法を100μm単位で調整した、専用の内蔵コンデンサーマイクロホンをあらたに開発して搭載。周波数特性は30kHz近くまで広げられている。音を吸収しにくい金属部品だけの締結構造を採用したほか、振動板に伝えられた音を電気信号に確実に変換する工夫を施し、約-32.0dB/Pa 1kHzの高感度を実現している。

 2基のマイクがそれぞれ中央に傾いた変型X-Y型により、中抜けしない自然なステレオイメージで、左右の音を広範囲にカバーする。さらに、マイクは前面30度から背面方向45度まで動かせるので、卓上や手持ち時でも収録状況に応じて角度調節を行い、音源に向けて焦点をあてられる。 

 また、徹底したノイズ軽減を目指し、電気回路のアナログ部とデジタル部の基板を独立させ、音の入り口から記録・出力までの各部品にまでノイズ低減のこだわりを貫いている。音の歪みを防ぐためのデジタルリミッターを搭載し、最大入力レベル以上の大きな音が突然入力された場合でも、音の過大な部分を最大入力レベルの範囲内で最適なレベルに自動調整し、過大入力時の歪みを抑える。

 デジタル化はサンプリング周波数96kHz/量子化ビット数24bitまで対応。音楽用CDをはるかに上回る高音質で、原音に忠実な記録が可能だ。また16ビットモード時には、量子化ノイズをコントロールすることで聴感上20ビット相当の高音質を実現するソニーの独自技術「Super Bit Mapping (SBM:スーパービットマッピング) 」が利用できる。人間の可聴帯域内で特に耳につきやすいノイズを減らすことで、聴覚上のダイナミックレンジを飛躍的に拡大している。

 最大録音時間は内蔵フラッシュメモリ(4GB)を使った場合、96.00kHz/24ビットの約2時間から、22.05kHz/16ビットの約13時間10分まで。電源は付属の単3形充電式ニッケル水素電池4本、付属のACアダプタのほか、別売の単3形アルカリ乾電池4本も利用できる。ニッケル水素充電池での連続録音/再生持続時間は、96.00kHz/24ビットで約4時間、44.10kHz/16ビットで約5時間。

 記録媒体にはメカ駆動ノイズが発生しないフラッシュメモリーを採用し、4GBを内蔵するほか、別売「メモリースティック PRO デュオ(High Speed)」を利用できる。USBマスストレージクラスに対応しており、パソコンと接続するとリムーバブルディスクとして認識され、録音した音源をHi-Speed USBでパソコンへ高速転送できる。音源データは、同梱のサウンド編集ソフト「DigiOnSound5 Express for Sony」(Windows版)を使ってさまざまな編集や加工が行える。

 厚さの純チタン素材を使用した剛性の高い筐体に、マイクガードには共振周波数が異なるステンレスを採用。ボタン操作によるノイズを抑えるためクリック感の少ない部品を採用し、操作ボタンは片手でもスムーズに使いこなせるように配置している。付属の専用三脚は足を閉じるとすっきりとした円柱状になり、録音時のグリップハンドル代わりとなる。

 公式には謳われていないが、デジタル録音機ながらあえてアナログレベルメーターを採用したデザインや、高音質での生録を実現するためのこだわりの数々から見て、紛れもなく名器「デンスケ」の系譜を受け継ぐ1台であると言えるだろう。
《小笠原陽介》
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