マクロメディアは11日、米国本社で6月6日に発表した今後の事業戦略に関するプレスリリースを受け、Flashプラットフォーム事業戦略の記者説明会を行った。 同社は、ブラウザやOS、ハードウェア機器の種類を問わず、リッチコンテンツ、アプリケーションやコミュニケーションを効果的に提供するための統合プラットフォームを今後進化させていく。FlashプラットフォームのコアとなるFlash Playerは、スクリーン(画面)があるところならどこでも対象になるという。具体的には、すでに5.7億台のデスクトップに普及し、100社以上とOEMライセンス契約を結んでいる。 現在開発中の次世代Flash Playerは、コードネーム「Maelstrom(メイルストローム)」と呼ばれるもので、現行バージョンFlash Player 7との比較デモが行われた。バージョンアップした点は次のとおり。・パフォーマンスの向上:より高速にアニメーションを描写できる。・表現力の向上:アニメーションに対してリアルタイムにビットマップ効果を加えられる。・フォント表示品質の向上:さまざまなプラットフォームに見えやすい綺麗なフォント表示を提供。・ビデオ品質の向上:エンコード、デコード部分のビデオ品質が向上。・アルファチャンネルのサポート:ビデオの上にビデオを重ねて表示できる映像の合成機能サポート。 Flash Playerのほかに、次の5つの製品について次期バージョンのリリースを予定している。◆現行製品 Flash Lite Flash オーサリング環境 Flex Builder Flex サーバー Flash Communication Server◆次世代製品(コードネーム) Flash Lite "Deuce" Flash オーサリング環境 "8Ball" Flex IDE "Zorn" Flex サーバー "Mistral" Flash Video "Edison" また同社は、オープンソースソフトウェア開発ツールの非営利団体である「Eclipse Foundation」に加盟し、RIA(リッチインターネットアプリケーション)の開発環境を提供する予定だ。 なお、気になるAdobeとの連携について一切触れることはなく、「話を進めている段階で、まだ具体的な事は公表できない」という。(工藤めぐみ)