日本の研究チームによる実験がインターネット速度の最高記録に認定される | RBB TODAY
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日本の研究チームによる実験がインターネット速度の最高記録に認定される

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 東京大学などによる日本の研究チームが2004年11月に実施した実験の結果が、米国の学術ネットワーク組織「Internet2」によるインターネット速度の最高記録「Internet2 Land Speed Record」のIPv4・単一ストリームのクラスにおける記録として認定された。

 日本の研究チームの結果がインターネット速度記録に認定されたことは初めてだという。

 この実験は東京大学、富士通コンピュータテクノロジーズ、WIDEプロジェクト、米国チェルシオ・コミュニケーションズが、2004年11月にスーパーコンピューティングと超高速ネットワークに関する国際会議「SC2004」に併設して実施される「バンド幅チャレンジ」コンテストにおいて行ったもの。ここで、米国ピッツバーグから日本を経由してスイス・ジュネーブまでの10ギガビット回線を構築し、単一ストリームのTCP転送により7.21Gbpsを達成した。

 Internet2 Land Speed Recordではバンド幅と距離の積で評価する。この時の2台のサーバ間の距離は、中継した機器間の最短距離の和で測ると31,248kmだったが、同レコードのルールにより20,675kmとして計算され、148,850テラビット・メートル/秒が認定記録となった。この記録は、DVD 1枚分のデータを、約5秒で地球の半周以上の距離を送れるということを意味している。

 今回、記録に認定された実験では、標準のイーサネットパケット長(1,500バイト)と標準のTCP通信方式を用いているのが特徴。しかも、両端に設置したサーバは一般的に入手可能な標準的部品を組み合わせた、約30万円のPCであり、7.21Gbpsのデータ転送速度はネットワーク技術ではなく、サーバのI/Oバス(PCI-Xバス)がボトルネックになったという。すなわち遠距離かつ高バンド幅のTCP通信の問題は根源から解決されたということであり、日本のネットワーク技術が世界最高レベルに達していることを、具体的な形で示したものだとしている。
《小笠原陽介》
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