動的なQoSを実現するCATVネットワークの技術「PacketCable」。シスコがセミナーを開催 | RBB TODAY
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動的なQoSを実現するCATVネットワークの技術「PacketCable」。シスコがセミナーを開催

エンタープライズ その他
安藤氏
 CATVインターネット上で“動的な”QoSが実現できる技術「PacketCable」が見えてきた。シスコシステムズ(シスコ)は、CATVインターネット技術に関するイベント「シスコ ケーブルソリューション セミナー 2004」を開催した。その中の同社の安藤基朗氏によるセミナー「シスコケーブルVoIPソリューション」で明らかにされた。

 PacketCableは、CATVの標準化団体「CableLab」におけるプロジェクトの1つで、CATVのネットワークを用いてビデオオンデマンドやテレビ会議、IP電話を実現させるための技術。プロジェクトは1997年に立ち上がり、現在では既存電話の置き換えることにフォーカスされている。

 特徴としては、たとえばCATV上でIP電話サービスを提供する場合に「電話があったときだけQoSができる」(同氏)ことが挙げられる。これまでのQoSは、ユーザがサービスを利用していなくても常に帯域が確保されていた。しかしIP電話サービスにおいて、すべてのユーザに対して帯域を確保するとなると限界がある。そこで必要なときにだけQoSを行って通話の品質を保つのだ。

 このようにIP電話サービスにQoSが必要な理由として「QoSがないとIP電話の品質ランクの宣言ができない」ことを挙げた。これは、固定電話並みのクラスA、携帯電話並みのクラスBなど、総務省がIP電話事業者に対して音声品質を宣言するように求めていることにある。そのため、現在のベストエフォートのネットワークだとこのような宣言ができないというのだ。

 またPacketCableには、なりすましを防ぐユーザ認証のほか、盗聴の防止ができる一方で「逆探知など警察による監査機能もある」と既存の電話と同じような機能も提供できる。

 PacketCableは今のところ、米TIME WARNER CABLEでの採用実績があり、日本での展開も計画されている。
《安達崇徳》
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