進む防災活用!災害時の情報収集&救助・捜索用ドローンの数々 | RBB TODAY
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進む防災活用!災害時の情報収集&救助・捜索用ドローンの数々

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金色の大型探査アンテナを用いて、地表と地中の対象タグを検知する。土砂災害時などの迅速な人命救助での活用が期待される(撮影:防犯システム取材班)
  • 金色の大型探査アンテナを用いて、地表と地中の対象タグを検知する。土砂災害時などの迅速な人命救助での活用が期待される(撮影:防犯システム取材班)
  • 原田物産産業のレスキュー・災害支援モデル。LEDライトを備えており夜間飛行も可能としている(夜間飛行は航空局の承認が必要)。携帯電話や無線機などをパラシュート落下させる投下装置や、救助用浮袋も装備している(撮影:防犯システム取材班)
  • ガンマ線測定器を搭載し、有線給電によって稼働時間の制限を排除した大型機。同社の福島工場は相馬郡飯舘村に位置しており、ドローンによるガンマ線測定の実用投入最前線とも言える。ガンマ測定器を除いたドローン本体価格は約500万円から(撮影:防犯システム取材班)
 ここ数年で大きな注目を集め、新たな産業の創出が期待されている技術の代表格といえば、「ドローン」もその1つと言える。

 従来の有人タイプの航空機と比べるとはるかに低コストで、これまでなら手間や危険が伴うために人間にさせることができなかった作業に使えて、さらに効率化もはかれるなどメリットは多い。

 そうしたメリットを活かすのに最適な分野の1つだと言えるのが、災害時のドローン活用となる。

 今回は、幕張メッセで開催された「第2回国際ドローン展」に出展されたドローンから、自律制御システム研究所と、同社が中核となるミニサーベイヤーコンソーシアム参加企業によるは国産ドローン「MS-06」をベースとした災害支援用に開発されたドローンの数々を紹介していこう。

●人命救助用途に特化したドローン

 まず最初に紹介するのが、災害救助機材を手掛ける原田物産産業が出展していた「MS-06LA レスキュー・災害支援モデル」。動画撮影用のカメラに加えて赤外線カメラ、物品投下装置、救助用浮袋、無線スピーカーなどを備えた人命救助仕様のドローンとなっている。国内初のレスキュー・災害支援用ドローンとして、すでに販売を開始している。

 続いて菊池製作所は、MS-06をベースとした「山岳災害救急・救難支援機」や、有線給電大型機などを参考出展。「MS-06 山岳災害救急・救難支援機」はドローンの下部に大型軽量の探査用送電アンテナを搭載し、雪崩や土砂災害などが発生した際に空中から現場に近づいて、人間が身に着けているタグを検知して、どこに要救助者や遭難者がいるかを探し当てる。現在は、福島県と共同で試験が行われており、今後はタグ側の運用方法なども含めて実用化が期待されている。

●飛行時間問題を解決する有線給電方式

 有線給電大型機「MS-06FX02」は、給電をワイヤーで行うことで、これまでは15分など限られた時間しか飛行できなかったドローンの問題点を解消したモデル。展示された本体下部にはガンマ線検出装置が搭載されており、空中から放射線汚染区域の状況を確認することを可能としている。

 ちなみに菊池製作所の福島工場は飯舘村に位置しており、実際にドローンを使用して対象区域を測定することで、地上からの測定が困難なエリアの汚染分布状況を確認できているという。

 今回紹介したのは、災害活用のほんの一例に過ぎないが、すでに別記事で紹介しているNTT東日本のドローンを活用した災害復旧の取り組みだったり、TEADのサーモカメラ搭載の警察・消防用の特殊機体「FRG-Pato」(フロッグパト)など、「災害対策」という視点だけでも実にさまざまな活用方法が試みられている。
《防犯システム取材班/小菅篤》
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