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NEC、大量時系列データをリアルタイム分析できるハードウェア設計技術を開発

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CyberWorkBenchによるLSI設計のフロー
  • CyberWorkBenchによるLSI設計のフロー
 日本電気(NEC)は28日、株価データなど時々刻々と変化する大量の時系列データを、リアルタイムで分析できるハードウェア設計技術を開発したことを発表した。

 証券会社など金融業界においては、肥大化する株価データをリアルタイムに分析するニーズが高まっている。これに対応するため、データの抽出と分析を同時に行える「複合イベント処理」が金融業界のシステムで活用されている。「複合イベント処理」は、データをメモリ上に保持してすぐに処理を実行できるため、データをデータベースに格納してから必要に応じて再度抽出し処理を行う方法と比較して、数十~数百倍の高速処理が可能だが、さらなる高速化が求められているという。

 今回NECでは、文字列の表記法である正規表現を関数に応用した「関数の正規表現」を開発し、それを用いて独自のハードウェア処理機構を開発した。従来はソフトウェアで行っていた「複合イベント処理」をハードウェアで行うため、従来比約50倍の高速な処理を実現した。これにより、時々刻々と変化する時系列データ(イベント列)について、遅延を最小限に抑え、リアルタイムな分析を可能とした。

 また、C言語を用いてユーザーが自由に回路を書き換えできるハードウェアを利用。NECのシステムLSI設計ツール群「CyberWorkBench」を利用することで、ユーザーが独自のデータ分析・処理の関数をC言語でプログラミングするだけで、ハードウェア上で簡単に実現可能となっている。

 なおこの成果については、9月5日よりギリシャで開催された「International Conference on Field Programmable Logic and Applications」においても発表されている。
《冨岡晶》
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