日立、標準化団体「DMTF」のクラウドコンピューティング標準管理仕様策定に参画 | RBB TODAY
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日立、標準化団体「DMTF」のクラウドコンピューティング標準管理仕様策定に参画

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 日立製作所は14日、国際的な情報システム標準化団体「DMTF」のオープンクラウドインキュベータ(クラウド標準管理仕様検討部会)の運営と活動に主体的に参画する“リーダシップボード”に選出されたことを発表した。

 「DMTF」(Distributed Management Task Force, Inc.)は、情報システム運用管理のためのハードウェア、ソフトウェアなどのインターフェイス標準化活動を行う業界団体。さまざまな情報システムの構成要素を統一的に運用・管理するためのインターフェイス標準の策定を目的としており、参加企業・組織は、全世界から160を超え、のべ4,000人を越える技術者が標準策定のための技術的検討を進めている。DMTFがこれまでに策定した標準には、システム構成要素間で管理情報をやりとりする際の共通モデルを提供するCIM(Common Information Model)、PCやサーバなどの構成要素を管理するためのDMI(Desktop Management Interface)、仮想化環境の相互運用性のための標準OVF(Open Virtualization Format)などがある。

 DMTF内部に本年4月に新設されたオープンクラウドインキュベータは、仮想化技術をベースとしたクラウドコンピューティング環境での 運用効率の向上と相互運用性確保のための標準化活動を加速すべく、正式な標準制定プロセスのインプットとなる技術文書の準備を1年間で完了させることを目的とした組織となる。

 日立はこれまで、オープン環境における統合的なシステム運用管理ソフトウェア「JP1」のほか、統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」「Hitachi Storage Solutions」などの製品を提供中。また、企業間ビジネスメディアサービス「TWX-21」や、データセンター事業における実績・ノウハウをベースに、本年7月から日立クラウドコンピューティングソリューション「Harmonious Cloud」を提供開始している。日立はDMTFの活動方針を決定する権限をもつボードメンバーとして2004年4月からDMTF全体の運営に携わってきたが、今回、オープンクラウドインキュベータにリーダシップボードとして参画することで、日立の持つシステム構築やクラウドコンピューティング関連ノウハウを、DMTFのクラウド標準化活動において積極的に提言していく予定だ。また今後はDMTFでの活動成果を自社のクラウドビジネスにフィードバックしていく方針とのこと。

 今回の発表に関し、DMTF会長のウィンストン・バンプス氏は「DMTFは日立がオープンクラウドインンキュベータのリーダシップボードに加わることを大変喜ばしく思います。日立から日本およびアジアにおけるクラウドコンピューティングに対する要件がインプットされることで、よりグローバルな標準を制定できるようになると期待しています。」とのコメントを寄せている。
《冨岡晶》
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