「真のモバイルブロードバンドを提供する」——UQ WiMAX間もなく始動
同社の代表取締役社長 田中孝司氏は発表の席で、WiMAXの今後をこれまでの電話とPCの進化になぞり説明した。
「黒電話の時代は電話にはケーブルがつながっていて、電話線でつながっている範囲でしか電話ができなかった。しかし、コードレスホンが出てくると家の中で、携帯電話が出てくるとどこでも電話ができるようになってきた。
PCはデスクトップからダイアルアップでインターネットに接続することから始まった。その後はノートPCが普及し、無線LANにより家の中でどこでもブロードバンド接続できる時代がやってきた。
今では、3Gのネットワークにダイアルアップでインターネットに接続しているが、UQコミュニケーションズは制限されたインターネットアクセスではなく、真のブロードバンドの世界を作っていきたい」
そのうえで、「“なんちゃって”ではない、“真のブロードバンド”をお楽しみいただきたい」と示した。
UQ WiMAXが真のモバイルブロードバンドである理由として、「High Speed」(高速通信)、「Mobility」(携帯性)、「Global Standard」(世界標準)、「Always On」(いつでもつながる)などをあげた。
サービスは、まずは2月26日から無料で開始。東京23区、横浜市、川崎市のユーザを対象に、5,000名のモニタを応募する。モニタには端末を無償貸与し、期間中は利用料金が無料となる。そののち、7月には商用サービスに移行する。なお、モニタに漏れたかたでも、端末を購入することで、6月末まで無料で利用可能だ。
UQ WiMAXの料金プランは、月額4,480円の「UQ Flat」のみ。「シンプルに完全定額プランのみ」という考えからだ。ほかの通信会社とは異なり、契約期間の縛りや途中解約による違約金はない。端末は12,800円または13,800円の買い取りだ。「端末の仕入れコストはこれよりも安い」としており、これにより代理店に支払うインセンティブが発生しないため、契約期間の縛りがなくなるという仕組みだ。
モバイルWiMAXは、開始当初はデータ通信カードとUSB端末でノートPCに外付けだが、ノートPCや家電への内蔵を想定している。そのため、サービスと端末を完全に切り離す必要があるという。
サービスエリアは、2009年2月のモニタサービス開始時は東京23区、横浜市、川崎市の各一部。2009年7月の商用サービス開始時は首都圏と名阪に、2012年度末には全国の主要エリアで展開し人口カバー率を90%に高める計画だ。ここで示している予定は総務省に提出したものだが、「できるだけ前倒しする」と意欲をみせる。また、現行の通信速度は、最大下り40Mbps/上り10Mbpsだが、WiMAXフォーラムの標準化を待ち、2011年から2012年にかけて上下とも2倍に増速する計画がある。
端末はまずは、PC向けのカード型またはUSBタイプから展開。商用サービスを開始する頃には、WiMAXモジュールを内蔵したノートPCやMID、UMPCが登場する見込み」とする。そののち、テレビやゲーム機、デジカメなどの家電にも組み込まれる予定だ。「カード型端末だけでは、3Gとの差がわかりにくい」としており、WiMAXの本領が発揮されるのはこの頃というわけだ。
UQコミュニケーションズでは、自社が提供するUQ WiMAXだけではなく、MVNOにより他社に回線を提供する。試験サービス中もいくつかの事業者がMVNOで参加し、商用サービス後にはさらに増える予定だ。
現在、MVNOは100社弱との交渉を進めており「順調に進んでいる」という状況。ISPをはじめとして、さまざまな事業者とMVNOの交渉を進めているが、具体的な会社名や業種は明らかにしなかった。しかし、ニフティがMVNOの準備を進めていることは明かされた。
発表会では、モニタや商用サービスで採用する端末の展示があった。会場には、UQ WiMAXのネットワークに接続した基地局を設置。本番に近い環境が整えられた。通信速度を測定したところ、下りは15Mbps、上りは1Mbps程度の通信速度が得られた。
端末は4モデルを用意。WiMAXは携帯電話をベースとしたHSDPAとは異なり、無線LANをベースとした技術だ。そのため、ダイアルアップの概念はなく無線LANと同じように常時接続を前提としている。接続用ソフトもそれを考慮しており、UQ WiMAXのエリア内に入ると自動的に接続するように設定できる。
この専用ソフトへのIDやパスワードの入力は不要。ドライバやソフトをインストールするだけで使える。さらにUSB接続型の端末「UD01NA」は、オートインストールに対応。PCに接続すると、まずはUSBメモリとして認識し、ソフトやドライバを読み込むという流れですぐに使える。
また端末のほか、屋内基地局の展示もあった。送信出力は200mW×2でおおよそ半径100から200メートルの範囲をエリアにできる。重さは2.5kgで電源は100V、消費電力は65W。屋内の限られたスペースにも設置できるように考慮されている。
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