輸入木質バイオマス発電が、再エネとして持続可能か検証するウェブサイト「バイオマス発電info」を公開 - PR TIMES|RBB TODAY
※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

輸入木質バイオマス発電が、再エネとして持続可能か検証するウェブサイト「バイオマス発電info」を公開

気候変動、燃料生産地、FIT制度の課題をわかりやすく解説、最新ニュースやデータを提供

 環境問題に関する調査・研究や政策提言を行う一般財団法人地球・人間環境フォーラム(以下GEF)は、日本の再生可能エネルギー固定価格買取(FIT)制度が支援する「輸入木質バイオマス発電」の課題について理解を促すための最新動向やデータを提供するウェブサイト『バイオマス発電info』(https://bioenergyinfo.jp/)を公開しました。








 「バイオマス発電info」は、主にメディア関係者と再エネに関心を寄せる事業者や金融機関を対象に、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)で支援されている輸入木質バイオマスが、再エネとして「持続可能」なのかを検証できる情報を提供しています。
 “カーボンニュートラル”で“地産地消”とされる木質バイオマス発電の気候変動対策としての有効性や燃料生産地における環境・社会への悪影響などをわかりやすく解説し、「輸入木質バイオマス発電」をFIT制度で支援することが本当に「持続可能」と言えるのか、考えるサイトです。
【主なコンテンツ】
- 問題を知る:気候変動/生産地/FITという3つの軸から、輸入木質バイオマス発電の課題についてデータを交えて解説しています
- - 木質バイオマス発電のCO2排出量やエネルギー効率を解説、気候変動対策として有効性を検証
- - 日本のバイオマス発電の燃料の生産地であるベトナムやカナダなどで起きている環境・社会への影響を解説
- - 再エネ普及による環境負荷の低減や地域活性化というFIT制度のねらいが実現されているのか、同制度におけるバイオマス発電が抱える課題を解説
- 最新トピックス/最新の活動内容:より詳しい解説や、国内外のバイオマス関連最新ニュース、セミナー・イベント情報などを更新していきます
- データベース:より深いリサーチに使えるような参考資料を「よくある質問」「キーワード集」としてまとめています

【外部有識者からのウェブサイト応援コメント】
桃井貴子氏(気候ネットワーク東京事務所長)
 木質バイオマス発電は、「再生可能エネルギー」あるいは「脱炭素電源」として制度的に様々な支援策が構築されています。しかし、木質バイオマスの大量燃焼によるCO2排出は、石炭を上回るケースもあり、深刻化する気候変動の問題解決策とは言えません。
 ウェブサイト「バイオマス発電info」は、木質バイオマス発電の問題に特化し、科学的視点に立った情報基盤として、企業や金融機関の信頼性の担保や、政策決定者の政策決定において、非常に有益なサイトだと思います。バイオマス事業に携わる人にこそ、気候対策の本質を見極める教材として活用してもらいたいです。
竹村英明氏(グリーンピープルズパワー株式会社代表取締役)
 再エネ業界では、バイオマス発電による電気は「再エネ」とされ、長い年月をかけて吸収された炭素であるという理由でゼロカウントとされていますが、燃やせば一瞬で大気中に放出されるのです。地球温暖化が深刻化する中、このゼロカウントの解釈は見直すべきです。
 当社でもバイオマスを含む再エネ電気を供給していますが、対象は小規模発電所に限っています。小規模であれば、熱供給も行い地域に根ざした形で事業として成立する可能性があります。しかし、大規模なバイオマス発電所はFIT制度なしでは成り立たず、発生する膨大な熱も活用されずに捨てられているのが現状です。ウェブサイト「バイオマス発電info」を通じて、気候変動対策として再エネを選ぶユーザーの間に、輸入木質バイオマスの問題への理解が広がることを期待しています。
【ウェブサイト公開の背景】
 バイオマス発電は、日本のFITで「再エネ」の一つとして支援され、急速に拡大してきましたが、その約7割(容量(kW)ベース)は、海外から輸入される木質ペレットやパーム核殻(PKS)を燃料としています。GEFでは、特に木質ペレット生産地の森林生態系や気候変動への影響という観点から、FITに対する政策提言と木質ペレット生産現場の問題を日本で伝える活動に取り組んでいます。
 木質バイオマスの燃焼によるCO2排出は石炭より多く、企業の国際的な炭素会計基準であるGHGプロトコル等では算定・報告を求めていますが、FIT制度ではゼロカウントとされています。また、海外の燃料生産地では、原生林や天然林の伐採とペレット生産との関係、ペレット工場での膨大な環境法令違反などが明らかになってきましたが、FIT制度の見直しは遅れ、また既に低炭素電源としてバイオマス発電への投融資は進んでいる状況です。
【GEFと輸入バイオマス発電関連の活動】
GEFは、地球と人間が共生する環境づくりのため、地球環境問題に関する科学的調査・研究、その成果の普及・啓発、政策提言、および連携の場づくりに取り組む非営利の環境団体。バイオマス発電については、特に燃料を輸入に依存する木質バイオマス発電について、原料の木質ペレット生産地(カナダ・米国やベトナム)の森林生態系や気候変動への影響という観点から、政府や議員、金融機関や発電事業者に向けた情報提供や提言活動に取り組んでいます。

<本件に関するお問い合わせ先>
一般財団法人 地球・人間環境フォーラム(担当:鈴嶋、坂本)E-mail:event@gef.or.jp

企業プレスリリース詳細へ
PRTIMESトップへ
page top