HPE、NVIDIAのAI Factoryとの統合強化を発表
- HPE Alletra Storage MP X10000 は、NVIDIA AI Data Platform 用の SDK を提供し、インジェスト(取り込み)、推論、トレーニング、継続的学習のための非構造化データ パイプラインを合理化
- HPE AIサーバーは50以上の業界ベンチマークで首位にランクされており、NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell Server Edition GPU を搭載したHPE ProLiant Compute DL380a Gen12も販売予定
- HPE OpsRamp Softwareは、アクセラレーテッドコンピューティング最適化ツールを拡張し、NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell Server Edition GPUをサポート
HPEは、AIのライフサイクル全体をサポートし、企業、サービスプロバイダー、政府機関、研究・開発機関などの固有のニーズに応える NVIDIA AI Computing by HPEソリューションのポートフォリオの強化を発表しました。 NVIDIA AI Enterpriseとの統合強化は、HPE Private Cloud AIのコンピューティング対応、NVIDIA AI Data Platform用のHPE Alletra Storage MP X10000 ソフトウェア開発キット(SDK)提供に加え、NVIDIA RTX PRO(TM) 6000、Blackwell Server Edition GPU、NVIDIA Enterprise AI Factory検証済み設計を採用したコンピュートおよびソフトウェア製品も提供します。
HPEの社長兼CEOであるアントニオ・ネリ(Antonio Neri)は次のように述べています。
「NVIDIA との強力な連携は、引き続き、両社のお客様による革新的な成果を推進しています。HPEの堅牢なソリューションによって強化された最先端のAIテクノロジーの共同開発を通じて、企業がAIジャーニーのどこにいても、組織全体でこれらの進歩の可能性を最大限に活用できるように支援しています。両社は共に、今日の要求に応えながら、AIが推進する未来への道筋を築いています」
NVIDIA社の創業者/CEO であるジェンスン・フアン(Jensen Huang)氏 は、次のように述べています。
「企業は、HPEの システムを導入して最先端の NVIDIA AI Factoryを構築し、生成 AI とエージェント型AIの時代に向けて ITインフラストラクチャを整えることができます。NVIDIAとHPEは、データセンターからクラウド、エッジまで拡張できる新しい産業資源としてインテリジェンスを活かすための基盤を共同で築いています」
HPE Private Cloud AIがNVIDIA AI EnterpriseのFeature Branchのサポートを追加
NVIDIAと共同開発したターンキー型でクラウドベースのAI FactoryであるHPE Private Cloud AIには、お客様のビジネス全体で統一されたAI戦略を展開するにあたって開発者を支援するソリューションが含まれています。より収益性の高いワークロードを実現しながら、リスクの大幅な軽減を支援するソリューションです。HPE Private Cloud AIは、AIフレームワーク、事前トレーニング済みモデルのNVIDIA NIMマイクロサービス、SDKを含むNVIDIA AI EnterpriseからのFeature Branchモデルをサポートし、AI開発者を支援します。開発者はFeature Branchモデルを活用し、AIワークロードのソフトウェア機能と最適化をテストおよび検証することができます。HPE Private Cloud AIは、Guardrailsが組み込まれたプロダクションブランチモデルを既にサポートしており、あらゆる規模の企業が開発者向けシステムを構築し、エンタープライズ全体で安全で多層的なアプローチを採用しながら、本番環境に向けた準備の整ったエージェント型AI(エージェンティックAI)および生成AIアプリケーションへの展開を可能にします。
HPE Private Cloud AI は、エージェント型AIおよび生成AI ワークロード向けのフルスタック ソリューションであり、 NVIDIA Enterprise AI Factory検証済み設計をサポートします。
HPEの最新ストレージソリューションは、NVIDIA AI Data Platformをサポート
HPE Alletra Storage MP X10000 にNVIDIA AI Data Platform リファレンスデザインと連携する SDKを導入します。HPEの最新のデータ プラットフォームにNVIDIAのカスタマイズ可能なリファレンス デザインが繋がることで、エージェント型 AI をお客様が導入するにあたってパフォーマンスの高速化とインテリジェントなパイプラインのオーケストレーションを実現できます。HPEはデータ インテリジェンス戦略の拡大に取り組んでおり、その一環である新しい X10000 SDKにより、コンテキストが充実したAI用に整ったデータをNVIDIA AIエコシステムに直接統合することを可能にします。これにより、企業は NVIDIA アクセラレーテッドインフラストラクチャ全体で、インジェスト(取り込み)、推論、トレーニング、継続的学習のための非構造化データ パイプラインを合理化できます。
SDK 統合の主なメリット
- データ価値の最大化:柔軟なインラインデータ処理、ベクトルインデックス、メタデータ強化、データ管理により実現します。
- 効率の向上: GPU メモリ、システムメモリ、および X10000間のリモートダイレクトメモリアクセス(RDMA)転送により、NVIDIA AIデータプラットフォームでデータパスを高速化します。
- 適切サイズの展開: X10000のモジュール式で組み合わせ可能なビルディングブロックにより、お客様はワークロードの要件に合わせて容量とパフォーマンスを個別にスケールさせることができます。
RDMAによってストレージとインテリジェンスレイヤーがシームレスに統合されるため、お客様は、未処理のエンタープライズデータを使用してエージェント型AIアプリケーションとツールに情報を供給できるようになります。HPEは NVIDIAと連携し、お客様がエッジからコア、クラウドにわたってリアルタイムにインテリジェントなデータにアクセスできる新時代に向けた取り組みを進めています。
本統合に関する追加情報は、HPE Discover Las Vegas 2025で発表します。
業界をリードする AI サーバーがNVIDIA RTX PRO 6000 Blackwellを新たにサポート
NVIDIA H100 NVL、H200 NVL、L40S GPUを搭載した HPE ProLiant Compute DL380a Gen12 サーバーは、MLPerf Inference:Datacenter v5.0ベンチマークの GPT-J、Llama2-70B、ResNet50、RetinaNetを含む10 のテストで上位を達成しています。最大10基のNVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell Server Edition GPUを搭載する本AIサーバーは、まもなく発売します。エージェント型マルチモーダルAI推論、フィジカルAI、モデルの微調整、設計、グラフィックス、ビデオアプリケーションなどのエンタープライズ AIワークロードのために強化された機能を提供し、優れたパフォーマンスを発揮します。
主な機能と特長
- 高度な冷却オプション: HPE ProLiant Compute DL380a Gen12は、空冷と液冷(DLC)両方のオプションを用意しており、業界をリードするHPEの液冷のノウハウ(*1)で育まれた、高負荷のワークロードであっても最適なパフォーマンスを維持する実績を展開します。
- セキュリティの強化: HPE ProLiant Compute Gen12ポートフォリオに組み込まれているHPE iLO 7(Integrated Lights Out)、ファームウェア保護の仕組みであるSilicon Root of Trust(シリコンベースの信頼性)による高度な保護を実装し、ポスト量子暗号に対応する準備が整った最初のサーバーを実現しており、高レベルの暗号化セキュリティ標準であるFIPS 140-3レベル3認定の要件を満たします。
- 運用管理: HPE Compute Ops Managementは、サーバー環境のセキュリティ確保と自動化を実現し、障害の予兆検知と予防の自動化をAIによるインサイトで強化、エネルギー効率の向上、分散したIT環境全体でサーバーの健全性の維持に寄与します。
また、サーバー2機種がMLPerf Inference v5.0ベンチマークでトップの座を獲得しています。これにより、AIイノベーションにおけるHPEの強力なリーダーシップが第三者機関によって証明され、HPE AI Factoryが優れた能力を発揮することが明らかになっています。HPE ProLiant Compute DL380a Gen12と共に、これらのシステムは50以上のシナリオで上位を獲得しています。
サーバー2機種と上位獲得の概要
- HPE ProLiant Compute DL384 Gen12サーバー: デュアルソケットのNVIDIA GH200 NVL2を搭載した本サーバーは、Llama2-70BやMixtral-8x7Bを含む4つのテストで1位にランクされました。
- HPE Cray XD670サーバー: 8基のNVIDIA H200 SXM GPUを搭載した本サーバーは、大規模言語モデル(LLM)やコンピュータービジョンタスクなど、30の異なるシナリオで上位ランキングを獲得しました。
新しいアクセラレーテッドコンピューティングの最適化による AI インフラストラクチャの強化
HPE OpsRamp Softwareは、AIワークロード向けの次期 NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell Server Edition GPU をサポートするために、AI インフラストラクチャ最適化ソリューションを拡充しています。HPEの本SaaS(Software-as-a-Service)ソリューションは、企業のITチームがハイブリッド環境全体で分散AIインフラストラクチャを展開、監視、最適化する際に運用の効率化を支援します。HPE OpsRampは、フルスタックのAIワークロードからインフラストラクチャにわたる可観測性、ワークフローの自動化、およびAIを活用した分析とイベント管理を可能にします。NVIDIA アクセラレーテッドコンピューティング、NVIDIA BlueField、NVIDIA Quantum InfiniBand、Spectrum-X Ethernetネットワーキング、NVIDIA Base Command Manager などの NVIDIA インフラストラクチャとの緊密な統合により、AI インフラストラクチャのパフォーマンスとレジリエンス・復旧を監視するための詳細なメトリクスを提供します。
HPE OpsRampがITチームに提供する機能
- GPUの温度、使用率、メモリ使用量、消費電力、クロック速度、ファン速度を監視することで、AIインフラストラクチャの全体的な健全性とパフォーマンス監視
- クラスタ全体の GPU および CPU の使用状況を追跡して、ジョブのスケジューリングとリソースを最適化
- 特定のイベントへの自動対応━例えば故障を防止するためにGPUのクロック速度の減速、GPUへの電源切断など
- 過去のパフォーマンスおよび使用率データを分析して、将来の必要なリソースを予測し、リソースの割り当てを最適化
- 電力消費とリソース使用率を監視して、大規模な AI 導入に向けたコストを最適化
提供時期
- HPE Private Cloud AI は、夏までに NVIDIA AI Enterprise のFeature Branchサポートを追加予定
- HPE Alletra Storage MP X10000 SDK と NVIDIA アクセラレーテッドコンピューティング インフラストラクチャへの直接メモリアクセスは、2025 年夏から利用可能
- NVIDIA RTX PRO 6000 Server Edition を搭載した HPE ProLiant Compute DL380a Gen12 は、2025 年 8月に発売予定
- NVIDIA RTX PRO 6000 Server Edition提供開始時にHPE OpsRamp Softwareのサポート対象に追加
注記
*1 HPEは、2024年11月のTOP500リストにおいて、世界最速の直接液冷スーパーコンピューターを構築し、提供しました。
※本リリースは、ヒューレット・パッカード エンタープライズ(本社:米国テキサス州ヒューストン、以下:HPE)が、2025年5月19日(現地時間)に発表した英文リリースに基づいて作成した日本語抄訳です。原文(全文)はこちらをご参照ください。
■ヒューレット・パッカード エンタープライズについて
Hewlett Packard Enterprise(NYSE: HPE)は、お客様がデータをシームレスに取得、分析、活用できるインテリジェントなソリューションの開発に注力するグローバルテクノロジーリーダーです。HPEは、ネットワーキング、ハイブリッドクラウド、AIの分野でイノベーションを推進し、お客様による新たなビジネスモデルの開発、新たな取り組みの展開、運用パフォーマンスを向上できるよう支援しています。詳細は、www.hpe.comでご確認ください。
■ プレスルーム
https://www.hpe.com/jp/ja/newsroom/press-hub.html
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【お客様からのお問い合わせ先】
カスタマー・インフォメーションセンター
TEL:0120-268-186 または03-5749-8279
ホームページ: http://www.hpe.com/jp/
(C) 2025 Hewlett Packard Enterprise Development LP
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