
水田オーナー制度に参画、4,500トンのかん養に貢献
NOK株式会社(本社:東京都港区芝大門、代表取締役 社長執行役員 グループCEO:鶴 正雄、以下「NOK」)は、地域の地下水保全活動の一環として、公益財団法人 くまもと地下水財団が実施する「水田オーナー制度」に2019年から6年連続で協賛し、参画しています。6月7日(土)、NOK熊本事業場(熊本県阿蘇市)の社員とその家族計55人が、オーナーである熊本県菊池郡大津町の水田で、地域の生産者の皆様と共に田植えの作業を行い、今年の米作りを開始しました。
「水田オーナー制度」は、水田を持つ生産者と、オーナーとなる協賛企業・団体・個人が共に米作りをすることで、雨や水を地中に浸透させる水田を守り、地下水を育む「かん養」*¹につながる取り組みです。
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2025年度「水田オーナー制度」田植えの参加者
製造に熊本の地下水を使用しているNOK熊本事業場は、地域の貴重な水資源を守るため、保全活動に積極的に取り組んでいます。水田オーナー制度の参画により、NOKでは、菊池郡大津町にある737㎡の水田のオーナーとなり、NOK熊本事業場の社員らが、農作業の一部を毎年お手伝いしています。
今回実施した田植えに続き、秋には稲刈りを行い、収穫したお米は、熊本市のフードバンクに寄付するなど、地域の食支援に活用する予定です。また、本年の11月頃には、米作りを通じて育まれた地下水の量を示す「かん養量証明書」が交付されます。2024年の実績は約4,500トン(4,495㎥)で、本年も同程度のかん養量を見込んでいます。
*1 かん養:雨水などが土中に浸透し帯水層に地下水として蓄えられること。かん養域:田畑や森林などの水が浸透しやすい土地のこと。
■ 「水田オーナー制度」熊本県大津町で田植え実施、親子で泥に親しむ姿も
米作り体験の参加者は、毎回、NOK熊本事業場の社員とその家族から募っており、今年の田植えには55人が参加しました。
田植えの当日は初夏のさわやかな晴天の日で、開会式では、くまもと地下水財団の古閑 仁美課長補佐が挨拶を行い、「水田に水を張ることが、地下水を育むことにつながります。皆様の田植え体験が、熊本の水を未来につなげる力になります」と述べ、参加者に感謝と期待の言葉を伝えました。
続いて、参加者たちは生産者の皆様から、苗の扱い方や植え方などを教わった後、水田に入り田植えを行いました。初めての人や子どもたちは慣れない作業に真剣に向き合い、毎年参加している社員はスムーズな手つきで進めるなど、それぞれが丁寧に苗を植えていきました。作業を終えた後には、整然と並んだ青々とした苗を眺めながら、苗の成長や秋の収穫に思いを寄せる様子も見られました。また、作業を通じて生産者の方々と交流し、地域の農業や地下水保全について理解を深める時間となりました。
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■ 参加者のコメント
・NOK熊本事業場 精密・Oリング事業部 製造部 製造二課 西村 崇治
小学校2年生の息子と一緒に参加しました。日頃食べているお米がどのように作られているのか、また水田が地下水を蓄えるという重要な役割を担っていることを、実際に体験を通じて学ぶことができ、大変有意義な時間となりました。泥だらけになりながらも、楽しそうに夢中で動き回る息子の姿を見て、私自身も心からリフレッシュすることができました。
・NOK熊本事業場 精密・Oリング事業部 製造技術部 製造技術一課 山路 啓人
足元を取られるような泥の感触や、苗のほのかな香りに、どこか懐かしさを覚えました。作業後はしっかりと泥を洗い流しましたが、爪の隙間に残るわずかな土が、体験の余韻を静かに伝えてくれています。
この取り組みは、水田を守り、地下水を育む大切な活動であり、今後も継続的に参加していきたいと考えています。
・NOK熊本事業場 精密・Oリング事業部 業務部 業務課 夏越 裕介
最初は裸足で泥の中に足を入れることに少し戸惑いもありましたが、次第にその感触が心地よく感じられるようになりました。苗を一本一本丁寧に植えていくうちに、無心になっていく感覚がとても新鮮で、気づけば没頭していました。
普段のデスクワークでは得られない、自然とのふれあいを全身で感じることができ、貴重な体験でした。また、水田が地下水を育む大切な役割を果たしていることを実感し、環境への意識も高まりました。今から秋の収穫がとても楽しみです。
■ くまもと地下水財団「水田オーナー制度」 NOK熊本事業場が参加した田植えの概要
・開催日:2025年6月7日(土) 9:00~10:00
・場 所:熊本県菊池郡大津町真木地区の水田
・参加者:NOK熊本事業場の社員とその家族、計55人
■ くまもと地下水財団「水田オーナー制度」について
熊本市含めた熊本県の11市町村*²(以下「熊本地域」)は、水道水源のほぼ100%を地下水でまかなう全国でも稀な地域です。その地下水を保全するため、2012年にくまもと地下水財団が設立されました。くまもと地下水財団は、水を大切に思う『想水』の考え方の下、熊本地域一体となった地下水量を守り、水質を維持する活動を行っています。その象徴的な取り組みの一つが、「水田オーナー制度」です。
・事業主体:公益財団法人 くまもと地下水財団
・内容: 2013年に開始した地下水かん養域に水田を持つ生産者とオーナー協定を結んだ企業・団体・個人が共に米作りを行い、水田を守り、地下水のかん養を促進する制度です。
収穫後は、栽培面積に応じたお米と、米作りにより育まれた地下水の量を示す「かん養量証明書」がオーナーへ渡されます。
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「かん養量証明書」(2024年度)
*2 熊本市、菊池市(旧泗水町・旧旭志村)、宇土市、合志市、大津町、菊陽町、西原村、御船町、嘉島町、益城町、甲佐町の11市町村の区域
■ NOK熊本事業場による環境保全および地域貢献活動
熊本県阿蘇市に位置するNOK熊本事業場は、水資源に恵まれた地域に立地しており、地下水をくみ上げて、シール製品の製造に欠かせない工業用水として使用しています。地域に根差して事業を展開する企業の責任から、地下水の保全を含む地域の環境保全活動に積極的に参加し、行政や市民による地域貢献活動を支援しています。
・熊本県環境保全協議会に協賛し、地下水資源保護のための江津湖の清掃活動(毎年11月頃)
・フードバンク熊本を通じて、水田オーナー制度で収穫したお米を必要とされる方に寄付(毎年11月頃)
・阿蘇の草原維持、生物多様性維持・継続のための阿蘇市原野組合主催の野焼きに参加(毎年2月または3月)
・「阿蘇草原応援企業サポーター制度」の認定事業者として、阿蘇の草原維持活動を推進(2022年より)
・公益財団法人 阿蘇グリーンストック、環境省 自然再生プロジェクト 賛助会員
■ NOKグループについて
NOKグループは「Essential Core Manufacturing ― 社会に不可欠な中心領域を担うモノづくり」を掲げ、豊かな社会の根幹となる「安全」と「快適」を支えています。15の国と地域に所在するグループ93社、約38,000人で、積み重ねた基礎研究に基づく製品開発、高品質での大量・安定生産を実現しています。 自動車をはじめとするモビリティ、PCやスマートフォンに代表される電子機器、OA機器、医療・ヘルスケア機器、産業用ロボット、そして人工衛星など、あらゆる産業分野に技術・製品を提供し続けます。
■ NOK株式会社 熊本事業場について
NOK熊本事業場では、NOKの主力製品の一つである、気体や液体を密封するシール製品「Oリング」などを生産。これらのシール製品は、自動車、建設機械、農業機械、住宅設備関連機器など、様々な場所で活躍しています。
・所在地:熊本県阿蘇市永草2089