BTSのカムバック熱が世界を包む一方で、その熱狂に素早く便乗する動きもまた始まっている。
中国の大手ECサイトで、BTSの新作に関連する非公式グッズが販売されていることが確認されたのだ。
人気が爆発すれば、すぐに偽グッズが出回る。Kコンテンツの熱狂が高まるたび、中国の通販サイト上で“無断便乗ビジネス”が動き出す流れは、もはや一度きりの例外ではない。
“無断便乗ビジネス”が横行
3月24日、誠信(ソンシン)女子大学のソ・ギョンドク教授が、ネットユーザーからの情報提供を受けて確認した結果、TaobaoやAliExpressなどの中国大手ECサイトで、BTSの『ARIRANG』ロゴを使ったTシャツやアクセサリーが販売されていた。
ロゴの無断使用だけではない。BTSメンバーの肖像を勝手に使った商品まで出回っていた。BTSの光化門(クァンファムン)公演を経て世界の関心が一気に高まった、そのタイミングに合わせるように非公式グッズが並んだわけだ。

熱狂が高まる瞬間そのものが、そっくりそのまま「商機」として狙われたといえる。
この既視感は、今回が初めてではない。象徴的なのがNetflixドラマ『イカゲーム』だ。
2025年1月、シーズン2の配信直後、中国のオンラインショッピングモールで違法グッズが販売されていることが指摘された。TemuやAliExpressでは関連商品が見つかり、出演俳優たちの肖像を無断使用したグッズまであったという。しかもシーズン1の時点でも、コスチューム類の偽物が大量に出回り、中国企業が利益を得ていたとされた。

作品が世界で跳ねる。すると、その勢いに乗るように無断商品が並ぶ。この流れはBTSの件と驚くほどよく似ている。
似た構図は、2025年8月にも起きている。Netflix映画『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』が世界的人気を集めると、中国の通販サイトではキャラクターやデザインを無断使用したTシャツやバッグ、人形、ブランケットなどが販売されていると報じられた。ここでも、正式なライセンスを得ていない商品が、あたかも正規品のような顔で並んでいた。

こうして並べてみると、BTS、『イカゲーム』『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』は、それぞれ別ジャンルのヒット作でありながら、起きていることはよく似ている。音楽でも、ドラマでも、アニメ映画でも、世界的な注目が集まった瞬間に、中国の通販サイトでは非公式グッズが出回る。これは単なる「偽グッズが多い」という話ではない。人気が立ち上がる速度に合わせて、無断便乗ビジネスもまた立ち上がるということだ。
違法視聴だけでも問題なのに、そのうえ違法グッズまで作って収益化するのは、あまりに露骨なただ乗りだ。BTSのようなグローバルスターの場合、ファン心理がそのまま商品需要につながる。だからこそ、熱狂が大きいほど、無断便乗もまた加速しやすい。
偽グッズを作る販売業者だけではない。AliExpressやTaobao、Temuのような巨大プラットフォームが、そうした商品を見せ、売らせ、流通させている現実もまた無視できない。
世界の注目を集めた瞬間に、非公式グッズが一斉に出回る中国の実情。今回のBTS違法グッズ問題は、Kコンテンツの熱狂が別の市場でいかに素早く“無断の商売”へ変えられていくのか、その現実をあらためて突きつけた出来事だった。
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