海外の大手スポーツメディアが、韓国の国技「テコンドー」を日本の「忍者」と表現したようだ。「韓国広報専門家」を自称する大学教授が指摘している。
誠信(ソンシン)女子大学のソ・ギョンドク教授は11月25日、自身のインスタグラムで「カナダの大手スポーツチャンネルの一つである『TSN』が、公式SNSでテコンドーの映像を日本の“ニンジャ”と紹介して物議を醸している」と綴り、スクリーンショット画像を投稿した。
公開された画像には、『TSN』がシェアした韓国のとあるテコンドーチームの練習動画が写っているのだが、同メディアはこのパフォーマンスを「NINJA TRAINING?」と表現。忍者の絵文字まで付け加えて紹介していた。
同メディアの投稿では「テコンドー」を示す表記は一切なく、「忍者」という言葉だけが強調されていたため、韓国のネット上では「テコンドーを日本的イメージで消費した」との非難が相次いでいる。去る10月下旬にシェアされたこの動画はインスタグラムで急速に拡散され、「いいね!」だけで約17万件に達している。

この問題投稿は、ネットユーザーから指摘を寄せられたソ教授が公開したことで韓国国内で広く伝わった。ソ教授は「動画を見れば明らかにテコンドーの練習なのに、“NINJA TRAINING?”と紹介していた。テコンドーの宗主国とその競技に対する認識がいかに浅いかを示す事例だ」と批判した。
テコンドーに対する誤った認識は今回が初めてではない。昨年のパリ五輪では、国際オリンピック委員会(IOC)が公式SNSでテコンドー関連の映像を投稿する際、ハッシュタグを誤って「#Judo」と表記して物議を醸した。これにソ教授や韓国のネットユーザーが抗議したことで、IOCは後から表記を訂正した経緯がある。
ソ教授は「こうした状況が繰り返されるのは、テコンドーとその発祥国に対する基本的理解が依然として不足しているという意味だ」としたうえで、「感情的な非難だけに終わらせるのではなく、正当な問題提起を通じて正しい名称と出所を示すよう求めることが何より重要だ」と強調していた。

ソ・ギョンドク教授は1974年5月25日生まれの51歳。誠信女子大学で教授を務める傍ら、「韓国広報専門家」を自称して女優ソン・ヘギョや歌手ソン・ガイン、俳優キム・ナムギル、女優パク・ソルミ、MONSTA Xのショヌ、歌手カンナム、女優キム・ギュリなど著名人と協力し、独島(竹島の韓国呼称)や韓国文化などに関する自主的な広報活動に邁進している。



