Netflixの新作韓国ドラマ公開を前に、韓国で銃撃事件が発生した。
【写真】Netflix新作『トリガー』主演俳優、“名誉警察”に
ガンアクション作品ということで懸念の声が上がるなか、監督が口を開いた。
7月22日午前、ソウル市麻浦(マポ)区にあるホテル「ナル・ソウル エムギャラリー」では、Netflixオリジナルシリーズ『トリガー』の制作発表会が開催された。クォン・オスン監督をはじめ、キム・ナムギル、キム・ヨングァン、パク・フン、キル・ヘヨンらキャストが登壇し、作品に関するトークを展開した。
配信目前に起きた“事件”

『トリガー』は、違法銃器の流通を軸に描かれるアクションスリラーだが、公開直前の7月20日、韓国で実際の銃撃事件が発生。“銃器清浄国”とも言われる韓国において異例の事件として、大きな注目を集めた。
報道によると、60代の男性Aが自身の誕生日会の場で、孫や嫁、知人らと同席していた30代の息子Bを金属球入りの散弾銃で撃つ事件が起きた。胸部に被弾したBは心肺停止状態で搬送され、病院で死亡が確認された。
この事件を受け、NAVERが提供する配信サービス「CHZZK」で予定されていた『トリガー』のライブ配信は、主催側の要請で中止に。Netflixは中止の理由を明らかにしていないが、事件発生直後の社会的な空気を考慮した判断と見られている。
「事件は事件、作品は作品」
こうした状況の中で行われた制作発表会では、「このタイミングでの配信に葛藤はなかったのか」という質問が投げかけられた。これに対しクォン・オスン監督は、「とても胸が痛む出来事で、二度と起きてはならない」としたうえで、「被害者とご遺族の方々に心よりお見舞い申し上げます」と語った。
一方で、作品との関連性については「まったく異なる文脈」と断言。「『トリガー』に登場する銃器事件は、その背景や結果を見れば、今回の現実の事件とはまったく異なるアプローチで描かれている。事件は事件、作品は作品として、明確に切り分けて受け取ってほしい」と述べた。

また、「劇中では銃を手にする人物に共感するような場面もあるが、それは“だから銃を使おう”という意図ではない」と強調。「むしろ“そうならないためにはどうすべきか”という視点で描かれている。犯罪の美化は一切していない」と明言した。
さらに監督は、「一つひとつのエピソードが全体の一部で、最終的にはイド(演者キム・ナムギル)の“声”へとつながる構成になっている。その流れを最後まで見ていただければ、誤解なく作品の意図が伝わるはず。ぜひ最後まで観てほしい」と視聴者にメッセージを送った。
『トリガー』は、出所不明の違法銃器が次々と届き、銃犯罪が相次ぐ“銃器清浄国”・韓国を舞台に、様々な理由で銃を手にした2人の男を描くアクションスリラー。7月25日にNetflixで全話配信。
(記事提供=OSEN)