幼く可愛らしかった子役が少し見ない間に、大きく成長していることがある。
【写真】『7番房の奇跡』の天才子役、女神のようなレディに成長
時には子役時代の面影がなくなり違和感を覚えることもあるが、当時よりもさらに美男美女に変身しているケースも少なくない。
韓国では、キム・ガンフンが話題だ。ドラマ『ミスター・サンシャイン』『椿の花咲く頃』『ラケット少年団』『財閥家の末息子~Reborn Rich~』などに出演した子役で、顔を知る人も多いだろう。

最近スマッシュヒットした映画『スンブ:二人の棋士』で、ユ・アイン演じるイ・チャンホの少年時代を演じた。師匠役のイ・ビョンホンと一歩も引かない芯の強い人物を熱演し、観客に強い印象を残した。
そんなキム・ガンフンに対し、イ・ビョンホンはラジオ番組を通じて「『スンブ』の公開が延期されていたのだが、試写会で再会して本当に驚いた」と話したことがある。

イ・ビョンホンは「私より背が高くなっていた。180cmを超えていると言っていた」と語り、その成長ぶりに驚きを見せた。続けて「最初、試写会には来ていたが、彼は舞台挨拶には登壇しなかった。出演した俳優なので一緒に舞台挨拶をしたらどうかとも思ったが、しないほうがいいと判断した」と明かし、周囲を驚かせた。
そして「キム・ガンフンさんが舞台挨拶に立ったら、『この映画って20年前に撮影されたんじゃないの?』と誤解されかねないほど、彼がとても大きくなっていた」と話し、笑いを誘った。
実際、15歳となったキム・ガンフンの近影を見ると、『スンブ』で見せた幼い印象はもう残っていない。アイドルのような好青年に成長しているのだ。

“育成成功”と称賛される一方で、影に沈んだ子役も…
驚くほど見事に成長した子役という意味では、映画『7番房の奇跡』に出演したカル・ソウォンも外せない。
カル・ソウォンは、2013年に公開された大ヒット映画『7番房の奇跡』でリュ・スンリョン演じる父親の娘役を熱演。当時わずか5歳ながら、韓国の「大鐘賞」において最優秀女優賞と新人女優賞に史上最年少でノミネートされ、大きな注目を浴びた。

そんな彼女も現在18歳となり、立派なレディに成長している。何よりもアイドル顔負けの美貌で、たびたび話題になるほどだ。
2020年の映画『SP 国家情報局:Mr.ZOO』をはじめ、2022年のドラマ『明日』『クリーニングアップ』、2023年の『デリバリーマン~幽霊専門タクシー始めました~』などに出演し、女優として活躍している。

ドラマ『イルジメ~一枝梅』『トンイ』『太陽を抱く月』など、数多くの作品でヒロインの子供時代を演じたキム・ユジョンも、第一線で活躍する女優だ。
特に2010年の大ヒット時代劇『トンイ』では、ハン・ヒョジュ演じる主人公トンイの子供時代を見事に演じ、幅広い層に顔を知らせた。

キム・ユジョンはその後も途切れることなく、ドラマや映画に出演しており、2015年2月に中学を卒業すると、2016年のドラマ『雲が描いた月明り』で子役から脱皮し、大人の女優として本格的に活動をスタートした。
2018年2月の高校卒業後も、ドラマ『コンビニのセッピョル』『ホン・チョンギ』『マイ・デーモン』、映画『20世紀のキミ』など、主演女優として活躍中だ。

ただ、子役時代に愛されたからといって、成長して大人になっても活躍できるとは限らない。今年2月、突然この世を去ったキム・セロンさんの例が象徴的だ。
キム・セロンさんは9歳から子役として活動し、スクリーンデビューとなった2009年公開の主演映画『冬の小鳥』では孤児院に捨てられた少女を熱演。カンヌ国際映画祭に韓国の役者史上最年少で招待された。さらに2010年の映画『アジョシ』ではウォンビンと共演し、“天才子役”と呼ばれ、大韓民国映画大賞新人女優賞を最年少で受賞する栄光に輝いている。

しかし、そこがピークだったといえるかもしれない。以降も映画やドラマに出演したが、『アジョシ』ほどの評価は得ていない。
とりわけ2022年5月18日、免許取り消しレベルの泥酔状態で運転し事故を起こしたことは、活動自粛とイメージ失墜につながった。その後、何度か復帰を図った上手くいかず、今年2月16日に突然この世を去ってしまった。

さらに死後、俳優キム・スヒョンとの未成年時代の交際疑惑が一部で報じられ、現在も連日、韓国メディアに名前を取り上げられている状況だ。
幼い頃から顔を知られているだけに、より明暗がはっきりする子役出身の俳優たち。子役として愛された記憶を胸に、それぞれの道で輝き続けてほしいと願わずにはいられない。
(文=スポーツソウル日本版編集部)
■【写真】『7番房の奇跡』のカル・ソウォン、18歳にして「天下とれる美しさ」