吉本興業、所属の6000人全員と「共同確認書」を取り交わすことに | RBB TODAY

吉本興業、所属の6000人全員と「共同確認書」を取り交わすことに

吉本興業が8日、同社東京本部(東京・新宿)にて、「経営アドバイザリー委員会」の設置と、その第1回委員会の開催、およびその内容を報告した。

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吉本興業「経営アドバイザリー委員会」の川上和久座長【写真:竹内みちまろ】
  • 吉本興業「経営アドバイザリー委員会」の川上和久座長【写真:竹内みちまろ】
  • 吉本興業「経営アドバイザリー委員会」の川上和久座長【写真:竹内みちまろ】
  • 吉本興業「経営アドバイザリー委員会」の川上和久座長【写真:竹内みちまろ】
  • 吉本興業「経営アドバイザリー委員会」の川上和久座長【写真:竹内みちまろ】
 吉本興業が8日、同社東京本部(東京・新宿)にて、「経営アドバイザリー委員会」の設置と、その第1回委員会の開催、およびその内容を報告した。

 経営アドバイザリー委員会は、社会的責任を果たし、国民から信頼され、社会に貢献できる企業になっていきたいという吉本興業の思いから設置されたもので、一連の報道や“騒動”を通して発現した経営上の諸課題を整理し、議論のうえ、吉本興業にアドバイスを提示するという。

 経営アドバイザリー委員会のメンバーは以下の通り。

・川上和久(座長/国際医療福祉大学教授)
・大仲土和(弁護士、関西大学大学院法務研究科教授/元最高検察庁総務部長)
・久保博(株式会社読売巨人軍顧問/前同社会長・元社長)
・島根悟(一般財団法人日本サイバー犯罪対策センター理事/元警視庁副総監)
・町田徹(経済ジャーナリスト、ゆうちょ銀行社外取締役、ノンフィクション作家)
・三浦瑠麗(国際政治学者、山猫総合研究所代表)
・山田秀雄(弁護士/元日本弁護士連合会副会長、元第二東京弁護士会会長)

 経営アドバイザリー委員会は、いわゆる第三者委員会のように不祥事の調査や処分の提言などを行うものではなく、経営に関わる懸案事項について、専門的知見から、吉本興業に助言を提示する機関で、個別の人事案件や個々の契約の内容に関して取り上げることはしないという。

 経営アドバイザリー委員会では、以下の4つのテーマを大きく取り上げることが発表された。

・反社会的勢力の完全排除のために何をどう実行すべきか
・所属タレントとの契約に関して
・コンプライアンス体制の検討とあり方について
・コーポレート・ガバナンスのあり方について

 また、同日の14時から16時まで行われた第1回委員会について、座長の川上氏から報告があった。報告の内容を簡潔にまとめると、以下の通り。

 三浦委員と久保委員が欠席し、吉本興業の岡本昭彦社長が出席したという第1回委員会では、テーマの中から優先順位の高い「反社会的勢力の完全排除のために何をどう実行すべきか」と「所属タレントとの契約に関して」について意見が交わされた。

 委員会では、吉本興業の現在の反社会的勢力の完全排除のための取り組みや、契約のあり方などが説明された後、委員が提言し岡本社長が承認するという形で、結果として、今後、吉本興業が約6000人のタレント全員と、反社会的勢力との関係の断絶などを宣言する「共同確認書」(大崎洋会長、岡本社長、タレントの3人が署名)を紙で取り交わすこと、そのうえで、タレント個々の意見も聞きながら6000人全員と個別に、専属マネジメント契約や専属エージェント契約やその他の形での契約を紙で取り交わすという結論に達した。川上氏によると、「共同確認書」は契約と同等の効力があり、「共同確認書」に署名することで、吉本興業の所属になるとのこと。

 吉本興業は現在、取引先の“属性調査”を行うことで吉本興業が反社会的勢力と関わりがないことを担保しているが、委員会では、タレントによる会社を通さない“直営業”についても、今後、すべて吉本興業に報告するルールを作ることが不可欠などの意見が交わされた。川上氏は、そのルールが無ければ吉本興業の反社会的勢力の完全排除を担保することができず、同時に、ルールはタレントを守ることにも繋がると解説。

 川上氏は、同日に取り上げることができなかったテーマや、契約書の内容や、反社会的勢力の完全排除を徹底するための取り組みについては、第2回以降、議論を進めていきたいとコメント。8月中にあと1回か2回は委員会を開きたいといい、岡本社長からは、経営アドバイザリー委員会の提言を尊重し取り入れることができるものはすぐに取り入れて実践に移したいとの強い意志を感じたそう。

 また、「謹慎芸人の話は出なかったのでしょうか?」との声が飛ぶと、川上氏は「個々の芸人の話については一切出ませんでした。そういう委員会ではありませんので」などと回答した。

●「専属マネジメント契約」「専属エージェント契約」とは

 報告会にて「経営アドバイザリー委員会」の川上和久座長から説明のあった「専属マネジメント契約」と「専属エージェント契約」の内容は以下の通り。

専属マネジメント契約とは:タレントの仕事の獲得・交渉、クライアントなどとの契約の締結や報酬の請求・受領、芸能活動のスケジュール管理・調整、タレントの方向性の立案、タレントのプロモーション、現場への動向(可能な限り)、著作権管理など、芸能界で慣行となっている業務を吉本興業が行うことが骨子となっている契約。

専属エージェント契約とは:マネジメント業務のうち芸能活動のスケジュール管理・調整などを除き、仕事の獲得、クライアントなどとの交渉や契約の締結、芸能活動の報酬の請求・受領、その他左記に付随する業務を吉本興業が行う契約。川上氏いわく「いわば、タレントさん個人がマネジメントを行っていくという形の契約」。

 エージェント契約は、欧米では広く普及しており、アメリカ・メジャーリーグの選手なども利用しているそう。吉本興業が採用するという「専属エージェント契約」については詳細が発表されていないため、一般的な記載になるが、以下のようなイメージ。

 タレントは、事務所が獲得した仕事を引き受け、一方で、仕事の現場に事務所のマネージャーは同行せず、移動や宿泊の手配なども含めたスケジュール管理をタレント自身が行う。有名タレントほど仕事を選ぶことができるとも言われ、タレントが忙しい場合はタレント自身が個人でマネージャーを雇うケースなども考えられるかもしれない。取引先との契約の締結や、報酬の請求・受領は事務所が行うため、タレント側からすればその分の実務負担が軽減される。
《竹内みちまろ》

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