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ルネサス、自動運転車向けハードウェア障害検出・予測技術を開発

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ルネサスエレクトロニクス
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ルネサス エレクトロニクスは2月2日、自動運転時代の機能安全規格に対応するハードウェア障害検出・予測技術を搭載する車載コンピューティングシステム向けSoCを開発したと発表した。

近年、自動車の自動運転システムの開発が活発に行われているが、自動運転に用いられる車載コンピューティングシステムは、走行中にシステム内部で故障が発生した場合、自動車を安全に停止、もしくは安全に走行を継続させる必要がある。

SoC使用中に発生するランダムハードウェア故障を検出する方法のひとつとして、SoC自身がプログラム実行を一時中断して自己テスト(ランタイム・セルフテスト)を実施する手法がある。しかし、ランタイム・セルフテストを実行するためにはSoCの通常機能を停止させる必要があり、自動運転に必要な安全機能等を長時間中断させてしまうという課題があった。

ルネサスでは、この問題を克服するため、CPUおよびGPUの機能ブロック別にBIST機構を実装、またそのBIST機構を統合制御するコントローラも実装することにより、機能ブロック別のランタイム・セルフテストや1種類のテストを複数回に分割して実行する機能を開発。4CPUで構成されるCPUクラスタのうち特定のCPUのみランタイム・セルフテストを実行し、残りの3CPUでプログラム実行を継続可能としたすることで、テスト実行によるSoC本来の使用不可時間を最小化し、複雑・巨大な論理規模を持つSoCにおいてもISO26262 ASIL Bで要求される診断カバー率を実現可能とした。

また、ハードウェア故障検出技術に加えて、ランダムハードウェア故障の一要因である瞬間的な電圧降下を予測・抑止する機構も開発し、電圧降下起因の故障の回避を可能とした。

ルネサスは、この2つの技術を用いて自動車機能安全規格ISO26262 ASIL-Bに対応する16nm FinFETプロセス採用の車載コンピューティングシステム向けSoCを開発し、その技術の有用性を確認。このSoCは3種類、合計9CPUのヘテロジニアスマルチコア構成となっており、グラフィカルな表示や高速な演算処理を実現するGPUを搭載する。
《纐纈敏也@DAYS@レスポンス》
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